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「私はなぜアナウンサーになりたいの?」人とのつながりを通して気付いたこと。

「どうして私はアナウンサーになりたいんだろう。」きっかけを見つけるために飛び込んだ大人の島体験。
仕事を通して気付いた、彼女が大切にしたいと思ったこととは?

島根県の離島、隠岐島前地域で大人の島留学・島体験に参画した皆さんの来島前・来島後、そしてこれからについてお届けする「私、島で働く。」

来島のきっかけから島での仕事・暮らし、自分自身の変化など
1人1人のストーリーをお届けしています。

令和6年度大人の島体験7‐9月生として海士町に来島。
海士町役場の総務課で働いていた福田妃那さんにお話を伺いました。

福田妃那さん 大分県出身 大学4年生休学中

「私はなぜアナウンサーになりたいのか」理由を見つけたくて。

高校生の頃から、人前で話すことが結構好きだなって思っていました。
そのときから、ぼんやりとアナウンサーには憧れがあって。
はっきりとアナウンサーになりたいと思ったのは大学3年生のときでした。


休学期間に留学を通して出会った素敵なものや人たちを自分の経験だけにとどめずに、いろんな人に発信してみたいと思うようになって。

インドでヨガ留学していました。

でも、なりたい理由がぼんやりとしてて明確ではなかった。

そんなときに、部活の先輩からお話を聞いて。
2年前に海士町で、あまコミュニティチャンネルでインターンをされていたんです。
その先輩と同じく私もテレビ業界を目指していて。
実際にテレビ局で働いてみるってどんな感じだろうって経験してみたかったし、どんな形であれ情報発信をしてみたかった。

「私もそんな経験をしてみたい、あまチャンネルに携わってみたい。」
そう思い、島体験に参画しました。

インタビューの様子

でも、私が応募するころには、あまチャンネル自体の募集はされていなくて。
「役場の総務課に行ったら、あまチャンネルに少しでも関われるんじゃないか?」
そう思い、海士町役場の総務課で働くことを決めました。


ーー実際にどういう仕事をしているのか、教えて下さい。
主に海士町役場で海士町公式noteの執筆をしたり、かんこ舟のPR動画や役場の採用動画を作っています。
そして、あまチャンネルの撮影のお手伝いで海士町大祭の撮影やかんこ舟のインタビューをさせていただきました。

ーー実際に働いてみて。
わたしは元々文章を書くのがすごい苦手でした。
最初の頃はすごく大変だったけど、ようやく慣れてきて。

やっていくなかで、インタビューはnoteであれ、テレビであれ発信方法の形は一緒だなって気付いて。
話を聞きながら、読者が聞きたいところや面白さを広げないといけないし、noteもただ会話を書くんじゃなくて、インタビューを受けてくださる方の魅力が読者の方にも伝わるように書く。
それが結構自分が将来やりたいことにも繋がっていくんじゃないかなって。

だから、良くないギャップとかはなくて、良いギャップしかないかも。

海士町の大祭の撮影では5地区のお祭りに行かせていただきました。

まだ島に来たばかりのときだったから、撮影を通して海士町の魅力をすごい存分に知れた気がしていて。
地区ごとにお祭りの様子が違って、それぞれに味があって、おもしろくて。

地域の人とかも、「この人こんなに笑うんだ」とか発見できたり、みんなの笑顔がたくさん撮れてすごくやりがいを感じました。

そして、大祭で話しかけてくれる人がたくさんいてそれがすごいうれしかったし、そこで知り合えた人と今でも交流が続いていて。
そこから新たに交流が広がっていくのがうれしかったですね。

海士町大祭

そして、かんこ舟競争。
私のなかでかんこ舟の仕事が特に思い入れの強い仕事だったなって思っていて。

かんこ舟のPR動画を作るために、撮影もしつつ、インタビューも担当していたので、ほんとに忙しくて(笑)
撮影もやったことがなかったから「上手く撮れるかな?」って不安だったし、大変だったけど、無事に形にできて。
上手くいってよかったなって思っています。


かんこ舟競争が終わったあとに、直会があったんだけど、そのときに動画を流しながらご飯を食べようみたいな感じで、私の撮ったかんこ舟の動画をずっと流していただいて。

その動画を見てくれていた人たちが「すごいね~!」ってすごい褒めてくれたり、お仕事をきっかけにいろんな方に話しかけてもらえました。

ーー仕事を通して、人とのつながりが広がってるなってうれしくて。

かんこ舟の仕事がいちばん関わった期間も長かったし、その分不安も大きかった。
でも、何事もやってみたらなんとかなるし、挑戦するべきだなって。

かんこ舟の仕事があったからこそ、今やっている仕事に繋がってるなって思います。

かんこ舟は迫力がすごい

人とのつながりが広がったことで、気付いたこと


私は島暮らしを体験しに来たというよりかは、仕事にフォーカスして島に来ました。
なのでインターンができればよかったし、暮らしにそこまでこだわってなかった。だから、「海士町に残りたいとか思うようになるのかな?」とか思ってたけど、来たばかりなのにすごいあたたかく受け入れてくださったり、気さくに話しかけてくれたり。ほんとに良くしていただいて。

地域の人とごはんを。

あとは、あまチャンネルで私の自己紹介動画を見て、声をかけてくださる方もいて。
「見てくれているんだな」って嬉しかったし、関わってくださった方から「島に残りなよ~」って声をかけていただけて(笑)

最初はただ、インターンをするだけで良いやって思ってました。

でも、仕事を通して人とのつながりが広がったことで、
第2のふるさとのような、また戻って来たい場所になりました。

海上綱引き大会に参加したりも。

「人とのつながりが多い仕事」が、私の将来の軸のひとつだなって気付けた。

そもそも、あまチャンネルに携わりたかった理由のひとつが、ローカルなテレビ局に携わりたかったから。
その理由は視聴者との距離が近いからなんだけど、この3か月を通して「視聴者との距離が近いってどういうことなんだろう?」っていうことが見てとれた感じがしていて。

海士町の人って、結構あまチャンネルの視聴率が高くて。
みんながあれこれ話しながら見てるという話は聞いてはいたんだけど、実際にあまチャンネルを見てる町民の人たちを見る機会があって。

「あ、ほんとに見てくれているんだ」って思ったし、地域で愛されるチャンネルってこういう感じなんだっていうのをみて感じれたかな。

大学3年間は部活してたんだけど、部活の人としか関わってなかったなって思ってて。自分のいたコミュニティが狭かったんだなって気付いて。

部活では、チアリーディングを。

でも、今年度休学をして、留学を通して、島にくるまでにも100人くらいの人に出会ってて。そこでもすでに人とのつながりとか、人との出会いって大事なんだなって思って。

人とのつながりが本当に濃いなって感じたのは海士町でした。

「人とのつながり」って、人生を明るくするもの。
ひとりでも生きてはいけるけど、つまんないよねって思って。

特に、私が素敵だなって思う人はみんな生き生きしていて。一生懸命なにかに向かって頑張っている人が多くて。
憧れる人と話すと、「私もいつかやってみたいかも」ってどんどん自分のなかで選択肢が広がる感じがあって、私もがんばろうって刺激をもらえますね。


3か月を経る今、「私はなぜアナウンサーになりたいのか。」

めっちゃ明確に見つけたわけではないけど、これかなっていうのはあって。

自分が見た素敵な景色やうれしい出来事、がんばっている人たちのことをみんなにも発信したいし、広めたいから。

フィジーの語学留学で見つけた素敵なもの。

アナウンサーは取材先で新しい人たちと出会う機会も多いから、人とのつながりを大切にしたいっていう気持ちにも繋がっているんじゃないかなって思っています。

今は、海士町のことを存分に発信できるようにがんばりたいです。

総務課はどんどん自分のやりたいことを挑戦させてくれる環境で。
「3か月しかないから何かを残して帰っていってほしい」という思いで、動いてくださっていて。
やりたいことをやっていいよと声をかけていただいたり、自分がやりたいと思ったことに見合った仕事を提案してくれたりして。
それがすごいありがたいし、引き続き仕事に向き合っていきたいです。

ヨガ留学での教えを経てーーそして気付いた「ないものはない」



ヨガ留学に行ったときに、「今を楽しむことが人生の幸せにつながる」ということを聞いたんだけど、そのときは未来のことを心配してしまうタイプだったから「それってどういうことだろう?」って。

旅行でも、楽しいんだけど帰ってからのことが心配になるというか。
「今を楽しんでしまって大丈夫なんだろうか」って思ってしまうタイプだった。
でも、ここに来て結構体現できているなって思ってて。

海士町の「ないものはない」も、ヨガ留学で得た教えに似たものを感じていて。

ないものねだりをしないというか、自分を見つめることが大事。
自分の周りにあるものだけで幸せになれる。

今までは常に追われて生きていたんだけど、ここに来て毎日がゆったりとしてて、ゆとりがあるから今を楽しめてるなって思います。

SUPをしたり。

島には流行的なものはないけど、でもすごい幸せに暮らせている。

だから、すごいヨガ留学で教えられたことをここで身に染みて経験できているなって思います。
お金がいちばん大切じゃなくて、人とか周りの環境がいちばん大切なんだなと思ったし、これから先の生き方の軸にしたいなって思いました。

住んでいる東地区から見えた、お気に入りの景色。

私は、離島することが決まっていて、11月からは本格的に就活を始めようと考えています。
ここでの暮らしのリズムはこれからも続けていきたいし、新しいコミュニティに関わることをやっていけたらいいなと思っています。

国際交流のコミュニティに入りたいなとずっと思ってはいたものの、自分の英語力に自信が無くて今まであまり積極的に関われていなかったから、そういうコミュニティに入ってみたいです。
そこでも、また新たな出会いがあると思うので、楽しんでいきたいなと思っています。

そして、「なにかやってみたい」と気になることに飛び込んで、挑戦していきたいです。

(R6年度7月期島体験生:山口)

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