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嵐の中の宮古島旅行①島の入江にキー坊がいた

宮古島に行ってきました。
台風シーズンを外したつもりが見事にやられ、滞在3日間ほぼ嵐。
3年越しの念願だったのですが、晴れ間はおろか、太陽の姿を見ることすらありませんでした。

宮古島の見どころといえば、何と言ってもきれいな海。
嵐だといったいどうなるのか・・・

そんなあいにくの状況の中でも、たっぷり満喫できた宮古島の旅のことを、何回かに分けて書いてみます。

私の旅行の楽しみ方

私にとって、旅行の楽しみは
きれいな景色を見ることと、
その土地の食べ物を味わうこと。

このふたつを目一杯味わい、旅行後の余韻まで楽しめるように、気をつけていることがふたつあります。

  • 勝手に期待しておいて「期待外れでがっかり」とならないようにする

  • 偶然の出会いが起こる余地を残す

そのために、旅行に行く前は、予定をがっちり組んだりせず、およそのプランにとどめておきます。
ガイドブックは一応ざっと見て、その情報を元に検索もしますが、あくまで参考。妄想を膨らませる程度です。

そして、目的地では自由がきくレンタカーを借りて行動。ナビは一応セットしますが、かなり無視します。
あくまで、到着時刻の目安と、迷ったときに頼る存在としています。

現地に行ってみて
「何となくよさそう」「何かありそう」
という心の声に耳を傾け、
その道を曲がり、寄ってみる。
車を止めて、近づいてみる。
あたりをうろちょろ歩いてみる。

長年そうしていると、自分の勘が少しは育っている気がしますね。「セレンディピティ」と言うと大げさかな?

今回の宮古島旅行は、台風と前線の影響で嵐のような雨と風に見舞われ、行動が大きく制限されてしまいました。
大雨・強風・波浪」警報が出ています。

水はけがよくないので、道路が冠水しやすいとのこと。
レンタカー屋さんからは「冠水したところを無理に入ったら、保険はおりません」と言われました・・・。
行きたい所に行けない場合もあることを想定しなければいけません。
予報を細かくチェックしても、島の天気は変わりやすいので、予定を立ててもその通りにはまず行かないでしょう。

勘を頼りに、運任せの要素が強い旅となりました。
セレンディピティが起こりますように。

キー坊がいた

さて、まずは出会った植物たちから。

宮古島の北西に浮かぶ伊良部島と下地島。
ひとつに見えて、実はふたつの島らしいのです。

下地島と伊良部島 (Googleマップより)

地図を見ると、間に池のようなものがたくさん。
「ここはいったいどうなっているんだろう」
と気になって仕方がありません。
伊良部島と宮古島を結ぶ、無料では日本最長の橋「伊良部大橋」とあわせて、今回の旅で最も楽しみな場所の一つでした。

悪天候では危険かもしれないので、雨が弱まるタイミングを待ちます。
雨雲レーダーとにらめっこ。数時間は強い雨が来ないことを確認して、いざ出発。

島の間は「入江」と呼ばれる海で、いくつかの橋が通されていました。
浅瀬に木々がたくさん生えています。
マングローブのようです。
いわゆる「名所」としてはガイドに載っていないけれど、マングローブはあちこちにあるんだ。
きっと大切に保全しているエリアなんだろうな。

よく見ると、小さな木がたくさん生えています。
ドラえもんに出てきた
「キー坊」
みたい。かわいい。

「キー坊」みたいな苗木たち

てんとう虫コミックス第33巻と
小学館コロコロ文庫「ドラえもん[感動編]」に収録されている
『さらばキー坊』
また、
『映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝』
でも活躍する、ドラえもんの道具によって歩いたり話したりできるようになった、小さな木のキャラクターです。

宮古島、いや伊良部島に
「キー坊」
がいた。

後で調べると、マングローブを構成する
ヒルギ」の苗木のようです。

ヒルギの根っこには、たくさんの小さな生き物が住んでいるはず。空には鳥もたくさん飛んでいる。
豊かな生態系を育んでいるんだなぁ。

生き物たちといっしょに、
しっかり育ってね。キー坊。

さらに北に行くと、日本渚100選に選ばれている夕日の名所
「佐和田の浜」
もありますが、いつ大雨がやってくるかわからないので、そこはパス。
満足してキー坊とさよならしました。

厳しい風土で育つ、かわいい子

同じく下地島にある名所「通り池」
ふたつある池が岩の下で海までつながっていて、ダイビングの名所でもあります。
着いたときは雨も風も強く、水面が暗くなっていました。

そこで出会ったのが、写真の植物。
岩の一面に生えている葉っぱが、肉厚で丸みを帯びていて、なんともかわいらしい。

テリクサトベラの群生

地面は水分を保ちにくい石灰岩である上に、島の西側で風が直接吹き付ける厳しい環境でも、一生懸命生きていました。
小さな花を咲かせている子もいて、ちょっと感動しました。

テリクサトベラの花

島の野に咲く花たち

旅行サイトなどには
「雨の日の宮古島はこうやって楽しめ」
という記事があり、雨天でも利用できる施設やアクティビティが紹介されています。
中には植物園もありましたが、道端に咲く花を楽しんだので、今回は行きませんでした。
大切に育てられている有名な花はもちろん素敵ですが、野に咲く花も魅力的です。

シーズンの終わりなのか元気のない花もいましたが、それも花の姿。今ここでしか見られない姿をたくさん堪能することができました。
嵐の中だと、よけい活き活きと鮮やかに目に映りましたね。
雨と風が強くてうまく写真を撮れなかったので、一部だけ。

宮古島の野に咲く花たち1
宮古島の野に咲く花たち2

包み込んでくれるガジュマル

宮古島といえば、何といっても「ガジュマル」。
神や霊を宿す木として崇められ、宮古島市の「市木」にもなっています。

写真は、宮古島の西に浮かぶ来間島で、通りかがりの道にたたずんでいたガジュマルです。
木の下に立つと、雨や風から守られるのはもちろんのこと、
包み込まれているような感じで、何だか安心した気持ちになるから不思議です。

来間島のガジュマル

ちなみに写真では見切っていますが、
木の下にゴミが捨てられていました。
とっても残念・・・

捨てた人よ。
これからどこかでイヤな目に遭っても、他人や運、まわりの環境や社会のせいにしないでくださいね。
あなたの「コレ」が原因ですよ、と。

。.:・°+.。.:・°

以上、宮古島で出会った植物たちでした。
嵐の中だったこともあってか、
とっても癒されました。

おいしい食べ物や見事な風景とも出会えたので、また来週にでも。



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