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作ったもので長く収入を得る!ライセンスビジネスのすすめ

こんにちは金曜お昼になりました。手芸作家兼若手イラストレーターの展示をメインとしたギャラリーを運営している大図まことです。イラストレーターと手芸作家に向けた「仕事とお金の授業」20回目となる本日のテーマは「作ったもので長く収入を得る!ライセンスビジネスのすすめ」です。

私は手芸店を退職後、フリーランスの手芸作家として活動をした後、事業が大きくなったタイミングで法人化をしました。早いもので今期で12期目になります。

先週前年度の決算報告書がまとまったと税理士さんから連絡があったので資料を見ながら数字の確認を一緒に行いました。毎月の売上や支払いはその都度目にしているのでざっくりは把握しているのですがどこに何が掛かっているのかなど年間を通して見直してみると普段見えない数字が見えてきます。



謎の収入源

現在私はギャラリー運営に時間をフルで使っていて手芸作家としての収入はほとんど無いはずなのですが昨年度の決算報告書を見直すと謎の収入が約100万円ありました。期を遡って確認すると500万近くある年もあります。これは一体なんの収入だと思いますか??

答えは電子書籍の印税と陶磁器会社とお土産お菓子会社からのロイヤリティ収入です。年によって波がありますが自分がその年に動いた対価としてでは無く権利の使用料として毎年入ってくるお金です。ミュージシャンや売れっ子作家から比べると微々たるものかもしれませんが自分にとっては創作活動を続ける上でとても重要な収入源とやりがいになっています。


脱買い切り仕事

イラストレーターも手芸作家も基本的には創作物の対価として1度きりの売上げで終わってしまう仕事がほとんどだと思います。書籍の場合は印税契約を結んでくれる出版社が多いと思いますがそれ以外はほとんどが買取り仕事ですよね。

仕事の単価が年齢と合わせて上がって行けばいいのですがそうは簡単にいかないのが現状です。私は活動を始めたばかりの頃はどんなに安い仕事だろうが実績を作るためにと動いていましたが結構早い段階で挫折しました。そもそもイラストと違い私がやっている手芸というジャンルは仕事自体少なかったこともありますがとにかく作業時間が掛かるのでビジネスとしてはすぐに破綻するとやってみてわかりました。

家庭用プリンターで刺しゅうの図案を刷って販売したことや出版契約については以前のnoteで書いたので気になる人は掘り下げて読んでください。今日は謎の収入源の残りの2つ陶磁器会社とお土産お菓子からのロイヤリティ収入についてちょっとだけ解説します。この考え方を頭の片隅に置いておくだけでも仕事とお金に対する視野が広がると思いますよ。


ロイヤリティという考え

みなさん広告代理店からお菓子のパッケージで使うイラストの仕事を100万円の報酬で来たら嬉しくないですか?1ヶ月くらいでデータ納品出来たら凄くいいですよね。でもめったにそういう仕事は回ってこないです。では中小企業から同じ仕事内容で5万円の仕事が来たらどうですか?安過ぎだろうがって怒りますか?もちろんそうですよね。ではその担当した商品(上代500円)の5%を生産した分(月2,000個)毎月もらえるとしたらどうですか?

上代500×0.05%×2,000個=月50,000円

すぐにお金が入る前者以外断る人ももちろんいると思います。後者の場合は最低でも20ヶ月以上その商品が売れ続けないと100万円には届きません。でもそれ以上になる可能性ももちろんあります。私が考えるライセンスビジネス(ロイヤリティ収入)の魅力はまさにそこだと思っています。


私のライセンスビジネスの具体例

銭湯の富士山みたいでかわいい!フジヤマタイルマグ 小 ¥2,200(税込)

2011年に陶磁器の会社とライセンス契約を結び作っているこのタイルのデコボコがかわいいマグカップは2024年の現在もずっと売れ続けています。

▼BEAMSなどのセレクトショップやお土産物屋さんで販売中。ここでも買えるよ。



インパクト大!最近は英語版パッケージも作りました。パンダのうんこ BOX594円(税込)

2018年に麩菓子工場とライセンス契約を結び作っているこのお土産お菓子はコロナ禍に売上が激減しましたが先月は3,000個売れるまで復調してきました。
※商品企画を担当。レトロでかわいいイラストは鈴木旬さんです。

▼上野駅や和歌山県で大人気!ここでも買えるよ。


まとめ

デザインや商品企画に多額の予算を組める会社は多く無いですが売上の数パーセントを払える会社はその仕組みを知らないだけでおそらく沢山あると私は思っています。予算がない会社にとっては元手が多く必要では無く私達クリエイターにとっては長く収入を得ることが出来る可能性があります。winwinです。私達側から提案してみたらどうでしょうか?

実は上記の2つの商品は最初からいきなりライセンス契約を結んで作ったのではありません。何の実績も信頼も無い状況で、はいそうですかと乗ってくる会社はおそらくありません。最初はOEMでこちらからお金を払って作ってもらい売り先を開拓してコンスタントに売り上げが立つようになってからライセンス契約への変換を打診しました。ロイヤリティになると私の会社の利益はもちろん減りますが、販売や卸しに掛かっていた時間を代わりに得られるのでまた新しいビジネスを立てることが出来ます。自分にとってどちらが良いのかはしっかり考えて下さい。

是非みなさんも自分の創作物をライセンスビジネスに転換出来ないかを考えてみて下さい。きっともっと仕事の幅が広がって楽しくなりますよ。ではまた来週金曜お昼にお会いしましょう!

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