マガジンのカバー画像

個人的にいいなと思った記事

96
運営しているクリエイター

#アート

子ネコたちが寺子屋でお勉強している様子を紹介します

子ネコたちが寺子屋でお勉強している様子を紹介します

歌川芳虎の「新板ねこの手ならひ師匠」では、子ネコたちが寺子屋で読み書きを習っている様子が描かれています。今回は、そんな子ネコたちの奮闘ぶりをご紹介しましょう。中には真面目にお勉強できない子ネコたちもいるようですが…。

こちらの浮世絵、画面の上と下に二つの場面が描かれています。まずは、上の「席書」の場面から見てみましょう。

「席書」とは、大勢の前で子ネコたちに文字を書かせる、言わばお披露目の会で

もっとみる
図形楽譜よりも面白い楽譜

図形楽譜よりも面白い楽譜

楽譜は、読み方のわからない人には、記号でしかないものです。

古代エジプトやマヤ文明の象形文字とか、表意文字ならば、意味がわからなくても、立派なアートですよね。

現代語でも、アラビア文字には幾何学的な美が宿っているものです。こういうアートなアラビア文字もあります。

アラビア文字は表音文字ですが、本当に独特ですね。モンゴル文字やタイ語も素敵です。

もちろん象形文字の漢字を今も継承していている日

もっとみる
江戸時代のスズメたちの世界に潜入してみた

江戸時代のスズメたちの世界に潜入してみた

顔はスズメなのに、体は人間。不思議な姿をした鳥人間たちを描いた、歌川国芳の「里すずめねぐらの仮宿」。
動物を擬人化させることが得意だった、歌川国芳の代表作の一つです。
歌川国芳の「里すずめねぐらの仮宿」をクローズアップすることで、スズメたちが暮らしている世界をじっくりと観察してみましょう。

まずは、画面の左上。格子窓のある部屋、赤い絨毯の上に、華やかに着飾ったスズメが座っています。スズメの世界の

もっとみる
ネズミの絵暦いろいろ

ネズミの絵暦いろいろ

旧暦では、一ヶ月が30日からなる大の月と、29日からなる小の月がありました。毎年変わる大小月を示した暦が「大小」であり、またこれを絵で示したものを近代以降では「絵暦」(大小絵暦)と呼びます。

新年に配られた絵暦では、鶴や亀、十二支などおめでたい動物もモチーフとして人気でした。今回は太田記念美術館が所蔵する絵暦のなかから、安永9年(1779)、庚子の、ネズミが大活躍する絵暦をご紹介いたします。

もっとみる