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淡い夢を見ていた(書き出しと終わりシリーズ/完結)

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診断メーカー「あなたに書いて欲しい物語」でランダムに決まった、「淡い夢を見ていた」で始まり「今なら告げられる」で終わる掌編/短編 全一〇作品 https://shindanmak…
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記事一覧

〈語らぬ者〉について(掌編/短編)

 淡い夢を見ていた。  はじめは夢だと思わなかったけれど、記憶を再生してみると、視界いっ…

Neb-u1a
5年前
4

ひかりの果てで逢ひませう(掌編/短編)

 ――〈淡い夢を見ていたのでした〉。その冒頭が有名な遺書は、自殺した女性作家・北原しづく…

Neb-u1a
5年前
4

遠くまで、光の届きそうな場所(掌編/短編)

 淡い夢を見ていた。中身はもう覚えていない。まばたきみたいに、スマートフォンを一度光らせ…

Neb-u1a
5年前
10

ねえ、エリン(掌編/短編)

 淡い夢を見ていた。そこに、夢としての自然さはなかった。  まるで何かを刷り込もうとする…

Neb-u1a
5年前
6

終わる世界奇譚(短編・1/2)

 淡い夢を見ていた。水面に浮かんだ一ひらの鳥の羽みたいに、軽さがそのまま危うさの意味を持…

Neb-u1a
5年前
5

終わる世界奇譚(短編・2/2)

 ←前編(1/2)  ――錯誤ではないのかも知れなかった。    私の生まれ育った区域、ニー…

Neb-u1a
5年前
6

1未満の不自然たちへ(短編・1/2)

 淡い夢を見ていた日は、必ず雨の音で起きた。カーテンを開けない。音のままでいろ。  ボクにとっての大きな出来事、転換は、雨の降る時をいたく好む。そんな強調など、お芝居の中だけで充分なのに。しとしと、ざあざあ。これ程までにありふれて、しかも厖大な数のものを鍵にされたボクの記憶は簡単に解かれる。もういい、やんでくれ。……これ以上開くペイジはないんだ。どれを読むかは、ボクが勝手に選ぶから。  鳴る前のアラームを切った。なぜ目覚ましは、心を許せた筈のメロディーさえも倦ませるのだろう。

1未満の不自然たちへ(短編・2/2)

 ←前編(1/2)  ――「キスしてもいいか?」。これは単にボクの唐突なアイディアなのだが…

Neb-u1a
5年前
5

幸せ、夢、たからばこ(掌編/短編)

 淡い夢を見ていた、で名前なんだよ、一つの。      ――私立女学院中学の生徒二人の会…

Neb-u1a
5年前
4

許斐堂商店の解けない魔法(短編・1/2)

 淡い夢を見ていた、と言ってしまうのが、俺の恋心に対する、正しい解決だろう。       …

Neb-u1a
5年前
4

許斐堂商店の解けない魔法(短編・2/2)

 ←前編(1/2)      6    一時間の猶予、再開の目途を店頭に貼って、彼女はドアー…

Neb-u1a
5年前
5

ライフサイズ2(掌編/短編)

 淡い夢を見ていた、と言うよりも、私自身が淡い夢だったんだろう。色合い、意識、指先の感覚…

Neb-u1a
5年前
6

いずれは淡い夢のまたたき(掌編/短編)

 淡い夢を見ていた。            大人はいつだってもの知りで、多彩な幸せを教えてくれ…

Neb-u1a
5年前
6