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三芳の酒、肴

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パーラー三芳、あての記録です
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2017年11月の記事一覧

鶏皮のネジネジ風、芝海老のエビチリ、野菜のスープ

鶏皮のネジネジ風
鶏皮を1週間ほど醤油と酒に漬け込んだ後に丸二日ほど風干しにしたものを、軽く炙って食べる。
このところ福岡のどこでもみるようになった、あのネジネジした鶏皮串をイメージして作ってみたものだが、これがなかなか良いものに仕上がったように思う。あくまでネジネジ"風"なのは、串にネジネジするのが面倒だからで、三芳では軽く炙ったものをスルメのようにハサミで切ってお出しする。

芝海老のエビチリ

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鮭料理

福岡生活道具店と共同開催の会の二度目、今回は「鮭をたべる」
馴染みがあるようで実は福岡では意外と知られていない鮭料理をいろいろ試せる機会が得られたのは貴重であったし、なかなかに面白くもあった。

檀流三平汁
鮭のあらに塩をしておいたものを昆布と一緒に水から火をかけて出汁をとり、良い具合の温度になったところで、鮭の身のところを適量、人参、皮のまま炒めた新じゃが、大根、ごぼう、白菜を加えて火を通しなが

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副産物いろいろ

残り物、余り物、あるいは失敗作から、新しい発見、これまで知らなかった美味を見つけるということはしばしばあって、料理を作っていてこのときほどわくわくすることはないように思う。

炙った鶏と白菜のくたくた煮
鶏もも肉を焼いて冷やしておいたものを削ぎ身にして、白菜と一緒に薄口の出汁でくたくたになるまで煮る。
地鶏の塩焼きのあまりを活用した副産物なのだが、これを作る過程でもう一つ、妙にクオリティの高い副産

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鮎の炒り豆腐、牛すじの肉じゃが

誰かに教えてもらわなくとも、同じ料理を十度ほども作れば必ず美味しいものができるようになる。そんな趣旨のことを、とある有名店の店主が言っていたらしい。お会いしたことはないけれど、その言葉から努力の人であろうことが察せられて、いつか店に伺いたいと楽しみにしている。
さて料理でも定番のものならば十度といわず何回でも作るけれど、その都度何かしらの発見があって飽きることがない。

鮎の炒り豆腐
少量の油で鮎

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蕪三品

あっという間に寒くなっていく秋のうら寂しさを慰めてくれるのは、蕪、白菜、春菊といった冬野菜が美味しく、そして安くなってくれることで、思えば季節の変わり目はいつでも、少しの名残りと来るべき旬への期待感に満ちているような気がする。四季があることのありがたさ。

鶏かぶら
塩をして一口大に切ったもも肉と蕪を軽く菜種の油で炒めて、昆布だし、薄口醤油。
冷蔵庫での保存を前提に考えると、とろみづけはしないでお

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