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話すのが苦手なのに、言葉を信じている人がいらっしゃれば、 それはわたしと似ています。 …

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話すのが苦手なのに、言葉を信じている人がいらっしゃれば、 それはわたしと似ています。 https://twitter.com/dairydairydair?t=Fpd1jeOXRBhhRSQ4d-EXgA&s=09

最近の記事

2023/6/15

19時、冷蔵庫から水を取ってくるためにいちど風呂場を出た。1リットルのペットボトルから、ピンク色のまともに洗っていないタンブラーへ水を移しかえながら、わたしの小さな部屋に目を向けた。廊下から部屋に向き合うと、部屋の前方奥と左側に窓がある(わたしは東西南北がよく分からない)。なかなか大きい窓だ。4月に、この部屋に引っ越してきた。わたしには、よく陽の当たる窓が必要だったから、この物件にはおおむね満足している。それだけでじゅうぶんだ。 6月、梅雨入り、さきほどの夕立ちは落ち着いてい

    • 2023/5/24

      この世に彼が見え、感じられるものは、ほどよくすべて輝いている。そしてほどよくすべて、どうでもよかった。どうでもよくあってほしかったのかもしれない。とにかく恐ろしくて、恐ろしさを感じる彼自身がいちばん憎かった。その身を置き去りにするように空が晴れ、五月の乾いた空気は心地よく、他人にも鳩にも命があるのだと図々しく教えられる。割れはじめた彼の身は、その割れ目はもはや自分で作っているのだと認めざるを得ない。息がしづらい。手が浮腫んでいる。彼が見ているものは、きちんと美しい。彼は大抵の

      • 2023/5/11

        バースデーイベントの日にお客さんにおねだりしたのは、体重計だった。思いつきで、そう言ってしまって、あとにひけなかったのだ。 体重計なんて、数字さえ分かればいいものであれば2000円程度で買えてしまう。せっかくお客さんにもらう誕生日プレゼントなら、高い化粧品やアクセサリーにしたほうが良い。ほかの女の子たちは、口にしないがそう思っただろう。ふつうのことだ。 実際わたしも、そんなすこしの後悔と共に体重計を家に持ち帰り、電池を入れ、ひさしぶりに体重測定をした。 夜の店で働き始めてか

        • 2023/4/14

          命が走り出す音を聞いたことのないひともいるのだということが、わたしには分からなかった。わたしは何も持っておらず、人の役にはめったに立たず、見知らぬ人だれかの1日を生かしてやることもできない。この身は有り余っている。同じ言葉を言う人間はほかにもいるが、わたしにおいては全くその通りなのだった。それも、最も低い次元で起こっているような葛藤なのだから。せめて気高く、遠くまで声の届く生き方ができれば良かった。そこでの身の余り方すら、わたしは知らずに死ぬだろう。わたしはもはや、何で出来て

        2023/6/15

          2023/4/8

          おととい、久しぶりに、結構好きな男の人と寝ました。付き合ってはいません。ベッドのなかで、彼女がいることを知ってしまいました。悪いことでしょうか?きっと悪い。その彼女が知ってしまえば、彼女は傷つくだろうと予想できる。それは彼女にとって、必要な傷になるのか不要な傷になるのか、彼女にしか分からない。そして、わたしにも彼にも、彼女を傷つける権利など当然ない。 ふたりとも酒を飲んでいた。彼は何を考えただろう?わたしは、シラフのことを考えた。シラフ。 人を傷つけるということは重いが、しか

          2023/3/28:椎名林檎と彼奴等と知る諸行無常

          椎名林檎さんのライブを観にいきました。 林檎さんの好きなところは、わたしの好きな小説家さんたちにも共通している気がしていて、パフォーマンスのずっとずっと奥に、誰にも伝わらない本人の領域を隠し持っていることです。それを暗になのか明らかになのか、示しているところ。 それは人前に出る仕事に限らず、すべてのひとがそうなのかもしれません。けれど、それを強く意識して生きざるを得ないひとというのは限られていて、自分の言葉や、シラフでも出続ける幻のドパミンみたいなものの美しさ、それが伝わ

          2023/3/28:椎名林檎と彼奴等と知る諸行無常

          2023/3/28

          きみがわたしのことを知らないほうが良いのだと分かったから、わたしの寝床はたちまち銀河鉄道になるのです。だけど飛ばない、それは落下する。吸い込まれ、あちらがわの地表へ…わたしのフチは空気を切る。街を揺らした。夜の濃度を邪魔した。 ほら、ごらんよ。落下しながら、通りすぎた空は上昇する。はやく、お行きなさい。行ってしまうほうが、きっと正しいんだわ。その正しさは、かんたんに手のひらに戻ってくるのよ。だから、いまは、この夜だけは、落下していたいの。ばかみたいに光る、くだらない、営みとい

          春、そして復活

          iPhoneの画面をなぞる。ぼくたちはこのなかにいて、「ここにいるよ」と誰かに伝えることができる。はるか遠くにあったはずの感情たちは交じり合い、ぼくたちはそこに愛情に似た何かをみる。愛情とはなんだろう。このひとの言葉なら分かる気がするし、ぼくの声が届くような気がする。大人になっても、ぼくたちはそんな勘違いをする。けれど、ぼくは誰かを求めてしまう。結婚したいわけじゃない。家族がほしいわけじゃない。親友がほしいわけじゃない。ただ、自分の言葉が誰かに伝わることを確かめたいのだ。ただ

          春、そして復活

          2023/2/19:冬だが我々は夏

          ある休日、彼女は美術館へ行った。 中央線から山手線に乗り換えて、上野駅で降りる。 頭のコリと、手の振戦を和らげるために飲んだ筋弛緩薬で、頭がぼやけていた。心なしか、今日は歩みもふらついている。 つめたい空気のにおいを浴びたくて、マスクをずらした。美術館は公園のいちばん奥だから、それまでは外していよう。行儀のいい日本人たちは、よく晴れた日の上野公園でも、ほとんどがマスクをつけている。マスクを外したら、顔が寒いのだろう。 彼女は、美術のことをほとんど知らない。ゴッホとルドンが好

          2023/2/19:冬だが我々は夏

          2023/2/14

          たぶんだけど、 男というものは学と技を必要としすぎて うるさくなってしまったんじゃない?

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          ごらん、また夜が過ぎていくね きみは見ていた? わたしは見ていないよ もう飽きてしまったんだ  あまりにもつまらない わたしたちがあの星からきたこと わたしときみ以外に 誰も知らないんだもの それでね、そのことは忘れろと言うんだ ひどいよね わたしたちが呼吸をするために たくさんの理由が必要になってしまったんだよ かなしいけど、これがなかなかおもしろい きみは無理におもしろがらなくてもいいからね こういうのはさ、ほんとうはどっちでもいいんだよ きみが光を捉えていることすら

          Moment's notice

          Bedtime Story

          永遠に 届きつづける 夢のなか きみは知らぬが それがいい 電気代すら 払ったことないのに マルモのおきてになったら子どもを愛せると話す きみ ギャンブルと ラーメン二郎が 好きだったきみ それだけだったら とうに殴ってる 日体大 二日酔いでも 朝からRUN その根性自体 なにかに使える 自慰行為 ふいに復活する興味 おもちゃのスイッチ 入れたらうるさい ぶさいくな 猫の写真をながめてる わたしもそれだったら そばにいられた? 起きたくない ただ金属のように 街は

          Bedtime Story

          2023/2/11

          上司 わたしがあなたのことを好きになっても、ただ時間が過ぎ去るのを待たなければならないことを分かっているので、ほんとうはこんな気持ちになんかなりたくないのです。 あなたの話っていつも難しくて、1回じゃ理解できない。そういえば、わたしは昔から学校の先生の話とか聞くの苦手だったって、あなたのせいで思い出したのよ。ほかの子は、せっせとノートを取ったり、手を挙げて質問をしたり、黒板に答えをスラスラ。よくそんなに、すぐに反応が出来るなあって感心してしまう。そのあいだ、わたしは机に突っ

          2023/2/10:彼女とSNS

          彼女が「しばらくSNSおやすみします!」と言ってから約10日間、何度かそのSNSは更新された。Instagramのストーリーには、パーソナルジムでの様子や、髪色を変えたことなど、投稿された。ほんとうに彼女がSNSで「報告」をしなくなって、どこか知らない東京の賃貸マンションの一室で、しずかに息をしているだけだったらどうだろう。実際にそういう日があって(確かめられないけど恐らくあった)、そのときの彼女の見え方や匂いは、濃いのだろうか。それとも薄いのだろうか。きっと彼女にとって、そ

          2023/2/10:彼女とSNS

          2023/2/10

          ふつうの日記になる予定 わたしは、水商売をしている。まったく、向いていないと思う。人見知りだし、雑談が苦手だし、気が利かないし、お酒はひとりで飲むほうが好きだ。だからこそ、水商売を始めたのだ。自分の内側と向き合う時間が長くなり、好きなものや意味のわかる・わかりたい言葉、存在。そんなものだけをこちらから求めていたら、それ以外の世界がわからなくなってしまう。自分で選んだものを並べて喜んでいたら、急に不安になってしまった。安心できる場所って、意外と作れちゃうものなんだなと知った(

          2023/2/5

          きょうは、ほんとうに完璧なdreamに入りたいとおもいます。この現実世界が、じぶんを中心に回っているものだと、つい勘違いしそうになったとき(だって本来そうじゃないと疲れ終わりますから)。 今晩、my dreamのなかで幸福になりたいとおもいます。そしたら、ちゃんとまた周りを思いやることができる。いわゆる休息というものですか?大人なので、これくらい許されてほしいです。 こういうことを言い始めると、まわりの知人たちには「ついに頭がおかしくなったか」と思われかねないので、こっそりと