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トホホ・・・年齢も47歳になってしまいました。

今の会社に転職してきて2年。年齢も47歳になってしまいました。
なのに、なーんにも一人で仕事らしい仕事ができていません。
誰よりも自分がその事実を受け入れているのです。

なぜこうなってしまったのか?
「きちんといろいろ教えてくださいよ」
と転職して最初の3ヵ月目ぐらいまでに周りの人に言えていれば、
こうはならなかったと思っています。

初出勤の日

初出勤日、簡単な挨拶スピーチなんかを考えていたのですが、
ぼくが予想していたような感じではありませんでした。

同僚になる周りの方がどういった方々かの紹介もしていただきたかったのですが、事務の女性の方にノートパソコンを渡してもらい、
「設定はご自分でお願いしますね」
とだけ言われて、おしまい。

朝礼などもなく、皆さん黙々と仕事に取り掛かりはじめました。

「えっ?」って感じで戸惑ったのですが、後々にわかってきたことですが、
営業として入ったぼくは、営業の人(先輩)がいろいろ教えるので、
事務の方々は何事にもあまり関わらない方が無難(良かれと思っても、
上層部の方々の意向に合わないようなことだったらたいへん)、ということらしいのです。

初日は結局、パソコンの設定だけしかできませんでした。

1ヵ月目ぐらい

A先輩「何でも聞いてよ」
  (A先輩:50代前半、入社10年目ぐらいの方です)
ボク「はい、でも何を聞いたら良いのかわかりませんので、とりあえず今は 
   自分でいろいろ調べてみます」

あいまいな記憶より

こんな感じで、1日中ほぼ無言。
たまに雑用を頼まれたり"点”で「この取引先はこういう文句をよく言うてくるから気をつけてね」とか教えてもらいました。

でも、その全体の"流れ”が全然つかめてないので、文句なのか受けるべき要望なのかの境界線すらわかっていません。

なので、ぼくの頭の中には「この会社のこの文言は文句」としかインプットできませんでした(ホント、アホですいませんって感じです)。

たまに、この境界線を推測してみて、

ボク「ココはこう考えた良いんですね」
A先輩「そうやね、そんな感じやね」
(あぁ良かった”点”と"点”がようやく一つ繋がった)と思いきや、

B先輩「いやA、違うぞ。それはあかんぞ」
  (B先輩:50代中盤、入社25年目ぐらいの方です)
A先輩「えっ、そうですか?でも私はこうしてましたけどねぇ。
   じゃぁ、Bさんの方法でやっといて」

B先輩「きちんと教えたらなあかんやんけ。しっかりしてくれよ、A君」

あいまいな記憶より

はぁ・・・、こんな空気の中、ぼくはどうしたら良かったんでしょうか。

A先輩に聞くとB先輩がそれについてアレコレ(こう教えるべきだ、教え方がイマイチだ)など言う(A先輩はどちらかというと、いじられキャラ的なところもあったのですが)。
それなら、とぼくの教育係であるA先輩を通り越してB先輩に直接聞くのもA先輩に対して失礼やし。

何を聞いたら良いかもわからないし、誰に聞くべきかも迷うし、とにかく1ヵ月目はとまどいだらけの毎日でした。

2ヵ月目~3ヵ月目(B先輩塾に入塾)

2ヵ月目ぐらいから、ぼくは時々、A先輩のいないときにB先輩に聞くということをするようになっていました。さすがの大ベテランだけあって、新人が迷わないように"点”と"点”の間も補足して説明してくれるので、A先輩よりかは分かりやすい。

でも、あくまでぼくの教育係はA先輩。ここでも何やら変な領域があるようで、A先輩の前で許可を取らずに直接B先輩に聞くようなことはしませんでした。

それをみかねたB先輩がC社長に「はまろー君ですが、私の営業に同行させても良いですか」と掛け合ってくれ承諾を得ました。
これは、本当にありがたいことでした。B先輩からも堂々といろいろ教えてもらえるので。

それからしばらくは、B先輩の営業に同行させてもらい、これまで聞けなかった社内の人間関係なんかを少しずつヒアリングしていきました。

そして、とある営業から帰ってきた社内にて、

ボク「B先輩、今日訪問したF社ですが、商品サンプル送っておいた方が良い 
   ですよね」
B先輩「そうやねぇ。お願いして良いかな」
(良かった、自分の判断が合っていた)と思いましたが・・・

C社長「うん?いや、ちょっと待って。まだ、そういう段階まで進んで
    ないんじゃないんのか?」
(あれ、C社長聞いてたの?で、ここでそんなこと割り込んでくるの)
 と、戸惑うボク。

B先輩「わかりました。では、見積もりの送付だけにしておきます・・・」

あいまいな記憶より

この会社はいわゆる同族企業であること、従業員全員が社長に一歩距離をおいていることは、B先輩から営業同行中の車内できいていました。

そしてどうも、意外にも社歴の長いB先輩も何らかの過去があり、会社や社長に対してマイナスのイメージが強いかも、と思っていたのですが、こんなやり取りがあったので、それも確信にかわりました。

まぁ、どこの中小企業も似たようなものなので、ほぼ想定内の感じですが(前の会社はもっとひどかったので、まだ対応可能レベルでした)。

このいびつな社内関係は置いといて、じゃあ一体誰に教えてもらうのが正解なのか、ホントに混乱してしまいました。でも、おそらく正解は「自分で道を作るのが正解」なんでしょうけど・・・。

仕事なので百人いれば百通りのやり方があるのは当然だと思います。特に営業なので、最終の結果さえ残せばそれが正解なわけですから。
でもポイントだけは共通していて欲しいし、一つ目のやり方だけでも、そのままマネさせて欲しい。そこから徐々に自己流にアレンジしていけば良いので。

何だか、営業社員は社内なのにそれぞれが独立していて、相手の弱点を指摘しあっているように感じました。

A先輩はB先輩にマウントされ、B先輩はC社長にマウントされ、さらにここにD専務(C社長の弟、A先輩を手足にしている)も絡んでくる。
そして、C社長に対しては、A先輩とB先輩は協定をくんでいるが、D専務の手足としてのA先輩は、B先輩と絡むことなく、かといってD専務とB先輩は表面上は理解しあえているふりをしている。

こう書いてても分かりにくいですよね・・・。

結局、研修期間の3ヵ月間、僕は座学で業界の浅い知識を詰め込んだだけで終わってしまいました。

C社長「じゃあ、はまろー君。君にはE社をメインに、F社とG社を担当
    してもらうから」
ボク「はい、わかりました」

C社長「E社についてはA君から、F社とG社についてはB君から
   引き継いで」
ボク「はい、わかりました」

あいまいな記憶より

この面談の時、ぼくは「はい、わかりました」以外の応答は一切なかったと思います。引き継ぐ件についての感想や質問も一切していません。

自分にまったく自信がもてないので、相手の意思や機嫌を最優先していただけです。これって、つまりは「自己肯定感が低い」の一言に尽きますよね。

今になって『職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全』(著者 井上智介)を読んで、当時の自分をそうだったと分析できます(また井上先生の本ですが、この当時のぼくと同じような状況の方がいらっしゃったら下記ご参考ください)。

こうしてぼくはこんな無防備のまま、対外的に会社の看板を背負って営業に出るようになってしまったのです・・・。


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