⭐️心の学び:あなたは何者だ?
誰にでも主義主張があるはずだ。そんな大げさなものではなくても言いたいことがあると思う。
人間関係に対しては特に「私に言わせれば…」と主張する。
「あの人はね!」から始まる「あの人」は、悪い人と相場は決まっている。
もちろん、それを言っている人は「良い人」に違いない。
人間は自分と他人を比較して自分の生存の優位性を測ろうとする。
「自分は間違っていない」という確信を得ようとするからだ。
「そう思わない?」と他人に意見を求め確信を強化しようともする。
多くの経験を積んでいくと、そうする心理自体に間違いがあることに気づいていく。
仕事を例にとると、責任を負いたくない人の心理から生まれる態度と、「仕事とは」と自分の信念を遂行しようとする人の態度は違う。
昇進を意識する態度や家族第一に考える人、そのうちに辞めようと考えている人との態度はそれぞれ違う。
それぞれが間違っていないのだが、共通項は見出されることはない。
自分の世界観に立って周囲と折り合いをつければいいのだが、心の力を使わないものだから「自分は間違っていない」としがみつく。
なんでこんなことを言うかというと、そういったことを克服した人がいないからだ。
「自分なら出来る!」というならぜひ挑戦してほしい。そして、うまくいけば教えてほしい。
私たちが出来ることはそれぞれの主張を認め、自分の主張を理解してもらい折り合いをつけるしかない。
どちらが正しいとかを問うてはならない。
私たちの行為の背景には理由が必ずある。正しさではなく事情があるのだ。
自分が信じる世界が何を示すかだけが私たちのできることだ。
他人には他人の世界がある。間違っているかもしれないが、その世界で生きていけていることを証明していることも認めなければならない。
間違っているのは自分かもしれないのだ。
それでもまだ「自分は!」と主張するなら「あなたは何者?」と問われ、答えに窮することになるだろう。
私たちが何者かになるためにはまだまだたくさんの経験と知恵と知識と挫折が必要だと思う。