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ミラノ国立音楽院の一日

おはようございます。
noteを始めて数日ですが、毎日何かしらアウトプットすることをトレーニング化していきたいと思っております。

さて、今回は私が修士課程に在籍しているミラノ国立音楽院の生活をお届けします。



音楽院とは


そもそも音楽院とは何か、という話。現在イタリアの音楽院は”音楽大学”とみなされています。イタリアの音楽院は数年前から改革が始まり、もともと音楽の専門学校だったものが、ここ近年完全に大学という機関になりました。イタリア人は旧体制新体制と呼んでいます。旧体制の音楽院では、これから音楽教育を受けようという小さい子どもが勉強を始めていました。日本では個人レッスンや音楽教室でピアノやリトミック、ソルフェージュを習い始めると思いますが、そのような子どもの音楽教育の場がイタリアでは音楽院だったのです。(高校生、大学生になるまで勉強できる場所でした。)そのため、”単位”は存在せず、実技に特化した教育機関だったとか。もちろん学士や修士もありませんでした。そのためか現在も一般大学と音楽院両方に通うイタリア人が多くいます。
現在は音楽大学という機関になったため、基本的には高校を卒業した学生が入学し、卒業時には学位が与えられます。また、ミラノ国立音楽院には、付属音楽高校、プレアカデミックコース、早期教育コースも存在するため、高校を卒業していない子どもたちも通っています。



カリキュラム

さて、私はそんな新体制の修士課程オペラ科に在籍しているわけですが、そんな私が受けている授業をご紹介します。

1年目
・音楽の歴史と歴史学(私はヴェルディ以降のオペラ史でした)
・専攻実技(個人レッスン)
・専攻実技(グループレッスン)
・オペラ実習と舞台芸術理論
・ディクション
・スコアリーディング(コレペティレッスン)
・室内楽
・外国人のための音楽史概要
・理論と楽曲分析
・音楽のための韻律学
・初見視唱
・その他(マスタークラスなど)
・英語B2
・第二ヨーロッパ言語A2(ドイツ語)
・フランス語ディクション
・ドイツ語ディクション
・英語ディクション

2年目
・楽曲分析
・合唱
・専攻実技(個人レッスン)
・専攻実技(グループレッスン)
・劇場音楽史
・オペラ実習と舞台芸術理論
・スコアリーディング(コレペティレッスン)
・外国人のための音楽史概要
・その他(マスタークラスなど)
・卒業試験

書き出すと多い…フランス語ディクション以外は必須科目です…..結構大変でしたね。出席率80パーセントに満たないと試験を受けさせてもらえないので頑張って学校に行きました笑 学外での活動との両立はなかなか難しかったのですが、理由を説明すれば考慮してもらえたのでなんとか乗り切ることができました。

1日のスケジュール

を書こうと思ったのですが、1年目の記憶がほとんどありません笑
2年目はこんな感じ

月曜日
何もなし

火曜日
12:30-14:00 楽曲分析

水曜日
12:00-13:00 スコアリーディング(コレペティレッスン)
14:00-15:00 合唱
17:00-18:30 劇場音楽史

木曜日
11:00-14:00 (3時間!!!)外国人のための音楽史概要

金曜日
13:00-14:00 専攻実技

土曜日
10:00-14:00 オペラ実習と舞台芸術理論

抜けているのもあるかもしれませんが、覚えているのはこんな感じです。
私は夕方の20時から学校の練習室で練習する毎日でした。(この時間帯じゃないと練習室が予約できないため)

いかがでしたでしょうか?
イタリアの試験は日本と大違いで、ほとんどが口頭試験なのです。いつか試験のことも書きたいなと思っています!


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