春日大社であることをやれば、億万長者になれる?!

奈良県にある春日大社。私も子供の時から何百回と行ってる馴染み深い神社の一つです。
実は春日大社で"あること"をすると億万長者になれる!という言い伝えがあります。今回は春日大社の歴史を解説しつつ、その言い伝えをご紹介します。

【1300年間、風景が全く変わっていない神社!】

 春日大社は768年藤原永手が平城京(国家)と国民の繁栄を祈願して創建されたとされ、全国にある春日神社の総本社であり、1998年に世界遺産にも登録されてます。

 御蓋山(みかさやま)の麓に創建され、そのまま下ると平城京に当たります。これは平城京から見て御蓋山が太陽が昇る方角であったことと、御蓋山から流れ、平城京の人達を潤す湧水の水源地の方角でもあったことから、"聖なる方角"であり御蓋山も"聖なる山"とされたことからその山の麓に創建されたのです。

春日大社に来られた方は知っているとは思いますが、春日大社の回廊は坂道となっています。これも"神様の宿る山を傷つけることなく建物を建てている"ためです。

 山を削ることもなければ、木を切ることもほとんど無かったと言われます。なので春日大社の周りは1300年も変わらない原始林がそのまま生えてます。世界で一番街に近い原始林と呼ばれています。

勿論春日大社自体も1300年間風景は変わっていません。春日権現記絵(国宝)という絵巻物がありますが、中に描かれている建物も風景も今と全く変わってません。変わったのは春日大社の真ん中に大きくそびえる御神木の大きさくらいです。


【現代の神社の常識のほとんどが春日大社が始まり?!】

 これだけ古い神社のため、日本最古の物とか発祥とかがあります。例えば、酒殿と呼ばれる、平安時代の859年に建立された日本最古の醸造所があり、現在でも神様にお供えするお神酒が作られてます。

 更に巫女や神楽、絵馬も春日大社が発祥です。春日大社で巫女は御巫(みかんこ)さんと呼ばれています。これは奈良県民には馴染み深いかと思います。

「めづらしき 今日の春日の八乙女を 神もうれしと偲ばざらめや」

 920年の藤原忠房の詠んだ歌にある「春日の八乙女」が御巫さんの事だろうとされています。巫女は庶民の願いを神様に伝える役割があり、その時に神様に捧げる舞が神楽であったとされます。
 

【春日大社と鹿】

 奈良公園は春日大社の外苑です。その奈良公園には鹿がいっぱいいます。春日大社にタケミカヅチという神様が白い鹿に乗ってやってきたことから、鹿は神様の遣いということで特別な存在なのです。

いつから奈良公園に鹿が生息しているかは判然としませんが、万葉集(750年)にはこの時代すでにシカがいたことが書かれています。

奈良公園の鹿は誰かが世話をしているわけではなく、国の天然記念物に指定されている野生動物です。なので車と衝突事故を起こすと人間側が罰金を食らいます。

 ところで、奈良公園はやたら見通しが良いと思ったことはありませんか?

やたら木の枝が高いところに伸びてるような?
実はこれ、鹿が枝を食べてくれているために枝が高いところしか無く、見通しが良いというわけです。
これをディアーラインと言います。

 そして、奈良公園にいる鹿の数を正確に数えることが出来たら億万長者になれるという言い伝えがあります。

これを読んでる皆さんは何匹いると思いますか?

 鹿の数は月一でボランティアの方により正確に分かっています。2021年7月の時点で1105頭いるということです。


【春日大社の灯籠】

 春日大社は1年に2回だけ全ての燈籠に火が灯されます。その日を万燈籠と言います。春日大社には無数の燈籠がありますが、全部奉納された物です。

燈籠奉納が始まったのは約800年で、現代でも神社に燈籠を奉納しますが、それを歴史上一番最初にやったのが春日大社だと言われてます。

中には戦国武将の直江兼続や、紀州藩初代藩主の徳川頼宣が寄進した燈籠があります。

 春日大社にある燈籠は約3000あると言われます。

"春日社"
と刻まれている石燈籠が殆どですが、その中で"春日大明神"と刻まれている石燈籠が約10個ほどあるようで、これを一夜の間に3つ見つけられた人は、億万長者になれるという言い伝えがあります。

そんな言い伝えばっかかw 春日大社w
こんな感じで、春日大社にはいつも大勢の方が参拝に訪れています。春日大社に来られる時は、鹿や石燈籠を探したり、数えてみるのも面白いかもしれませんね。

#日本史がすき #春日大社 #鹿 #奈良県 #直江兼続 #億万長者 #奈良公園 #奈良時代 #平城京 #日本史 #徳川頼宣 #タケミカヅチ #伝説 #言い伝え #世界遺産 #巫女

この記事が参加している募集

日本史がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?