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世界の怪奇民話(3) ロシアの怪奇民話


世界の怪奇民話(3) ロシアの怪奇民話

 アマゾン書店ですと、『世界の怪奇民話(3)』という題名しか出てこないことがありますが、これは、『世界の怪奇民話』シリーズの中の、『ロシアの怪奇民話』という本です。
 題名どおり、ロシアの民話を集めています。

 『怪奇』とあっても、まったく「怖い」とは感じませんでした。「不思議な話」のほうが、しっくり来ますね。

 ロシアは、民話の宝庫だといわれます。この本は、その宝庫の中の珠玉を、垣間見せてくれます。民話が好きな方には、お勧めです。

 妖怪や妖精など、幻想的な存在が好きな方にも、お勧めです。日本では情報が少ない、ロシアの幻想的な存在について、知ることができます。
 バーバ・ヤガー、厳寒の妖精マローズ、悪魔、幽霊、火の鳥、怪獣ノールカなどが、この本に登場します。中でも、バーバ・ヤガーの活躍は、目を見張るばかりです。

 バーバ・ヤガーは、日本で言えば、山姥、もしくは、鬼婆でしょう。森に住む妖婆です。人を取って食べる、恐ろしい存在です。時には、人を助けてくれることもあります。

 他にも、この本には、魔法の指輪、空飛ぶ船、言葉をしゃべる動物、魔術合戦など、現代ファンタジーの元となったものが、詰め込まれています。
 ファンタジーが好きな方にも、お勧めです。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

I 魔女の話
 1 バーバ・ヤガー
 2 美しいワシリーサ姫
 3 ダニーラ・ガヴァリーラ公爵

II 妖精の話
 1 赤鼻のマローズ
 2 魔法の白鳥

III 悪魔の話
 1 壺屋
 2 エレーナ・プレムードラヤ王女

IV 幽霊の話
 1 魔女の亡霊
 2 幽霊の話1
 3 幽霊の話2
 4 幽霊の話3

V 巨人の話
 1 イワン王子と火の鳥と灰色の狼
 2 豪傑熊の子と髯【ひげ】の勇士、山の勇士、樫【かし】の木の勇士
 3 怪獣ノールカ

VI 怪物の話
 1 海の帝王とワシリーサ・プレムードラヤ
 2 孤児ハヴローセチカ―― 一つ眼さん、二つ眼さん、三つ眼さん――

VII 魔法の話
 1 おっほう老人――変幻自在の術競べ――
 2 慎みのない言葉――呪いの言葉――
 3 魔法の指輪
 4 不思議な葦笛――ひとりでになる葦笛――
 5 角の生えた作男
 6 額に月が照り、項【うなじ】に星がきらめく王子

VIII 奇跡の話
 1 空飛ぶ船
 2 商人の息子イワン、王女を甦【よみがえ】らす
 3 嘘さんと誠さん
 4 十字架の保証人

あとがき



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