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「やってみたい」を現実に。島のマルシェでお店を開く3人の若者のチャレンジ!

私が今暮らしている海士町では、休日になると島の各地でさまざまなイベントが催され、日常の暮らしの中でたくさんの楽しみがあります。


こんにちは!R6年度大人の島留学生の髙橋凜です。
6月1日。
この日はTADAYOI(レインボービーチ横のグランピング施設)にて、月に1回島のみなさんが集まる人気のマルシェ「まるどマーケット」が開催。早速行ってきましたー!


今月のまるどマーケットのようす

到着したころには、すでに島のあちらこちらから多くの人が!
よく晴れた青空の下、朝からにぎやかな雰囲気です。

アジフライ、サンドイッチ、子どもたちによるクレープ、コーヒー、アサイーボウル…など他にもたくさん、今回もいろんなお店が並んでいました。

海士物産さんのアジフライ。サクサクおいしい~!

その一角には、かわいらしい2つのお店が!
「いらっしゃいませ~」
明るい声が聞こえてきました。

お店の名前は
「すぱいす気分」と「シャンティばぁちゃん」。
それぞれ、手づくりのジンジャーエールとコーヒー・抹茶・お団子を売っているようす。

「すぱいす気分」
ジンジャーエール屋さん


「シャンティばぁちゃん」
コーヒー・抹茶・お団子屋さん

お客さんにドリンクや料理を笑顔でていねいに手渡しする彼女たち、
実はこの4月から大人の島体験生として来島した、私のシェアメイトなんです。

早速、買ってみました!

ひんやり、さっぱり!暑い日にはぴったりのドリンクです。
手書きの文字もすてき。


もちもちのみたらし団子。抹茶と一緒にリラックス。
カップにはかわいいお花の絵が!

大人の島留学生・島体験生も地域の中で出店することってできるんだ!
どうやったらできたの…??

いろいろ気になったので、3人に出店までのストーリーや実際にやってみての感想を聞いてみることに!

一番左から順に私、
「シャンティばぁちゃん」じゅんちゃん、ゆずきちゃん、
「すぱいす気分」まおちゃん。

自分がやりたいことをカタチにするために、一歩踏み出した

‐‐そもそもお店をやろうと思ったきっかけは何ですか?
(ゆずき)
今大学を休学しているんですけど、休学中に何かお店を開いてみたいなと以前から思っていて。そしたら、たまたま出会った方から

「まるどマーケットでやってみたらどう?」
って声をかけてもらいました。
今までなかなか行動に移せていなかったからこそ、
「このチャンスは掴まないと…!」
って思ったんです。

ゆずきちゃん (まるどマーケットに向かうバスの中で)

(じゅん)私は「食」に興味があって、自分が作ったものをいろんな人に食べてもらいたいなってずっと思っていました。そしたら、ある日ゆずきちゃんから「一緒にお店やらない?」って声をかけてもらって。一人じゃないからこそ自分にもできるかもしれないなと感じて、2人で出店することにしました。

じゅんちゃん

(まお)私は、医者をやりながら屋台でコーヒーを売る活動をしている方がいるんだけど、その方にすごく憧れていて。この島で自分も何か似たようなことをやってみたいなと思ったんですよね。私は自分の興味のあることは全部やりたいなっていう気持ちが強くあったから、ジンジャーエールで今回出店してみようと思い立ちました。

まおちゃん


‐‐自分がやりたいって思っていたことに、一歩踏み出してみたんですね。実際の準備はどうでしたか?

(まお)自分の場合は1週間くらい前からバタバタと始める感じだったかな…(笑)どうやったらおいしくなるかなって、シロップと炭酸水の配合を試行錯誤しながら何回か試作をやっていました。自分の場合は1品だけだったから、すごく大変だとは感じなかったかも。

何度も試作するまおちゃん。


1キロもの生姜を細かく切り刻んで煮込んだのだとか!

(ゆずき)出店が決まってからは、何をいつやるか、かなり細かく2人でスケジュールを立てていましたね。
何を売るかについてもたくさん悩んだけれど、大変というより、むしろ楽しかったです。どんなお店にしたいか、どんな人に届けたいか、コンセプトを一番に大事にしながら話し合いを進めていました。

2人の過去のアルバム写真で装飾づくり。会話がはずんでいて、楽しそう。

(まお)それ、わかる。私も利益を重視するよりも、お世話になった人に恩返しするような気持ちでやっていました。実際にお店に立った時をイメージしながら準備を進めていましたね。

‐‐売り上げの前に、自分がどんなお店を作りたいか。それを特に大事にしていたんですね。なんか素敵だな~。

やってみないと得られなかった、お金以上に価値ある経験

‐‐当日やってみてどうでしたか?

(ゆずき)当日、私たちは朝4時に起きました!これが誰かに届いたらいいなっていう想いを込めて、一個一個、みたらし団子を作っていましたね。
お店を出しているときは、来てくれた人がお店のこだわりの内装を「すてき!」って言ってくれたり、食べた感想をくれたりして。
ありがたいな~ってすごく感じました。

(じゅん)私もゆずきちゃんと全く同じ気持ちでした。当日の朝は準備に意外と時間がかかっちゃったけれど、お団子を丁寧に手作りしていく作業が好きで。
お客さんも思った以上に来てくれて、いろんな人に声をかけてもらえたのがうれしかったな~。帰った後も、「よかったよ」って温かいメッセージを送ってくれる友達もいて。
想いを込めて作ったからこそ、何か届けられるものはあるんだなって気付くことができました。

目の前のお客さんのために、丁寧にみたらしのタレをかけるじゅんちゃん。

(まお)私は正直、「どのくらいの量を準備するのがいいんだろう」「ちゃんと売れるかな」って、結構不安な中で当日を迎えましたね。
でも、自分の知り合いや友達がたくさんお店に来てくれたり、買ってくれる人の表情が見れたりするのがすごくうれしくて。
お金以上に「全部ひとりでやり遂げた!」っていう価値ある経験を得たと思います。

‐‐私も何か自分のお店を出してみたくなってきた…!

やってみたことで生まれた、自分の内側の変化

‐‐今回の出店を通して、自分の中に変化はありましたか?

(じゅん)私は趣味で絵を描くことがあるんですけど、コップや手作りのしおり、ブックカバーになんとなく描いた絵をいろんな人から「いいね!」「かわいいね!」って言ってもらえたのが新鮮で。
これからはもう少し、自分を表現していきたいと思えるようになりましたね。
あとは、準備の大切さ。これまでこんなに念入りに細かく何かを準備したことがなくて。だから今回の出店を通して、しっかり準備をすればするほど、愛着が湧くんだなっていう学びもありました。

じゅんちゃんによる手づくりのしおりとブックカバー。かわいい。

(まお)自分でいきなり本格的にお店を立ち上げるよりも、こういう誰にも開かれているようなチャレンジの場を通して何かをやってみる。
小さくても、まずは始めてみる。その積み重ねが、自分の自信につながっていくことを学んだ気がします。
だからこれからも、いろんなことに挑戦してみたいって思うようになりました。

(ゆずき)料理や空間づくりの技術も必要だなと思った一方で、お店に立つ人が誰かによってもお店の雰囲気が大きく変わる気がして。
だから表面的なスキルだけじゃなくて、自分の中身も磨いていきたいなって思いました。
今後は、お店という形にこだわらず、食べ物とか、自分が手作りしたものをシェアすることで誰かを幸せにできる人になれたらいいなと思います。

失敗はない!経験したからこそ伝えられる彼女たちのメッセージ

‐‐何かやってみたい気持ちはある。でもまだ一歩踏み出せずにいる。そんな人が目の前にいたとき、今のみんなだったらなんて声をかけますか?

(じゅん)私は、タイミングに乗ることが大事だなと感じていて。ゆずきちゃんから誘われたとき、自分の気持ちがすごく動いたんです。
そういう無意識にも気が向く瞬間が起こったなら、自分の心に従ってぜひやってみてほしいです。

(ゆずき)私の場合、一番初めは職場の方に「いつかお抹茶を振舞ってみたいんですよね~」ってぽろっと口にしただけなんです。
そしたら、そこから少しずついろんな人につなげてもらって、いつの間にか出店する機会をいただけました。
だから、何か自分の中でぼんやりでもアイデアがあれば、ちょっとだけでも周りの誰かに働きかけてみるといいのかもしれません。

元茶道部のゆずきちゃんが点てる抹茶。
また飲みたいな~。

(まお)「失敗はない!」ってことを伝えたいです。
たとえ大赤字になったとしても、その後には経験しないと得られなかった学びがいっぱいあるなと感じていて。

やった後悔よりも、やらない後悔の方が残り続けるから、まずはリスクの少ない形からでも挑戦してみたらいいんじゃないかなって思います。

3人そろっての写真。みんなの笑顔、最高!

まずはちいさな一歩から。やってみることに価値がある――

実際にやりたいことにチャレンジした3人だからこそ言えるメッセージ。
彼女たちのことば一つ一つに、私自身、何度も背中を押されました。

ドキュメンタリーのようなインタビュー記事や地域の方と島留学生の架け橋になるような記事を執筆してみたいな。
手づくりドリンクやウクレレなどをツールに、地域ともっとつながってみたいな。

これらは、私がいつかはやってみたいなとぼんやり頭の中にあるアイデアです。

やらない後悔が残らないよう、まずは小さな一歩から。
少しずつ、カタチにしていくところから始めたいと思いました!

3か月の島体験が終わり、新たな場所へと向かって行った彼女たち。
別れはとてもさみしいですが、最後にこうやって話を聞けて、一人一人のストーリーを記事として残すことができてよかったです。

3人とも、ありがとうございました!!


(R6年度大人の島留学生:髙橋)

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