元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ:番外編」:体型とダイエットについて
■痩せたい?痩せたいよね・・・。
私は、今までの人生で、半年くらいで20~30kg程度体重を落とした経験が、過去に4回ほどある。
仕事とか病気とかでは全くなく、単に食べ過ぎて太り、単に痩せようと思って痩せたのだ。
別に病的に痩せてもいない。毎回、特別なお金もかけずに健康な状態で痩せた。
私は、食に頓着しないので、食べたかったら食べたいものを食べたいだけ食べる。
それは若い時も今も変わらない。
だから、当然、食べまくって太ることもあった。体重が100キロ近くになったこともある。
で、「痩せようかなあ」と思って取り組むと、なぜかその都度思った通りの体重まで痩せることができたのだ。
現役の講師だった時期も2回くらい、数か月で「ぷーさん」が「エバンゲリオン」みたいな体型まで変わったりしていた。そりゃ生徒もびっくりする。
そんな時は当然、「先生、どうしたの?」と何人もの生徒さんにさんざん聞かれることになった。
ある時、グループレッスンをしていて、参加している生徒さんが20人くらいいる状況だった。
そんな時、ちょっと前までぷーさん体型だったのがエバンゲリオン体型になった私に、ある生徒さんが
「先生、どうしてそんなに痩せたの?」と聞いてきて、
「あーそれはねー・・・」と、レッスン冒頭のアイスブレイクトークのつもりで話し出したところ、そこにいる生徒さんたちが身を乗り出して興味津々に聞き始めてしまった。
結局、「それでそれで?」みたいに根掘り葉掘り質問されてしまい、レッスンのほとんどがダイエット話で終わってしまったこともあった。
最初に言っておくが、この記事は痩せていることだけが優れているということは一切意味していないからね。
私は、自分がそうだったので、痩せている人の気持ちも太っている人の気持ちも心底わかる。どっちだけがいいというのはないよ。
体型にしても人生にしても、いろんな魅力のかたちはあるわけよ当然。
ただ、でもまあ、そりゃみんな、痩せたい時は痩せたいよね・・・。
というわけで、私にとっては、20キロとか体重を落とすのは、簡単ではないけど、まあやろうと思えばできる。
今の私は、標準体重(身長(m)×身長(m)×22のやつね)で、ほかの人が普通に見たら、痩せ型ということになる。
最後に痩せたのは数年前で、その時も半年くらいで30キロくらい落としたのだが、年齢的にそろそろ各種病気も怖いので、最後に痩せた時から私は、人生で初めて、毎朝体重計に乗って自分の体重を見るようにした。
そこから私の体重は週単位でプラスマイナス1.5キロで推移し、今日までの数年間、まったく体重は変化していない。
だから、自分にとっては痩せることはそれほど大ごとでもないのだが、この記事シリーズもネタ切れでどうしたものかな、と思っていたところ、ああ、と思い出したのが今回のテーマである「体型とダイエット」なのであった。
■体型・体重と発声の良し悪しは「あんまり」関係がない
今まで、レッスンやデビュー支援でダイエットを指導したことは一度もない。
もし指導していたら、まあ自分が何度もやっているだけに、確実にダイエットさせてあげられるとは思うけど・・・。
ちなみに、体型、体重と発声の良し悪しは、はっきり言ってあんまり関係がない。
太っていても、痩せていても、基礎力を付けて、正しい発声を身につければ、声は出るし、歌もうまくなる。
まだ素人だった頃、テレビで海外のゴスペルクワイアの映像とかを見ていると、とてもふくよかな方々が豪快に歌っていたりして、「ああならないと太い声は出ないのかな?」と思ったこともあった。だが、全く関係ない。
別の記事でも書いたかもしれないがボーカルは体が楽器であり、横隔膜にしろ声帯にしろ、ほとんどが非随意筋、つまり自動で動いている臓器や筋肉を操作して音を出す。太ったとしても、これらの器官が肥大するということはない。
非随意筋がメインなだけに、普通の楽器のように、自分の意志で指を動かす、というようなことができず、どうしても「〇〇な感じ」というイメージに頼りがちになってしまう。
そこがボーカルの技術に対していろいろと誤解を生む。
体型や体重についても、発声や歌に対してそういう誤解が生まれやすいと思われる。
また脱線するが、よく発声で「響かせる」という言い方をすることがあると思う。
しかし、声でも楽器でも、音というのは、条件が揃えば「勝手に響く」のだ。
もうこれね、本当に勘違いだから。
いいよ別に「響かせる」とイメージしても。歌や演奏やらの結果をよくするためならね。
実際にそれで、本人が意識していない体の部分に影響を与えて音が良くなることもあると思うし。
でも、事実は事実。
人間には、自分の声を自分の意思で直接響かせるという機能は、ない。
響かせよう、と本人が思っていることはあるが、そうすることで、響く条件が整っているということ。
響く状況にしているのであって、響かせているわけではないのだ。
体が良好な状態になると、音は体内で「勝手に響く」。
このことが信じられないという人は、どこかからギターを持ってきて、弦をはじいてみてほしい。
音は、振動体が振動していて、箱のような空洞があれば響く。
その箱に穴が開いていれば、響いて増幅された音が外に飛び出し、大きな音が出る。
箱の大きさは音の高さと相関関係があって、大きな箱(コントラバス)は低い音が響き、バイオリンのような小さな箱は高い音が響く。
これは人間の声でも全く同じなのである。
低い声なら肺の空間に響いて口が開いていれば大きな音が出る(まあ低い声の場合はコツもかなりあるけどね)。
高い声になるほど、頭や顔の骨にある小さい空洞部分に響いて増幅した音が、開けた口から出る。
口を閉じて声を出してみればわかるが、いくら体に響いていても、口という穴が開いていなければ音は大きくならない。
極端な話で言えば、ギターが自分で「音を響かせよう!」と思ってるんですか、っていう話なのだ。
んなわけないでしょ。条件が揃えば音は響くのであって、人間が感情やら意思で響かせられるもんじゃない。
唐突に例を出すが、セミの鳴き声って相当大きいし、響く。けど、セミには人間みたいな筋肉はない。
つまり、究極的に言えば、大きな音、響く音というのはパワーではなく「効率」なのだ。
私もレッスンでは、こっちの方向に声を出す、みたいなイメージは使うことはある。
でも、必要に応じて「理屈としては、音は条件が揃えば勝手に響くもの」というのは伝える。
だから、歌っている生徒に対して、講師が「もっと響かせて!」などと言うのは、生徒としては「何をしていいのかわからない」としても当然なのだ。もっと具体的なイメージなどを伝える必要がある。
まあ、今回も多分に脱線し続けるが、例えば、金管楽器や鐘などに使われる「金属」やギターやバイオリン、ピアノなどの「乾燥させた木材」はよく響く。振動を与えた時に振動し続けやすいということになる。
響きやすさを決めるものは「弾性」と「密度」だ。詳しくは自分で調べてほしいが乱暴に言い換えれば「バネっぽい硬さ」と「軽さ」である。
どんな材質であれ、音は極端に高い密度の物質を通過できない。
例えば、防音室は箱なのだが、鉛など重い材質を使って壁の密度を高くすることで、音が外に漏れるのを防いでいる。
金属は、密度は高いのだが楽器に使われる真鍮など特定の材質は弾性があるので、響きやすい。
同じ金属でも、鉛は極端に密度があり、弾性も少ないので、むしろを防音効果がある。
木材を乾燥させると響くようになるのは、水分が抜けて密度が下がるのと、弾性が上がるからである。
人間の体はどうなのか。骨と肉と皮、あとは水分と脂肪だ。
手拍子を打ってみてほしい。パチパチ、パンパンと、それなりに気持ちいい音がするはずだ。
また、お腹が出ている人のお腹を叩いてみるとポンポンと、それなりにふくよかな音がする。
つまり、人間の体の骨、肉、脂肪、水分などは、本人がリラックスできていれば、もともとそれなりに響くし、少なくても音を止めるような密度はないのだ。
骨や肉、というのは楽器の材料に比べたら特別響きやすくはないけれど、別に響きを止めるまではいかないので、条件が揃えばそれなりに響く。
そして、実際に響いている場所は骨、肉、皮とで作られる「体内の空間」になる。
だから、肉がついていようがついていなかろうが、肺の空間とか、頭部の骨の小さい空間などの体内の空洞部分の大きさが変わるわけではないので、太っている痩せているということがそれほど発声に影響することはないのだ。
まあ服も着てるしね。口をしっかり開けていれば、それ以外の影響は少ないのだ。布団をかぶっているとかなら別だけど。
ただ肉体が、発声にとって無関係とか、全く影響がない、ということでもない。
声が響くという現象にとって、肉体が悪い影響を与える一番の状態は「力み」と「姿勢」になる。
人が力んで筋肉が硬直すると、ゴムのように振動を止めるように作用してしまう。
猫背などで、姿勢が悪いと肉の部分が窮屈に圧縮されて密度が高まり、響きが止まってしまう。また、肺などの空洞部分の容積を減らしてしまう。
体型で言えば、唯一、ボディビルダーのようなマッチョ系の体型で、長年鍛えていて、分厚い筋肉が体中を覆っていて、本人も、力を抜く、というのがわからない、みたいな場合は、あまり響かないので、良好な発声になりにくい。
だから、腹式呼吸には腹筋を鍛えなきゃという、昭和レベルの勘違いで、鋼みたいな固い筋肉を構築してしまうと、声は響きにくくなる。
もちろん、マッチョ体型=響かないではない。柔軟性のある筋肉とか、必要に応じてちゃんと体の力を抜くことができれば、問題なく声は響く。
ちなみに私の場合、まだプロになる前に歌のトレーニングを始めた頃、「力を抜く」という感覚がわからずかなり苦労した。体型は普通だったけど。
実際にプロの歌手でマッチョな人もいるので、まあやっぱり体型だけで発声に対しどうこうということはないのだ。
もちろん、すごく精密な意味で体の状態が声に影響するということはある。
そりゃあるけどさ、そんなことを言いだしたら、昨日と今日でも体の状態は変わるし、なんなら厳密に言って、人の心身の状態に一瞬たりとも「同じ状態」というのはないのだ。
あと体型が肉体に影響する可能性としては、体力になる。
体が重くてすぐバテるとか、痩せてても食が細すぎてすぐ疲れるとかだと、練習も仕事も、毎日長時間は無理が出てくる。
そんなわけで、体型と発声の良し悪しは無関係ではないが、痩せている・太っているというだけでどちらが有利とか、そういのはあんまり関係がない。
だから、歌のために痩せたり太ったりする必要はない。
健康のため、自分が心地よく暮らすために、痩せたい人は痩せて、太りたい人は太ればいいし、体重を気にしないのも全然ありだと思う。
それより、君の奏でる音がどうなのか、というほうが重要なのだ。
まあそうは言っても、自分の容姿でも見る人を魅了したい、そして、その姿というのが、ある程度痩せている体型、という人もいるだろう。
痩せ体型だけがかっこいいではない、というのもわかったうえでね。。
この次の章では、痩せたい人のために、ダイエットの基本を書いていこう。
■ダイエットで有効だった本
私は今までに、ダイエットに関する本をいくつか読んできたが、有効だったなと思った本は、岡田斗司夫さんの「いつまでもデブと思うなよ(新潮新書)」という本と、エリック・へミグソンという人の「減量の正解(サンマーク出版)」という本だ。
特に初めてダイエットする人は「いつまでもデブと思うなよ」をまず全部読んで、自分のペースで実践するだけでも全然痩せられると思う。
以下のダイエットに関する記述は、この2冊の本の知識に加え、私が今まで4回実行してきた20キロ以上のダイエットの経験から得た内容になる。
■ダイエットは大人になってから
ちなみに、子どもはダイエットしないほうがいいと思う。
もちろん、適正な体重であることは大切だが、そもそも体を作っている時期なので、多少丸くても、しっかり食べたほうが、その後の人生の健康度は上がる。
将来、君が何の仕事をするにしても、結局決め手は健康と体力になるので、子どものうちはしっかり食べて、よく体を動かして、健康な体を作っていったほうがいい。
どうしても体重が気になるお子様の場合は、栄養士の指導を受けよう。
お金がなくても、栄養士の資格を持っている普通の人はわりといるので探してみよう。
ちなみに、子どももある年齢の時期に肥満になってしまうと、脂肪細胞の数が増えて太りやすい体質になるらしい。
詳細は「減量の正解(サンマーク出版)」を読んでみてください。
■ダイエットの原則
①ダイエットは単なる足し算と引き算
ダイエットの仕組みはむちゃくちゃ簡単だ。
まずは、厚生労働省などが公開している「1日に必要なカロリー量」を確認する。1日の必要カロリー量は年齢・性別・活動量などで変わってくる。
そして毎日、その必要カロリー量の7割~8割のカロリーになるように食べていく。それだけ。
例えば、1日に必要なカロリー量が2000キロカロリーだとすれば、1500~1600キロカロリーくらいで毎日食べていればいい。
それで半年~1年くらいやっていければ、周囲が驚くくらい痩せてしまう。
1日のカロリー量さえ守れば、揚げ物を食べようが、ケーキを食べようが、深夜に食べようが、1日1食だろうが、確実に痩せていく。
逆に言えば、「特定の食べもの」とか「食べ方」「生活習慣」で痩せるとかはない。あくまで決め手は自分が摂取する総カロリー量のみ。
半年・1年という期間で、1日に必要なカロリー量より2割3割少なくしていけばどんどん痩せるし、必要なカロリー量より多く食べれば太っていく。
理屈としては、本当にただそれだけのことしかない。
要するに体重の増減とは、足し算引き算の仕組みでしかないのだ。
痩せやすい、太りやすいなどの体質も基本的には関係ない。
もちろん病気レベルの体質もあるので、そういう人はそもそもダイエットというよりも、お医者さんの指導を受けてほしい。
一日のカロリー量は7割~8割じゃないとだめなのか。半分以下にしたらだめなのか。
一日のカロリー量は7割~8割じゃないとダメだ。
1日の摂取カロリー量を減らしすぎると、今度は体が飢餓と認識して脂肪をなるべく貯めるようになるのと、エネルギーを使わない体になる。つまり代謝が悪くなって痩せにくくなる。
だから、カロリーコントロールは「体にバレないように」する必要がある。それが一日に必要な量の7割8割ということになる。
体重を減らすペースが少ないのは悪くない。
例えば「一日必要カロリーの9割を1年キープ」というのはとてもよい。
むしろ健康的な痩せ方だと思う。
岡田斗司夫さんの「いつまでもデブと思うなよ」は、レコーディングダイエットという手法で、自分の食べたもののカロリーを記録していく。
最初は特にカロリーを減らさず、ひたすら記録していく。
その中で、食べ物の種類とカロリーの関係を知って、自分の状況に応じて食べるものや食べ方飲み方を自然と選べるようになっていく。
さらに、いろいろな食べもののカロリー量を載せている小さい本が売っている。
最近はスマホアプリでもたくさんある。
最初のダイエットなら、そういう資料を持ち歩き、どんな食べものがどれくらいカロリーがあるのかを確認し、君が摂っている1日のカロリー量を確認しながらくらしていけばいい。
パンでもカップ麺でも、ほとんどはパッケージにカロリーは書いてある。
コンビニの惣菜やファーストフードも、カロリーについてはネットで調べられる。
例えば、丸亀製麺の各メニューのカロリー量をネットで調べてみてほしい。驚くかもよ。
そうやって食べ物とカロリーの関係を知っていくと、
「こんな食べものでこれだけカロリー量をとるのはアホらしいな」などと、
自然と思うようになって、自分なりの食べものの運用スタイルが出来上がっていく。
ダイエット初心者は岡田斗司夫さんの「いつまでもデブと思うなよ」を読んで、その通りレコーディングダイエットをやってみるといいと思う。
なんかキンドル版だとめっちゃ安いし、ブックオフで中古もあるだろうし、図書館にもあると思う。
②ダイエットにとって、運動は「あんまり」関係ない
「痩せる」ということに関して、運動も「あんまり」関係ない。
私は若い頃、3年間くらい毎晩30分から1時間程度ジョギングしていたことがある。
その結果、運動するほど体力はモリモリついていくが、痩せるわけではなかった。
もちろん、プロアスリートなみの超人的な運動量なら話が変わるかもしれないが、普通の人の普通の運動で痩せることはない。これは言い切る。
痩せるのは、基礎代謝、つまり、筋肉、骨、内臓とか脳とかの、体が生命を維持する活動でのカロリー消費で痩せるのだ。
人は、基礎代謝だけで千数百キロカロリーを毎日消費している。
あまり詳しくないが、全力疾走を5本とか、えげつない縄跳びとか、そういうのをゴリゴリやっても、消費カロリーは300キロカロリーとか、そういう程度だったはず。
ただ、全く体を動かさないというのも、痩せる云々より、心身共に不健康なので、まあ運動も取り入れたいという人は、普通に歩けばいい。
若い人でも、激しい運動ではなく、毎日の歩く量を少し増やすだけ十分。
私は、もともと音楽を聴きながら街を歩くのが好きなので、結構歩いている。
それでも、基本階段は使わず、できるだけエスカレーターやエレベーターを使う。
1万歩とかも必要ない。1日合計で1時間くらい歩けば十分だと思う。通勤・通学で行きと帰りで15分ずつ歩いているなら、あと15分~30分くらい歩く量を増やすようにして、休みの日は好きな場所に出かけて多めに歩けばもう十分だ。
自転車もいいけど、ママチャリを転がすぐらいだと、運動としては意外にゆるいので、やっぱ歩く方がいい。
自動車メインで、そう言えば歩くことがないなあ、という人は、痩せるためじゃなくて心身の健康のために、歩くことを増やそう。
これは君が年齢を重ねた時の病気やケガをしやすさにも影響する。
ただ、何年も歩いていない人とか高齢の人が突然、毎日大量に歩き始めるというのはやめたほうがいい。
歩く習慣のないまま急にたくさん歩くと、固い筋が故障し、かえって歩けなくなってしまうことがあるので、そういう人は、1日15分を1日おきに、とか、少しずつ慣らしていくほうがいい。
ただ、これも、痩せるためではなく、心身の健康のため、体調を整える意味になる。
逆に、すでに体重が100キロくらいあるという人の場合は、歩く量を増やすことで、ヒザを痛めるという場合もある。
問題なく歩ける人の場合は、やや早歩きくらいのスピードにする。
これで、体を動かすということについては十分。
歩くというのは有酸素運動になるが、筋トレはどうなのかというと、邪魔にはならないがやはりあんまり痩せるうえでは関係ない。
実際に、筋肉量が増えることで基礎代謝が増えるが、増え方の割合が少ないのだ。
また、太っている人は自分の体重を歩かせるためにすでにそこそこの筋肉を持っている場合が多いので、それで痩せていく。
ちなみに、痩せると筋肉が減るということも、あんまり関係ない。
筋肉は使っていないと減るのだ。
実際、筋肉が体のエネルギーとして使われる順番は、糖質、脂肪の次なので、一番最後だし、この世に体脂肪率0%の人ってほぼいないので、たとえダイエット中に筋肉量が減ったとして、「ダイエットしているから筋肉が減った」ということではないのだ。
あ、ストレッチはとても有効。苦しみながら走るくらいなら、ストレッチがお勧めだ。
体の可動域が広がることで、同じ歩くのでもちょっとずつ余分に動くようになり、その分カロリーの消化量も増える。
筋トレより先にストレッチだ。ストレッチしないで筋トレだけはよくないが、筋トレしないけどストレッチはするというのは全然OKだ。
③ダイエットは心理面の工夫を大切にする
偶然にも私自身は痩せようと思って失敗したことはないのだが、ダイエットが失敗するとすれば、原因は気持ち、心理面だと思う。
ダイエットの極意があるとすれば、「ダイエットしていると思わないこと」ということになると思う。
「ダイエット」とは、行為ではなく「思考」なのだ。
じゃあ何が行為なのか。それは「カロリーを考慮して食べるものを選んで食べる」というのが、ダイエットを「している」ということになる。
つまり、知識を得る以外に、ダイエットとして実際に努力できるのは主に食事の時だけだ。
それ以外の時間に、いくらフンフンうなって「痩せてやる~」とか思っていたとしても、具体的な行為としての「ダイエット活動」は何もできないので、いくら「思って」いても、長時間思っていたからといって、別に痩せることには何もプラスにならないのだ。
だったらむしろ、食事の時以外はダイエットを忘れているほうがストレスがなくていい。
例えば、ダイエットは誰にも言わずにはじめ、自分の希望する体重になるまでは、たとえ痩せ始めて他人から「ダイエットしているの?」と聞かれたとしてもトボけて認めず、とにかく完遂まで秘密にするほうが絶対によいと思う。
食事の時以外、食べることに意識が向かないほうがいいのだ。
食べないぞ~、食べないぞ~と思っていると食べたくなってしまうのだ。
ダイエットを公言してしまうと、周りの人が「どう?」とか聞いてきたり、食事の時も「今ダイエット中でしょ」などと話題になったりして、自分が「食べること」を意識することが増えてしまう。
また自分でも「ダイエットを公言しているんだからここは我慢しなきゃ」と何かと無理をするようになる。
人間には恒常性といい、いろいろな意味でバランスを取る面があるので、どこかで無理をすれば、その分何かに跳ね返ってくるのだ。
ちょっと食べすぎたとして、その時に自分を責めたりすると、ネガティブになってダイエットが辛くなってくる。
そもそもダイエット中に我慢したり、辛くなったり、ネガティブになるようなのはへたくそなのだ。
とにかく「我慢しないこと」、「ネガティブにならないようにすること」というのがダイエットのコツだ。
ダイエット中でも、食べたくなったら我慢しないほうがいいし、それでガッツリ食べても、自分を責めない。責めるくらいなら忘れていい。
いくらたくさん食べても、1日じゃ太れないので安心してほしい。
もちろん体重計に乗ると1キロ2キロ増加しているかもしれないが、それはお通じとともに出る重さなのだ。
「いつまでもデブと思うなよ」にも出ているが、前日&次の日ルールなどもいい方法だ。
高カロリーメニュー食べたい時は、前日か次の日のカロリーを減らして相殺する。
例えば、一日1500キロカロリーでやっている場合、明日ガッツリ食べる、となった場合は、前日と後日に1000キロカロリーにすることで、当日は2500キロカロリー食べる、というような感じだ。
夕食を多めに食べたいなら、朝と昼を減らす。
あ、でも朝食を抜くのはデメリットのほうがでかいので、クッキー1枚でもいいので朝は食べよう。
昼抜きは全然あり。
私の場合、昼を食べ過ぎると午後の眠気が耐えがたいので昼は少ししか食べない。
甘い飲み物を飲みたいなら、ゼロカロリー飲料を飲む。
コーヒーだったらダイエット甘味料にする。
牛乳なら低脂肪乳にする。
最近はほんとうに低カロリー、ゼロカロリーの食品はたくさんあるし、しかもおいしい。
こんにゃく麺とか、ふすまパンとかね。アイスとかもあるよねえ。
ファーストフードはサブウェイやドトールなど、カロリーが少な目の店舗を活用する。
そうやって、焼肉やラーメンが食べたくなったら前日&次の日ルールを適用、などとやりくりしていけばいいのだ。
もちろん、ゼロカロリー系に使われる人口甘味料などは、長い目で見れば体に悪いが、数か月・1年という期間で、常識的な量なら何にも問題はない。
夕食でご飯をなしにするのは、学校教育的にはよくないバランスなんだろうが、そんな戯言につきあう必要はない。
自分の人生をどうするかは、自分だけの意思で決められるし、決めなきゃだめなのだ。否応なしにその責任も取るのだから。
何を食べるか、については、とにかく自分の本音に合わせた内容にする。
私の場合は、低カロリーにするからこそ、毎晩の夕食に変化をつけたほうがよかった。同じメニューにすると私の場合は食事がつまらなくなり、食事のことを意識してしまう傾向が出たのだ。
でも人によっては毎食同じほうがいいという人も全然いる。
ここでも、常識に合わせるのではなく、自分の本音に合わせる。
例えば、ケーキを我慢したくない人は、ご飯を絶つ。
唐揚げを我慢したくない人は、炭水化物をばっさりと減らすなど。
だいたい、コーラやらケーキなどを角砂糖で換算した絵などがたまーにあるけど、ご飯も角砂糖に換算したら、糖質としてはすごいことになっているのだ。
「断つ」系でお勧めなのは、「砂糖断ち」と「乳製品断ち」だ。
もちろん、自分で「それならやれるな」という人だけの話ね。
牛乳は、牛の赤ちゃん用の母乳なのだ。
大人の牛は700キロというレベルで、しかも脂肪たっぷり。
もちろん700キロになるまで母乳だけで育つわけではないが、少なくても牛乳とはそういう巨大な生き物用の母乳なので、牛乳や乳製品を人間がたくさん摂れば当たり前に太る。
語弊を恐れずに言えば、牛乳は、人間の大きさにはちょっと合っていないのだ。
もちろん、牛乳の栄養価は素晴らしい。
タンパク質やカルシウムなど、何百キロという牛ののための乳なのだから、すごく栄養がある。栄養がありすぎるのよ。
まず、とにかく牛乳は脂肪分が多すぎる。
機会があれば、人間の赤ちゃんの粉ミルクを飲んでみてほしい。
当たり前だが、疑似的な人間の母乳と言える。
牛乳に比べらサラサラで薄いし、生臭い。というか、鉄分が豊富だから鉄っぽい。でもそれが、人間の赤ちゃんに適した母乳の栄養なのだ。
私は今でも牛乳断ち(乳製品断ち)をやっていて、カルシウムはサプリで摂っている。
ただ、超厳密にはやっていない。たまにチーズバーガーも食べる。でも、牛乳は飲んでいないし、クリームが入っているデザートとかもほぼ食べない。あ、でも、シチューとか食パンとかは食べるよ。
「断つ」と言っても、そういう感じでやればいいのだ。
「砂糖断ち」は、ようは甘いもの断ちだ。
その代わり、ポテトチップスとか、フライドチキンとか遠慮なく食べるとか。
「砂糖断ち」と言っても、和風の煮物とか蕎麦やうどんのおつゆに入っている砂糖までNGにしなくていい。
そこはまあ、甘いお菓子を絶つ・減らすという意味ということ。
「油断ち」はお勧めしない。
油は、意外に健康に不可欠。もちろん、大量に油を取るのはお勧めできないが、油を「断つ」のもお勧めしない。
油は、順番的に糖質の次にエネルギー化されるので、ある程度糖質オフができているなら、まあ消費もされやすいほうなのだ。
ただ、そういうのも半年1年のことなので、常識は無視し、とにかく自分に合うやり方を工夫すればいい。
で、自分の意図する体重に落とすことができてから、栄養面も考慮したバランスのいい食生活にしていけばいいだろう。
また、カロリー量のやりくりに失敗して、一週間くらい食べ過ぎてしまった場合などはどうするか。ずばり「忘れる」のだ。
そんなの気にしてもしょうがない。太るということは「体重は変化させられる」ということであり、逆に言えば、絶対に体重は減らせるという証明でもある。
ダイエットは、健康維持、体調管理の一種なのだ。
生きている限り健康を大切にしたほうがいいというのと全く同じ意味であり、そこに勝手にハードルをつけて、成功とか失敗とかの概念を盛り込んでプレッシャーにしてしまうから失敗するのだ。
ダイエットは、例えば、風呂に入る、歯磨きをする、というのと同じで、毎日の体調管理、自分を大切にする行為であり、失敗とか終わりとかという考え方はないのだ。
だから、1週間食べ過ぎたなら、そこからまた仕切り直せばいいだけ。
なんにも反省しなくていい。
一週間風呂に入っていない人とか、一週間歯磨きしていない人がいたら、なんて声をかけるかという話で、「とりあえず歯を磨いて風呂に入りなよ。そんで明日からは毎日やっていこうね」ってだけのことなのだ。
また、ストレスフルになると食べ過ぎて太ってしまう人は、「すべてにおいてやりすぎている」のだ。
つまり、食べ過ぎているだけではなく、仕事をしすぎている、気を使いすぎている、金を使いすぎている、携帯ゲームをやりすきている、成果を求めすぎている、など、「全方向にやりすぎている」ということがある。
これはいわば、自分のリミッターを外してしまってるんだね。
もし君に思い当たるところがあるのなら、それはすでにダイエットうんぬんではない。
適応障害やうつ病になる前に、とにかく休んで立ち止まって、自分の生き方自体を見直したほうがいい。
痩せるのは十分に休んでからだ。それこそ半年1年というスパンで休みをメインにして、ゆったりと過ごしてほしい。
うん。君は辛い中、よく頑張った。でも、もう十分に苦しんできたからこそ、自分を大切にしてほしい。ずっとは頑張れないんだぞ。
休みも人生に必須の活動なのだ。
④体重の変わり方を知る&ダイエット中は体重計には毎日乗らない。
これは③の心理面も半分関係しているが、体重計に乗るのは週一回で十分。
毎日のカロリーコントロールが大事なのであって、それさえしていれば、体重計に乗るという行為自体はそれほど重要ではない。
2週間に1回でもいいぐらいだ。
体重を毎日確認していると、心の重荷になる。
ちなみに、1日単位で体重を見ていくと、1日のカロリー量をコントロールできていても、体重は増えたり減ったり、1週間以上変化しなかったりしている。
これは何も悪いことはなく、体重ってそういうものなのだ。
それを知らない人は、なんとなく、根拠もないのに、毎日ちょっとずつ体重は減るのが正解とどこかで思っていて、1日単位での体重に一喜一憂している場合もあるのだろうと思う。
「今日体重が1キロも増えてた・・・。そんなに食べてないのに何で?」という気持ちで一日どんより、というケースもあるだろう。
しかしそもそも、人の体重は毎日ちょっとずつ減るというわけでもないのだ。
毎日ちょっとずつ減る時期もあるし、1~2週間以上変わらないという時期もあるし、そんなに食べていないに体重が増えることもある。
人間の体には恒常性があるので、現状を維持しようとか、バランスを取ろうとする働きがある。
体重の場合、摂取カロリー量を減らしても、普通に2週間くらいは、体が体重を維持しようとするので、あまり体重が減らないということは全然ある。それでも、カロリーコントロールを止めずに続けていると、体が「ああ、減らしても危険はないのね」と思って、体重を減らしていく。
グラフにしたとすると、滑り台ではなく階段のようなラインで体重は少しずつ減っていくだ。それも、各段の大きさや形はバラバラだ。
だから、ダイエット中に毎日体重計に乗るのはあんまり意味がない。週一のほうが実際の痩せている経過を掴みやすいと思う。
それも2週間~1か月も体重があまり減っていなくても、気にせず、淡々とカロリーコントロールを続けていく。
いくらたくさん体重計に乗っても、それで痩せるわけではない。
むしろ体重を測った後、普段の生活では体重のことを忘れているくらいの気楽さのほうがいい。
痩せたあと、体重をキープする時期になったら、毎日体重計に乗るようにする。それはダイエットではなく体調維持になる。
私も標準体重になった後、毎日体重計に乗っているが、最初は怖かったなあ。
体型がエバンゲリオンなのによ?
でもまあ、大丈夫。この記事やお勧めの本を読んで痩せる仕組みを理解し、実際に体重を落とすことができている人なら、体重維持のほうが全然簡単なのだから。
また、体重の増減の幅には個人差がある。
100グラム単位でしか変わらない人もいれば、1日でプラスマイナス1キロ以上増減する人もいる。
私は現在、体重をキープしているので、数年間毎日体重計に乗っているが、私の場合は増減幅が大きく、1日単位でプラスマイナス1キロは当たり前で、週単位ではプラスマイナス1.5キロつまり、体重計で言えば3キロの範囲で変化している。
また、1か月に減らす体重の量は最大で5キロ以内にする。
それ以上体重が落ちるのはペースが速すぎる。
月6キロ以上減らして半年とかやっていると40キロも痩せてしまう。そういう速すぎるペースで痩せてしまった場合、やはり体の恒常性が働いて、脂肪を溜めやすい、エネルギーを消費しにくい体質になってしまう。
そして、痩せた部分の皮も余ってしまう。
月に3キロくらい痩せるのは健康的だと思う。
私の場合はやり出すと月5キロ減ペースになってしまうので、それ以上ペースが上がらないように気をつけていた。
体重が減り始めると嬉しくなる。だが、その時こそが注意する時でもある。
体重を落とすペースが速すぎないように、また、何度か必ずやってくる体重が減らない時期に勘違いして悩まないようにしよう。
たまに体重が増えるのも全然正常だ。
勘違いしてる人もいると思うが、お腹がぐーっと鳴るのは、空腹という意味ではない。
消化完了という意味に近いので、お腹が鳴ったらすぐに食べたほうがいいという意味では全然ない。
お腹が鳴らない状態で、「お腹が減ったなあ」としみじみ感じるやつが、本来の空腹感だ。しかも、空腹感は単なる情報・シグナルであり、15分くらい放っておくと治る。
空腹感を感じたとしても、「食べなきゃいけない」という意味ではない。
もちろん空腹感は「たくさん食べなきゃいけない」という意味でも全くない。
空腹感は、おそらく氷河期くらいの古代の環境に適応した情報発信機能で、目覚ましのスヌーズ機能のように何度も何度も空腹感を感じて、飢餓状態を避けるというのが本来の役目だったのかな、と思っている。
個人的には、1日に1度は空腹感を感じるくらいがむしろ健全な気がしている。
とにかく、少なくとも1回くらい空腹感を感じたとして「食べなきゃいけない」と思う必要はない。
まあ、お腹が減っても、空腹感を感じても、焦らなくていいよ、ということ。
空腹感は異常事態じゃない。むしろ1日1回くらいの空腹感は自然。
私の場合、1日1回の空腹感は、「よし今日も正常運転」と捉えている(素人の個人の見解ね)。
ふと気がついたのだが、毎日空腹感を全く感じないまま、1日3回プラスおやつで食べ物はしっかり体に入れ続けているって、少し怖いよね。。。
⑤寝ると痩せる
これも意外に知られていないのではないか。
下手に運動するより、たくさん寝たほうが痩せる。
これは因果関係をはっきり調べたわけではないが、寝ている時は副交感神経、つまり内臓系が働くので基礎代謝がよくなるし、ストレスが減ってカロリーコントロールがやりやすくなるし、筋肉や骨が作られたりするなど、複合的に良い影響が多いからだろうと思う。
自分が今まで経験してきた中での肌感覚として、痩せるということに関しての影響力の割合としてはカロリーコントロールが8割で、寝るが1割、それ以外は1割未満という感じだ。
■私のダイエット遍歴
私の過去4回のダイエットを話すと・・・
1回目:無理やり。
もう20年以上前で詳細は覚えていないが、確か夕食をポテトチップスにして少しずつ減らしていって痩せた(真似しないでね)。
丸い筒に入っているタイプのポテトチップスを、最初は厚さ10cmくらいの量から始めて、だんだん減らしていった。
最後は夕飯を食べなくなったと思う。
その時も数か月で20~30キロくらい痩せた。
若かったからね。あんまり深く考えずに、食べる量を減らしたら痩せるんじゃないか、くらいの発想しかなかった。
2回目:レコーディングダイエット。
岡田斗司夫さんの「いつまでもデブと思うなよ」が発売されてブームになっていた。
すでにボーカルと作曲の講師をしていて、そして普通に私は太っていて、特に痩せるつもりもなかったが、講師業とか音楽とかは全然関係なく、月に2~3冊いろいろなジャンルの本を読んでいて、その中で「面白い本だなあ、あはは」などと思いつつ読んでいるうちに、軽い気持ちでやってみたら、やはり数か月で20~30キロくらい痩せてしまった。
この時に、基本的な痩せる仕組み、痩せ方を体得した。
3回目:レコーディングダイエット。
2回目から10年近く経っていたかな?まだ講師をやっていて、年齢的にそんなに若くないし、まだ病気もしていないから今のうちに痩せとこう、と思って始めた。
これも同じく数か月で20~30キロくらい痩せた。
4回目:今までの経験で、なんとなく。
数年前。レコーディングダイエットとかではなく、今までの経験値で、なんとなくカロリーコントロール。摂取カロリーの記録とかはしなかった。
前回のダイエット以降、仕事のしすぎで体調も崩したりして、講師業もサウンドクリエイターもやめて別の仕事に就いており、もう完全におじさんになっていたが、いつのまにか体重も人生最大になってしまい、足腰が痛くなってきて「歩けなくなるのは嫌だー!」で一念発起。
今までの経験で、カロリーの感じとか、食べ方とかはわかっていたので、特にカロリーも記録せずに、なんとなくのカロリーコントロールを始めた。
しかし最初の頃、全然体重が減らず、やはり年齢的に無理か・・・と思ったが、それまでやっていた砂糖断ちに加えて牛乳断ちも加えたら体重が落ち始めた。最終的に数か月で30キロくらい痩せた。
ちょっとだけペースが上がり過ぎたのか、人生MAXで太りすぎだったのか、ちょっとだけお腹の皮が余ってしまった。
まあ他人におじさんの腹を見せることもないので、全く気にしていない。
全然若くないけど意外に痩せれるのね、というのが実感。
結果、標準体重になった。それから今日まで数年間、毎朝体重計に乗って、人生で初めて「体重キープ」をしているが、今の所、増えも減りもせずキープできている。
ちなみに、私はもう太らないと思う。
歳のせいであまり食べられなくなったし。
最後に太っていた頃は、腰痛が出て、ヒザも痛くなり、足まで痛くなって歩けなくなるのではと不安になった。
しかし体が軽くなったことにより、痛みはすべてなくなり、外出する時もノーストレスで楽しく、服もいろいろと選べるし、私は今の体の状況が気に入っているので変えたくないのだ。あ、毎朝ストレッチもしてる。
■まとめ:体型・体重に正解はないので、お好きにどうぞ
私のレッスンで、ダイエットを指導したことはない。
今まで近くで見てきたメジャーデビューを果たした人たちの体型は、いろいろ。太っている人もいたし、標準体重っぽい人もいた。
思い返すと、生徒でも、メジャーデビューした人たちでも、あんまり短期間で痩せたり太ったりという人はいなかったような気がする。
むしろ講師は数か月で太る人は結構いた。
まあ、「全方向へのやりすぎ」とか、ストレスってことだろうね。
この記事で説明したように、発声や歌の技術に、体型や体重というのはそれほど影響がない。
太った時に増えるのは体脂肪であり、人の体はそこそこ響きやすく、発声は喉や内臓、体の内側の筋肉が作用しており、体重の増減でそれらの器官が大きくなったり小さくなったりしないからだ。
そして、人生についても、個人単位で見れば、太っている・痩せているということで、総合的に有利不利というのはない。
もちろん、太っているほうが病気になりやすく、寿命も短いという各種の統計はあるのだろう。
ただ、それが各個人として見てみれば、酒をガンガン飲み、タバコもじゃんじゃん吸ってきて、ほとんどの歯が溶けているいるような人で80歳とかも割と見かける一方で、ものすごく健康に気を使ってそうで、見た感じ体力も体型もバッチリそうな若い人がお亡くなりになった、というニュースもちょくちょく見かける。
太っていてヒザが痛くて歩けないと言っても、乗り物はいろいろあるし、飛行機も電車もあるんだし、実はそう困らない。10年くらい待っていれば専用のロボットが発売されて、足さえあれば自分で歩けるようになるかもしれない。
だから、太るも痩せるも、食べるも食べないも、やはり自分の気持ちに正直に生きるということでいいのだと思う。
人にどう思われようと、何より先に自分が心地よく生きているかが大切というか、それしかないでしょ?
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