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私の自己紹介②~社会人になってからの人生を振り返る「これまで」編~

前回のブログで、私の「これまで(学生時代の原体験)」を振り返り、私がサードプレイス的な場や即興的・共創造的な遊び・活動に興味や関心を抱く原体験となる学生時代のエピソードをまとめました。

第2回目の今回は、「いま」について書こうとしましたが、そこに至るまでの、もうワンステップ「これまで(社会人になってから)」のエピソードをまとめていきたいと思います。

こどもたちとの出会いに救われた小学校教諭1年目

学校外の場やこどもたちの遊びなどに関心を抱いていた私。しかし当時はSNSなどを使っていなかったため具体的な場と繋がることができませんでした。大学院修了後は、1年間実家に帰って小学校の特別支援学級での介助員をさせていただきながら教員採用試験の勉強をすることに。この介助員時代の経験が大きなきっかけとなり「こどもたち1人ひとりに寄り添った実践ができたら」「目の前のこどもの姿を感じながら教材や実践を築くことができたら」と考え特別支援学校を志望しましたが、結果としては小学校で採用していただけることになりました。

学生時代に抱いていた夢や目標が遠ざかってしまう気がして、自分の中で気持ちを整理するのに長い時間を要した1年目。それでも初任で受け持たせていただいた2年生たちと一緒に「自分の気持ちを色で表現する」というアプローチで音読を行なったり、私の”耳コピアノ”(小さな頃から、耳で聞いた音楽を弾くのが好きでした)で歌ったりする時間にやりがいを感じることができました。当時担任させていただいたスポーツが得意な男の子。”耳コピアノ”を通してピアノに興味を持ってくれたようで、保護者の方から「『ピアノを習い始めたい』って言ったので、来年から習い始めることにしたんですよ。息子の新たな面を見せてくださってありがとうございます!」と温かなメッセージをいただき、嬉しくて号泣してしまったことは大切な思い出です。

少しずつ自分の実践ができるようになった特別支援学級担任時代

2年目は特別支援学級を担任させていただきました。ちょうどその頃、ワークショップに参加したことをきっかけにアナログゲームに興味を持ち、ブログも書き始めました。レッジョ・エミリアのペダゴジスタが来日したシンポジウムに参加し感銘を受けたのも小学校教諭時代です。

このような体験やペアを組ませていただいた先生がとても温かな方で私の実践を応援してくださったこともあり、特別支援学級担任時代は一層実践を行うやりがいを感じながら働くことができました。行なった実践について、当時書いたブログのリンクを貼る形で紹介させていただけたらと思います。

算数の学習

〇パターンブロックを使った筆算の授業「ロボットづくり」

〇研究授業で行なった買い物×筆算の授業

国語の学習

〇『ミリーのすてきなぼうし』

〇アナログゲーム×主語・述語・作文

〇アナログゲーム×物語づくり

https://ameblo.jp/yokomeyagi19/entry-12212102091.html

図工の学習

〇アートカードを使った対話型鑑賞

〇アートカードをつかってお気に入りの作品を伝える活動

私自身の興味や関心の広がりと、目の前のこどもたちの姿とがリンクしながら生まれていった教材や実践。至らぬ点も多々ありましたが、こどもたちと紡ぐ日々にやりがいを感じることができた1年間でした。

そして放課後の世界へ…~こどもの権利・アナログゲーム・即興遊び~

小学校教諭として働いている間にFacebookを始めたことで、学生時代に目指していたサードプレイス的な場の情報を得ることができるようになりました。偶然シェアされていた学童保育に深く共感。自分の目標に近づくために勇気を出して選考を受け、採用していただけることになりました。こうして小学校教諭から学童保育の世界へと飛び込むことになります。

1年間働かせていただいた学童保育では、主にこどもの権利について考える活動をさせていただきました。

コルチャックの思想や「子どもの権利条約」第31条に深く共感。文献を読みながら、このような哲学をどうやって現場に生かすかを考えるという貴重な経験をさせていただくことができました。

さらに、アナログゲームやこどもたちが即興的に展開していく遊びにも興味を持ち、実践・記録を重ねていきました。こうして、おもちゃ売り場や放課後こども教室で抱いていたおもちゃ観や遊び観、別室登校の中学生との関わりでキー概念となった「即興」というイメージが、少しずつ形になっていきます。

アナログゲームから展開した遊び

〇ナンジャモンジャづくり

〇ローリーズ・ストーリーキューブス

〇オニミチ

〇ピクテル

〇酋長ボンバボン

即興的に生まれる遊びへの着目

〇組体操遊び

〇ごっこ遊び

〇動画×演技

夏祭りでの造形活動、そして「Unknowability」との出会い~私の教育観・発達観の核が生まれる~

学童保育で行なった夏祭りの実践を、小学校教諭時代からお世話になっている造形教育の会でさせていただきました。私は図工や美術分野は専門ではありませんが、この頃から少しずつ自分の中で「何かを創ること・生み出すこと」と、個を越えた「共育」とが同時に生まれるというイメージを抱くようになります。

さらに『遊ぶヴィゴツキー』(ロイス・ホルツマン 著、茂呂雄二 訳、新曜社、2014年)の著者であるロイス・ホルツマン氏が来日された学会で講演を聴かせていただいたことにより、「Unknowability」という概念と出会うことができました。

未知や不確かさを真ん中に、多様な人々がそれぞれの要素を持ち寄って協働・共創造していくことで生まれていくような学びや育ちがある。あまりポジティブな観点から捉えられることが少ない「未知」「不確かさ」に対する捉え方を変え、それらが持つ大切な役割を伝えていきたい。きっと「Unknowability」を持つ人が増えたら、こども(に限らず人々全般)を取り巻く社会環境はもっと良くなるのではないか―。こうして、以後の私の実践哲学の核となる教育観・発達観や、自分自身のビジョンが明確になったのでした。

まとめ

全て文章にまとめると膨大な量になってしまうと考え別で書いているブログのリンクが多くなってしまいましたが、以上が私の「これまで(社会人になってから)」です。前回の予定では全3回で「これまで」「いま」「これから」をまとめようとしていましたが、早速その予定が破綻してしまいました…!(笑)

次回のブログでは、「これから」のビジョンにより近い「いま」の活動(コミュニティー・スペース、遊びのワークショップ、レッジョ・エミリア)についてまとめていきたいと思います。

少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです!

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