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#107: こんなときだから♪ロッシーニ〜自己肯定感MAX男の仕事術!?「セビリアの理髪師」

ロッシーニ:歌劇『セビリアの理髪師』より 「私は街のなんでも屋」(1816)

#106 -112のテーマは「歌と踊りがなきゃやってられない!?ー仕事と音楽」

「ねぇねぇ,あんちゃん,なんとかしとくれよ〜」

昭和のドラマで見ませんでした? 町内のあらゆる問題を知恵と勇気と愛嬌で解決する頼れる男が主人公のストーリー。「しかたねぇな〜」とか言いつつ,腕まくりしながら満更でもない感じ。

フランスの戯曲家,ボーマルシェ(1732-1799)が描いた『セビリアの理髪師』に登場するフィガロはまさにそんな感じのあんちゃんです。理髪師としての腕はもちろんのこと,老若男女,伯爵から子供まで,身分問わず寄せられたあらゆる問題をズバッと解決する頼もしい青年です。

『セビリアの理髪師』の主人公は,アルマヴィーヴァ伯爵。街で見かけたロジーナに一目惚れした伯爵の恋の成就に一肌脱ぐフィガロなんですが,登場のシーンでは,自己肯定感MAXの底抜けに明るい性格が表現されたアリアが歌われます。

ここで,「オレ最高!」と歌うのですが,それが嫌味にならないのが,フィガロの良い所。作曲したジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868)特有の軽やかさが存分に活かされた音楽もバエます。

そして,晴れてキューピット役を全うしたフィガロのお話は,『フィガロの結婚』(モーツァルト作曲)と,自身が主人公となるお話へと続きます。

どんな時も「オレ最高!」って思えるって素敵だなって思います。
自惚れと,自尊心の違いを教えてくれる,そんなアリアなのかもしれませんね。

うん,フィガロ最高!

今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!


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