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【和訳】英国国防省:ウクライナ情勢報告

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英国国防省発表のウクライナ情勢評価分析の日本語訳
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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 29.08.2023

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 29.08.2023

日本語訳:

ロシア軍で軍務に就くことは、侵攻開始以降、ますます儲かる仕事になっている。2022年2月4日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、中尉の月給は81,200ルーブルであると述べた。2022年10月になったときには、動員された一般兵卒でさえ195,000ルーブルの月給を受け取ることになると、プーチンは発表した。

ウクライナで軍務に就いている下士官兵の月給は現在、200,000ルーブ

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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 26.08.2023

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 26.08.2023

日本語訳:

ウクライナ軍の反転攻勢によって、バフムートとウクライナ南部のロシア軍は圧迫されている。そうであるにも関わらず、ロシア西部部隊集団は北東部のクプヤンシク〜リマン地域で、小規模な攻撃を継続的に実施しており、場所によっては局地的に小さく前進できている。

南部でウクライナが徐々にだが領土奪還を続けるなか、ロシア軍のドクトリンを踏まえると、ロシアが作戦レベルの攻勢を南部以外の地域で再び仕掛け

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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 25.08.2023

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 25.08.2023

日本語訳:

2023年8月23日、この日はまさにワグネル・グループの反乱から2カ月後になるのだが、この日にワグネル所有のエンブラエル・ビジネスジェット機がモスクワとサンクト・ペテルブルクの間にあるトベリ付近に墜落した。ロシア当局は乗員乗客10名が死亡したと主張しており、そのなかにはワグネルのオーナーであるエフゲニー・プリゴジンが含まれている。プリゴジンが乗っていたことを示す決定的な証拠はまだなく

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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 24.08.2023

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 24.08.2023

日本語訳:

⚪︎2023年8月19日、ウラジーミル・プーチン大統領はまれなことであるが、ロストフ・ナ・ドヌーにある南部軍管区司令部を訪問した。この司令部は前線から約160km離れた場所にある。

この司令部に、ウクライナでの戦争を指揮している要員が入っている。

プーチンは高級将校との会議を開いたが、その参加者には参謀総長ワレリー・ゲラシモフ将軍も含まれていた。なお、ゲラシモフは現在もウクライナ

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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 23.08.2022

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 23.08.2022

日本語訳:

2023年8月中旬時点で、ウクライナ南部とロシア占領下クリミアの境界地域にあるチョンハルとヘニチェシクの両渡河地点において、ロシア軍はポンツーン橋(浮橋)を展開中のままだった。両地点で恒久的に架かっていた橋は、2023年8月上旬のウクライナ軍による精密誘導攻撃で被った損傷から未だに復旧していない。

ポンツーン橋(浮橋)が弾薬や兵器を前線に運ぶ重量車の交通を問題なく持続的に支えられる

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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 20.08.2023

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 20.08.2023

日本語訳:

ロシア航空宇宙軍(VKS)の指導部に、ロシア西部の防空を改善せよという強い圧力がかかっている可能性は極めて大きい。ここ最近の数カ月、脅威はロシア国内に十分浸透しており、その範囲は拡大しつつある。戦線後方にあるロシア国内への攻撃は戦略的に重要だ。なぜなら、ウクライナ侵略はロシア国民に対して直接的な影響をほとんど及ぼさないという仮定のもとで、プーチン大統領が侵略に着手したのはほぼ間違いな

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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 19.08.2023

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 19.08.2023

日本語訳:

この1週間、戦線の大部分であまり動きがないままだ。だが、南部でウクライナ軍はモクリ・ヤリ川の流れに沿って進撃を続けており、頑強なロシア軍の抵抗に直面しつつもウロジャイネという村落の確保に成功した。

北部において、ロシア軍はクプヤンシク地区での威力偵察を続けているが、大きな前進には至っていない。

戦線全域で両軍は同じような難題に直面している。その難題とは、入念に整えられた塹壕にこも

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