「何もない」という豊かさを求めて。島に来た今思うこと。
今回は、R5年度大人の島留学生として知夫里島に来島して働いている細川なつ子さんにインタビュー。
離島まで残り3ヶ月。島での生活を通して感じたことや、これからのことについてお聞きしました。
東京にはないものを求めて 「島暮らし」で模索する日々。
私は生まれてからずっと東京にいました。人も物も行く場所も見るものも本当に豊かでたくさんある場所だったけれど、それとは真逆の何もない豊かさを感じてみたいと思い始めたんです。
自然が少ない場所で働きながら暮らしていたので、もっと自然が近くにあって、海も近い、人も近い場所。東京にはないものを求めて「大人の島留学」に参画を決めました。
それぞれの場所での人との出会い、繋がり。
ー 細川さんは、4月から9月は「ホテル知夫の里」、10月からは「知夫小中学校図書館」で働いています。それぞれの場所で生まれた思いを聞いてみました。 ー
私はもともと接客の仕事をしていて、島へ来ても人と関われる仕事がしたいと希望したところ、ホテルでの勤務が決定しました。
ホテルの勤務では、特に一緒に働いている地域の方との交流が心に残っています。掃除をしながら伝統行事の話や農園の話など、島ならではの会話ができたことがすごく楽しかったです。
ホテルを離れてからもその人たちとは交流が続いているので、本当に良い時間だったなぁと思っています。
今は「知夫小中学校図書館」で働いていますが、働くことになったきっかけは人との繋がりでした。
もともと絵本や読み聞かせが好きで、それを知っていた聖さん(知夫里島のコーディネーター)に図書館の読み聞かせイベントのお手伝いに誘ってもらったんです。
イベントでは、工作の企画をやらせてもらいました。その風景を見た南家さん(学校司書)が、ちょうど人手が不足していることもあって図書館に誘ってくださって。
なので、その時のイベントに参加していなければ図書館で働く、ということにはなりませんでした。
知夫の図書館は学校とくっついているのが魅力です。本を選ぶ場所であることはもちろん、島の人や子どもたちとの交流や憩いの場所になっていて、子ども達の成長を見守ることができる。そこがすごく素敵だなと思っています。
島に来て新しく草木染めを始めました。
学校の授業の中で子どもたちと一緒に草木染めをさせてもらう機会もありました。自分のやりたいことを地域の方を巻き込んでできるのも、この島ならではだなと思っています。
明日もいい日にしたいと思える日々が続く今、
これからの自分について。
来島してすぐは、「何もない」になかなか馴染めませんでした。知り合いが少なく、買いものできる場所や映画館もなくて、自分の時間はたくさんあるのに何をすれば良いのか分からなかったんです。
けれど最近は、休日は赤ハゲ山へ散歩に行って、本を読んだり。地域の人と仲良くなってお家へ遊びに行ったり。仕事終わりに海を見に行くこともあります。人との関わりもありつつ、自分だけの時間も充実してきたなと感じています。
東京にいたときは何か新しいものを得ないといけないと焦っていました。けれど、最近は今あるものをどうやって充実させていくかを考えるのが楽しくなってきました!
私は来年も知夫里島にいることに決めました。
知夫に残ろうと思った理由は、シンプルに楽しいから。
東京にいた時は、毎日次の休みを楽しみに過ごしていました。今は明日が楽しみ。季節の変化だったり、自然や海など日々の変化を感じるのが楽しいです。
明日も良い日にしたいと思える日々が来年も続くなら、来年もこの島で過ごしたいと思いました。
ぽんちゃんの「来年やりたいことリスト」
凧あげをしたい。
去年参加できなかった行事に参加したい。
もっと地域の人と仲良くなりたい。
本をたくさん読んで話題を増やしたり、おすすめできる本を増やしたい。
植物を育ててみたい。畑まではいかず、プランターぐらいで。(畑は手伝いにいきたい)
(R5年度 大人の島留学生:高橋)
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