おとら

元ボーカル・作曲の講師・サウンドクリエイター。教え子をメジャーデビューまで持っていけた…

おとら

元ボーカル・作曲の講師・サウンドクリエイター。教え子をメジャーデビューまで持っていけた経験もあり。今は音楽の仕事はしてません。その分「しがらみ」もなし。歌手・シンガーソングライター・講師を目指す皆さんに、現役からは伝えられない裏事情や、音楽の面白さを伝えられたらと思ってます。

マガジン

  • 元講師が打ち明ける:歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ

    歌手やシンガーソングライター(自作曲を歌う人)、そしてその講師を目指す人に向けて、元講師の私が「もっと早く知りたかったなあ」と思ったことを書いていきます。10代~現役講師を読者として想定しています。夢を見させるというよりは、結構リアルな内容です。各記事は読み切りですが、最初に「はじめに」の記事は読んでほしいかもです。月に2回は更新したいと思っています。

最近の記事

元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ:番外編」:マイクについて

マイク=君の人生を変えるかもしれないもの少し昔、youtubeが世の中に認知されはじめた頃くらいから「歌ってみた」というジャンルの動画が流行していた。 数年前からは、ONE TAKEという、一発録音の動画が流行っていると思う。 以前も書いたが、youtubeからはジャスティンビーバーが出て、Soundcloudからビリー・アイリッシュが出てきた。 日本でもYOASOBIやAdoさんもyoutubeから出てきているように思う。 古くは宇多田ヒカルさんはFMラジオ局のヘビ

    • 元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ:番外編」:「品」と「華」と「売れる声」について

      知ったところでどうにもならないのが 「品」と「華」と「売れる声」 今回のテーマは、ずばり「品(ひん)」と「華(はな)」と「売れる声」だ。 最初に言う。 ごめん。「品」と「華」と「売れる声」だけは、君が生まれついて持っていなければ、どうにもならない。 「華」は、売れればついてくるようだけど、これから目指すという段階ではどうしようもないのだ。 じゃあなぜ伝えるのかというと、その存在を知り、自分にはそれがないことを知ることで、君が対抗策を考えるきっかけにしてほしいからだ。

      • 元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ:番外編」:歌の完全コピーについて

        ひさびさにこの記事シリーズを再開することにした。 理由は、前回書いていた時期の後、別の「やりたかったこと」が大体できたことと、2年前にいったん中止した後から今まで、数は少ないながらも忘れ去られることもなく、週に数十人単位で読んでくれている人がいるようだったからだ。 そこで、この記事シリーズとは別に、ボーカル・シンガーソングライターの講師向けの、講師業をテーマにした有料記事シリーズも後々スタートさせようと思っている。 この記事シリーズを中止した頃は、やらなくていいか、と思

        • 元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:来歴について

          メモ書きが数千万円で売れることも・・・それが「来歴」 「来歴」という言葉は、あまりなじみのない言葉かもしれない。 まあ本の著者紹介ページとか、選挙の時の立候補者の資料とか、 そういうのでたまに見る言葉かもしれない。 この記事で扱う「来歴」というのは、 その物事や人にくっついてくる「お話」の部分だ。 例を出そう。 黄ばんだ汚いメモ書きがあるとする。 かなり古い感じはする。 これを見た君は、 通常なら汚くて触るのも怖いから、一目見て素通りするのかもしれない。 ある

        元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ:番外編」:マイクについて

        • 元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ:番外編」:「品」と「華」と「売れる声」について

        • 元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ:番外編」:歌の完全コピーについて

        • 元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:来歴について

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        • 元講師が打ち明ける:歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ
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          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:素人について

          若い時に教えてもらった言葉が財産に 私が10代の頃、師匠にふと言われた一言。 いいか、ライブの後で、音楽に詳しくない素人のお客さんが「うまく言えないけど、なんとなくよかったなあ」と思って帰るのがいい演奏なんだぞ。 これを若いうちに教えてもらって、本当によかったと思っている。 まさに、かけがえのない財産だ。 こういう言葉は、自分が間違った方向に行かないように助けてくれる。 人が危うくなるのは、ピンチのときではなく、うまくいっている時だ。 そういう時に「思い上がり」が出

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:素人について

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:音楽史について

          ポップス系のスクールではあまり教えない音楽史音楽史は、その名の通り音楽の歴史のことだ。 ポップス系のスクールで、あまり音楽史を教えることはないと思う。 まして、ポップス系の音楽史を教えるというのは珍しいと思う。 でも音楽史を知ることはとても大切なことなのだ。 音楽史を知ることが大切な理由 音楽史を自分なりに研究することで、「君がプロになるために、どこに狙いを定めるのか」を見極めるヒントにすることができる。 なぜなら、以下の2つの大原則を悟ることができるからだ。 ①音

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:音楽史について

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:センスについて

          「センスがある・ない」ってよくいうけど・・・スポーツ、芸術、技術まで、センスがある、ないという表現は 昔から、そして今もよく使われる。 君は、誰かと一緒にはじめて何かをやるというタイミングで、 「自分は全然できないのに、他の誰かはすぐにできてしまった」という経験はないだろうか。 そういう人は「センスがあるね」などと言われる。 講師としての強みになった「センスの乏しさ」 ちなみに、私は子どもの頃から今まで、何かをはじめてやってみたとして、一度でできるようになったという経験

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:センスについて

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:「売れる」と「好み」について

          「売れる」とはどういうことか。 どうしたら「売れる」のか。 これは音楽業界だけでなく、あらゆる商売の永遠のテーマだと思う。 きれいごとを言ったって、売れて金が入らなければ何も始まらないのだから。 音楽の場合、売れるかどうかは「好み」で決まる。 はっきり言おう。 リスナーは上手いから買うのではない。 「好きだから」買うのだ。 技術をつけるのは自分がやりたいことを仕事として続けられるようになるためであって、売れる、つまり仕事としてやっていけるかどうかの直接の要因は、

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:「売れる」と「好み」について

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:個性について

          あまり努力しなくても受け入れてもらえる「個性の尊重」の落とし穴個性がないという悩みは最近減っているように思う。 また会社や学校教育などでも、一人ひとりの個性を尊重、というようなことを言うこともあると思う。 最近は、何もアピールしなくても、少々変わっていても、「個性」として受け入れてもらえる可能性がある社会なのかなとも思う。 まあ建前としては、 「相手に敬意をもって、その人をよくよく知るよう努力して、自分とは違う個性があることを理解したうえで受け入れる」 という感じの

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:個性について

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:オーディション合格後について

          もし君がオーディションに合格したら、その後、どうなっていくのか今日は、もし君がオーディションに合格したとして、その後どうなるのかについて取り上げようと思う。 もちろん、私もオーディションからデビューまでの一通りの流れをしっかりと見た経験はほんの3つか4つしかない。 デビューまで行けなかった例は本当にたくさん見た。 デビューをつかむ方法についての記事で伝えたように、オーディションに合格しデビューするまでの流れは人の顔と同じようにみんな違う。 今回の記事も様々な例の中のほ

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:オーディション合格後について

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:ウォームアップについて

          ボーカルのウォームアップ、知ってる?この記事は、前回の「喉(のど)のケアについて」の記事の続編だ。 喉のケアについての知識とともに、正しいウォームアップとクールダウン、その生徒の音域調べを私のレッスンでは最初に実施していた。 どれも、知らないまま練習を重ねると喉を壊してしまう可能性があるからだ。 前回の記事で全部書きたかったが書ききれなかったので、今回の記事で取り上げようと思う。 なぜウォームアップやクールダウンが必要なのか歌・ボーカルは体が楽器となる。 木や金属で

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:ウォームアップについて

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:喉(のど)のケアについて

          「喉のケア」を知らないのは危険今回のは歌のにとって切り離せない、喉(のど)のケアについて書きたいと思う。 喉のケアについても、なるべく早く、歌手やシンガーソングライターを目指す君にに伝えたいことだ。 なぜなら、喉や体についての知識がない状態で、喉に負担になる間違った練習をしかも大量に行った場合、喉をいためてしまうばかりか、元に戻れないレベルでの損傷になってしまうからだ。 さらに、間違った練習で喉に負担のかかる強引な発声方法が定着してしまうと、そのクセを取るためだけに多く

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:喉(のど)のケアについて

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:事務所などについて

          事務所とかレコード会社とか・・・何となく知ってる?この記事では、「事務所」とか「レコード会社」という業界の言葉について取り上げたい。 この記事シリーズは、歌手やシンガーソングライターを目指している若い人とボーカルやシンガーソングライターの講師を目指す人、または現役の講師の方々に向けて書いている。 そして、各テーマは君に伝えたい順で、記事にして書いている。 ただ、これまでの記事の中にちょこちょこ「事務所」とか「レコード会社」というワードが出てきているが、それらの意味につい

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:事務所などについて

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:オーディションについて

          オーディションに落ちるとはどういうことかいきなりだが、歌手やシンガーソングライターを目指す君が、オーディションに応募して、落ちたとする。 その場合、君の気持ちとしては、以下の2つのうちどれが近いだろうか。 ①落ち込む(私には才能がない等、悲観する) ②はい次、と思う。 これは「正解」がある。②だ。 もちろん、オーディションに限らず、何かに挑戦して結果が思うようにならない場合、今後へ活かすための改善点を考えるのはいい。 しかし、根本的には②の「はい次、と思う」が「正解

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:オーディションについて

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:デビューをつかむ方法について

          ※ここで扱うデビューというのは、メジャーレコード会社からデビューする「メジャーデビュー」の意味で書く。 ということは、そうじゃない「デビュー」もあるということ。おーこわ。 まあ今それはいいとして・・・ どうやったらデビューできるのか。歌手やシンガーソングライターを目指す人すべてが考えることなのではないだろうか。 何かのオーディションを受けて、合格すればいいのかな、とか漠然と想像することもあるだろう。 「どうやったらデビューできるか」の答えは、ずばり以下のようになる。

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:デビューをつかむ方法について

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:「見切り」について

          プロらしい発想「見切り」とは私が若い時、自分が音楽を志そうかどうか考えている時点で知っておきたかったことのひとつが「見切り」だ。 そして「見切りをつけること」は、プロとして活動するためには必須の考え方と言える。 「見切り」の考え方は、君は歌手やシンガーソングライターを目指した瞬間から、君が死ぬまで君の人生に役立つ考え方となる。 「見切り」とは、物事の限界を見越して選択肢のいくつかあきらめることである。 それは決して悪いことではなく、むしろ大半はより良い選択を君にもたら

          元講師が打ち明ける「歌手やシンガーソングライターを夢見る君へ」:「見切り」について