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『DXの思考法』 西山圭太(文藝春秋)~合田哲雄さんのお勧め~ 教育DX

 実は私は本を読むのがあまり得意なほうではないのですが、そんな私がなぜこの本を読んだのか。恥ずかしながら、DXに関する書籍を読んだのは初めてです。

本を推薦している合田哲雄さん

 2021年7月1日付けで、内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局 審議官に異動されたようですが、文部科学省(科学技術・学術総括官)にお勤めでした。

 面識もなく、お会いしたことはありませんが、私にとってお名前の初見は、文部科学省のメールマガジンに書かれていた初中教育ニュースのコラムでした。当時は、初等中等教育局財務課の課長でした。

 下記リンクはそのメルマガのバックナンバーです。【コラム】年末年始に先生方と対話して考えたこと -2020年を前にした3つの懸念を軸に- の部分です。

 長文のコラムですが、文面から仕事に対する飾らない姿勢や、教育に対する理解や熱意が伝わってきました。今後のことを見据えた本質が私でもわかりやすい文章で書かれており、文部科学省にはこんなに熱意をもった方がいらっしゃるんだなと感銘を受けました。それと同時に、そのような中央の方の思いや熱意が、末端の地方の私たち教員まで、伝達の途中で都合の良い解釈が加わることなく届いてほしいと切に思いました。

 文科相の方針を批判をされる方もいますが(現場が見えていないなど)、文科省の方々の寝る間も惜しんで熟考された英知の集合体だと思います。上手に解釈して、現場の私たちはがんばっていきたいと思ったことを記憶しています。

合田さんがこの本を教育関係者に勧めるということ

 合田さんがFacebookで【教育関係者の皆様に強くお勧め申し上げます!】と公開投稿されたのをきっかけに、読みました。
 おそらく多くは企業の経営者が手に取るだろうと思われるこの本を、教育関係者に勧めようという発想自体が素敵だと思いました。さすがです。
 学校の組織、教育員会、文部科学省などの縦割りの仕組み、昔から根本的には変わらない仕組みの限界を肌で感じられてこそのことだと思います。これは読むしかないなと思い、本を手に取りました。

教育DX

 本を読んでみました。私にとっては難解な部分も多くあるのですが、料理やレストランや食材、プラモデル、野球とサッカー、本屋の本棚など身近なことで例えられていることもありイメージしやすい部分はなんとか理解が追い付きます。私なりにではありますが、DXについて知識が深まりました。何回か読み返したいと思います。

 学校や自分の授業が今のままではダメだな、制度や仕組みが変わらないと現状だと、単純な効率化だけではもう限界だなと感じていたところに、少し道筋が見えた気がしました。
 
 「いま何か決定的な変化が起こりつつある」から始まる本書ですが、学校にいると学校の外のことが見えなくなってしまうことも多くあります。「教育的には」という言葉を多用(乱用)して。そして「いま何か決定的な変化が起こりつつある」を感じている先生は多くない気がします。それでは、今後の社会を担う若者も良い具合に育ちませんよね。DXしなければならないではなく、本質は何なのかを見極めつつ、生徒と関わっていこうと思いました。

 教育委員会や文部科学省やデジタル庁が動き、指示を出すのを学校が待つではなく、抽象化、一般化して具体化を繰り返して、小さな学校単位でも何かできることがあるのでは?と思いました。

 GIGAスクール構想もレイヤーの一つなのかなと思うと、GIGAに前向きではないチョーク&トークの先生方の心にも響く気がしました(私は本年度はGIGAスクール構想の準備が、授業以外の仕事のメインになってます。うまく言えるかな?)

 また、生徒の質問「これ勉強して意味ある?」に、DXを交えながら、今までと違った返答ができそうです。

次年度は、社会教育士の勉強をしようと思っています。

 今後の学校にとって必要な内容だなと感じましたことと、異業種の方と学校をつなぐなんて何だかワクワクするからです。
 しかし、本年度は、コロナや子育ての関係で受講を断念しました。次年度は受講しようと思っています。

 実際に問い合わせしたのですが、夏期の集中でも、土日のみ利用でも取得には結構時間がかかります。私は平日の夜にオンラインで講義、ときどき土日で対面のパターンで勉強しようと思っています。講義内容は面白そうです。
 
 ある意味DXの一つのレイヤーなのかなとおぼろげに思いました。

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