避難所から帰ってきて、まずするべき行動は?
2024.06.11
ぺぎんの日記#70
「避難所から帰ってきて、まずするべき行動は?」
今日の地理の時間で、この間あった定期テストが返却された。
うん、悪くない。
まずは点数を見てそう思う。
一通り返却が済むと、先生から模範解答と珍回答が発表される。
今回は災害の分野からも出題されていて、珍回答があったのは「避難所から自宅に帰ってきたとき、まずするべき行動は?」という問い。
先生「はい、この問題、佐藤さん(偽名)はなんて書きましたか」
佐藤「えー、保険を下ろすときの証明にするため、帰ってきてすぐ被害状況を写真に撮る。です」
先生「はい、いいですね。被害状況の証明と、写真の撮影というところがポイントになってきます。じゃあこの問題、田中くん(偽名)はなんて書きましたか」
田中「え笑、え、写真を、撮る、です笑」
先生「正直に言いなさーい笑」
田中「えー…。瓦礫を片付けてくれたボランティアの人たちに、心からの感謝を伝える。…です。」
教室の所々から「おぉー」だか「ふへっw」だか、よく分からない変な反応が上がる。
当の本人は恥ずかしそうに笑っている。
先生「はい笑、不正解で✕にはしましたけど、田中くんの人の良さが滲み出ている回答で採点中元気が出たので共有しました。では、次の問題〜」
私もこの問題は、「写真を撮って被害状況の証明に使う」と書いてマルを貰っていた。でも、完全に負けた気がしたね。
いくらテストで良い点数を取っていても、災害になったときに必要なのは、最終的には人間力だと思う。危機的状況の中で、どれだけ思慮深くいられるか。助けてくれた人たちに、どれだけありがとうを伝えられるか。
私は、田中くんのように優しくあれるだろうか。知識に支配されて人間としての優しさを忘れてはいないだろうか。
テストの点数だけを見て「悪くない」と思っていた自分を殴りに行きたい。テストなんかじゃなく、周りの人から、ちゃんと評価してもらえるような人間になりたい。
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