STORY | 箪笥の奥で眠る”想い出”を今につなげる
4億点。
突然ですが、この数字は何かわかりますか?
正解は…日本全国の箪笥に眠っていると試算される着物帯の数なんです。
かつて、日本の経済成長の時代には、絹産業は45兆円もの売り上げがありました。
しかしながら、人々の服装が和装から洋装へと変化するにつれて生産需要は激減し、その多くの織屋は閉業してしまいました。
原材料となる絹や糸、糸を染める職人、道具を作る職人など多岐に渡り、日本の誇るべき技術を受け継ぐ人々は時の流れと共に減り続けています。
そして、消費者の箪笥にあると試算されている4億点もの着物帯も、その多くが着物を着る機会の減少などにより箪笥に仕舞われたままになっています。
日本の素晴らしい技術や伝統的な美しさを誇る帯。
こんなに素敵なものが箪笥にしまわれて陽の目を見ずに眠ってしまっているというのはとても残念なことです。
箪笥の奥にしまったままの帯、何か使い途はないだろうか?
リメイクして使いやすいものに形を変えようか?
できれば帯にハサミを入れるということはしたくない。
そのまま一本の文様や織の美しさを活かすことはできないだろうか?
そうして試行錯誤したものが、日本の「折り紙」の文化を帯に用いた「ORIOBI(折り帯)」という装飾品です。
帯を折り紙のように造形したものであることがわかりやすいよう「折り帯」と名付けました。
いずれは折り紙のように、「ORIOBI」が身近にどなたでも楽しめるものになれば…と願いながら活動をしています。
次回は「ORIOBI」を始めたきっかけについてお話しします。
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