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Who are you?Vol.8/Oka Family


Who are you?は、オランダ在住の日本人の方々に移住のいきさつや日々の生活についてお話をうかがう企画。気になる移住ストーリーをはじめ、お仕事の内容や休日の過ごし方、オランダの好きな場所や地域についてお話していただきました。

第8回は、岡さんご夫婦。


①オランダに移住した理由は?

オランダに来る前、シンガポールに住んでいました。当時、こどもをどこで生んで育てるか考えていたのですが、シンガポールではない気がして。日本に帰るつもりはなかったので、次の移住先を探していました。サッカーやお酒が好きなのでスペインにするか、街並みがすてきなスイスのチューリッヒにするか・・候補はいくつかありましたが、オランダはスタートアップに寛容でビザの取得が比較的簡単なことを知っていたので、現実的だと思ったんです。

移住してみて、オランダは子育てがしやすい国だと思います。日本で出産・育児を経験していないので比較はできませんが、妊娠中も街中で親切にしてくれる方が多く、出産後の手続きもとてもスムーズで驚きでした。また、赤ちゃんが生まれてから身の回りの世話をしてくれるクラームゾルフ(Kraamzorg)という産後ケアシステムがあります。出産後すぐに退院なので心配でしたが、産後一週間ほどは専門の方が家にお手伝いにきてくれてとても助かりました。掃除や洗濯などの家事はもちろん、買い物をお願いできたり、赤ちゃんのお世話やお風呂の入れ方、授乳にいたるまで教えてもらえます。母国を離れての出産・はじめての育児でしたが、オランダならではのシステムに助けられました。



②いつ移住されましたか?

9年前の2015年です。


③お仕事について教えてください

のりゆきさん
編集業をしていて、東京にいたときにライターとして独立してから10年になります。ビジネスやテクノロジー、インタビュー記事などをメインで扱っていて、主にウェブで記事を執筆・編集を行っています。

ちひろさん
翻訳のお仕事や夫の会社の経理を担当しています。
また、6年ほど前にベビー服のブランドを立ち上げ、デザインと制作を行っています。自分のこどもに着せたいと思って洋服を作ったのがはじまり。以前はマーケットにも出店していましたが、現在はオンラインメインで販売しています。


GUBI GUBI

オランダを中心にヨーロッパで日本のワインを輸入・販売する「GUBI GUBI」というお店を夫婦で運営しています。


当初はナチュラルワインのみ扱っていましたが、現在は枠にとらわれず自分たちがおいしいと思うワインを仕入れています。事業をはじめたのは2年前。そのころオランダで根を張ってできる仕事は何か模索していました。

 世界中の国を点々とする人生を送ると思っていました。移住当初、オランダにこんなに長期で住むことは考えていませんでしたが、こどもはローカルの学校に通ってオランダ語を話す環境で育っています。そうなると、彼女たちが巣立つ14年先くらいまでは最低でもオランダにいることになるので、日本に向けた編集の仕事だけでなく現地の人とつながれる仕事をはじめようと思って。そんなときに友人がもってきてくれたナチュラルワインを飲んで、その魅力にどっぷりとはまりました。日本のナチュラルワインも試したくなってワイナリーに数件連絡を取ったのですが、海外への発送はできないとことごとく断られてしまって。輸出にハードルを感じているワイナリーさんが多いことがわかり、ビジネスチャンスがあるのでは?と思ったことがGUBIGUBIを立ち上げる後押しになりました。

写真: のりゆきさん


月に1度は試飲会を開催しています。店舗をもっていないので、試飲会はお客さまと直接お話できる貴重な機会。GUBI GUBIを知ってもらえるチャンスでもあるので大切にしていています。




⑤休日の過ごし方は?

日曜日は、こどものリクエストで公園に行ったり家族でお出かけをすることが多いです。
夜は友人を招いてホームパーティをするのが好き。料理に合わせたワインを選んで友人とテーブルを囲む時間は至福のひとときです。
こどもが学童でいないときは夫婦でパドルテニスをしたり、趣味のキャンプ用品を見に行くことも。


のりゆきさん
2週間に一度フットサルをしています。知り合いに声をかけて作ったチームで、今ではメンバーが15名ほど。男女問わず、経験者も初心者も一緒に楽しんでいます。フットサルの後の飲み会も楽しみのひとつです。



⑥ヨーロッパの好きな国や地域

写真: のりゆきさん

イタリアのプーリアで一週間アグリツーリズムをしたことが思い出に残っています。農場に併設された宿に滞在しながら農業体験をしてゆっくりと過ごせた、都市観光とは違う魅力のある旅でした。
ステイ先の畑で育った野菜やオリーブオイルがお料理に使われていたり、近所のワイナリーからタンクで買っている赤と白のワインが飲み放題と、地元の食を思う存分堪能できました。今でもこの農園で採れたオリーブオイルを取り寄せて使っています。
プーリアは海に面した街で、生魚を食べる文化がある街だそう。食事のクオリティが高いので、毎食楽しみにしていました。夕食は20時から、宿泊者と従業員が同じテーブルで一斉にいただきます。食事をしながら今日あった出来事を話したり、おすすめの場所を教えてもらったりと、地元の方やほかの宿泊者たちと交流できたのもいい思い出。
何年かに一度帰りたいと思う宿に出会えて幸せです。

写真: のりゆきさん



写真:Manami
文:Mako


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