遠くまで、光の届きそうな場所(掌編/短編)

 淡い夢を見ていた。中身はもう覚えていない。まばたきみたいに、スマートフォンを一度光らせる。一一月一五日……二時かぁ。朝にはまだ遠いな。
 私は少し、眠るのが苦手だ。中学三年の時に深夜番組を覚えた所為で、生活が歪んでから三年近く。今では寝つくのが二一、二時と早くなり、島が静まり返った頃に起きる。もう慣れてはいるけれど、少し寂しかった。
 格好だけ整えると階下に降りて、庭に面した窓から、靴を履いてそっと外に出る。音が立つから玄関扉は使わない。
 今日もまた、この寂しさを紛らわせる為の夜歩きが始まる。
「……あの部屋、本当にいつも電気ついてるな。どんな人なんだろ、住んでるの」
 人の存在を、窓明かりから実感する。それが夜歩きの目的だ。別に素性を知りたいとか、誰かの顔を見たいって訳じゃない。ただ単に電気が点いていればいい。私は安心したいだけ。この夜が、独りぼっちじゃない事に。
 飽きる程やったビンゴのシートみたいに、一面真っ暗な小学校の窓。隣が村役場で、そこも同様だ。一七〇〇人程の島民の半分以上は私と同じく、南部の海岸沿いで生活していて、主要な建物も密集する。その分、家の周辺をちょっと大きく回るだけでも、数軒くらいなら見つかるのが常だ。
 今日は漁港の方へ行ってみようかな、そう思ったところでふと、ポケットが震える。何かの通知だった。……こんな時間に? すぐさまスマートフォンを取り出して、確認する。
 
〈手紙が 流れ着きました〉
 
 ああ、「文通島」か。だとしたら、あの人から、かな。
 匿名で手紙のやり取りが出来る「文通島」は、本当にそれだけに特化したアプリだ。ボトルレター形式の手紙は、最初に作成した一通に限りどの利用者に届くかランダムで、流れ着いた先の相手は本文を見てから、返信をする為の「拾う」、スルーして別の誰かへと転送する「海に返す」などの対応を選べる。
 送る際には多少のタグや条件づけも出来るけれど、受け取る側には表示されないし、友達機能や他人から見えるプロフィール画面などもない。また、一通の手紙が複数人に届く事もなければ、返信も一日以上三日以内のランダムな時間を置いてからじゃないと届かない。割とリアルに文通らしいシステムが採用されているのだ。
 不便な点は多く思えるけれど、敢えてそこに拘った分メリットもある。出会い目的や、「しりとり」みたいなチェイン・メイルの少なさだ。レスポンスが遅いからその手の内容には不向きで、類似のアプリよりも格段に割合は減る。そして、何日も返事を待てる様な気の長い人ばかりが残るからか、基本的に皆優しかった。その雰囲気が好ましくて、私も一年近くは継続していた……のだけれど、悲しい事に、その心地いい不便さが裏目になっていたらしくて、今月末にサーヴィスの終了が決まってしまった。
 今やり取りしている人とも、もうじき繋がりがなくなる。勿論お互いに教え合って、SNSなどで関係の再編なんかも出来るけど、この距離感を愛するユーザーの多くはアプリの外にまで持ち出す事にあまり積極的じゃない。同じ土壌で育った私にも、意識は染みついていた。
 気が合うし、好きだったのにな。残りの時間を慈しむ様に、ゆっくりと目を通す。
「……えっ?」
 あまりの不意打ちで、間抜けな声を上げてしまった。見返してみる……うん、勘違いや誤読なんかじゃない。確かに書いてある。
 
  そう言えば、お知らせは見ましたか? 文通島の運営も終わってしまうんですね。
  ……実は僕、津久里(つくり)島と言って、実際に離島に住んでいる者なんです。
  とてもいいところなんですが、少し刺激が足りないと感じる事もあります。
  それで、最初に文通島を始めた時、本当のボトルレターのつもりで手紙を書いていて。
  現実のボトルレターじゃ返事は来ないだろうけど、でも、そのつもりで。
  だから、あなたみたいな素敵な人と巡り会えて、楽しかった。
 
 ――津久里島。まさにこの島の名前だ。
「じゃあ、どこかにこの人が?」
 思わず、周囲を見渡す。
 ほのかに光る自販機。島の輪郭をなぞって続く道。空と海の境目がまだ綴じられた水平線。
 潮の香りを孕んだ静かな気配の中で、少しずつ、鼓動が高鳴り始めていた。
 
   x x x x x
 
「何でそんな悩んでんだよ、カナ」
 海斗は怪訝そうな顔だ。乙女心知らず。いや、仕方ないけれど。
 津久里島で唯一の高校――だけじゃなく、小中学校も一つしかない――で、いつもみたいに私と海斗、それから蓮は顔を突き合わせていた。幼馴染で腐れ縁。ま、進学先が本土でない限り、当然と言えば当然だ。この二人程じゃないにしても、皆似た様な境遇を辿っている。
「言やぁいいじゃん、私も津久里島なんですぅって」
「そんな単純じゃないんだってば」
「でも、終わるんだっけ? そのアプリはさ。後悔しない様に、よく考えた方がいいね」
 昼休み、私はこの件を二人に相談した。話しても興味はなさそうだったけれど、文通島の事自体は以前から知っている。
「でもさぁ、相手は望んでないかもなの。それを伝えてぎこちなくなったら私も嫌だし」
「ぎこちなくなるかい? そんな事で」
「匿名だからいいんだもん。その後お互いの素性が分かって、がっかりするかも知れないし、されるかも知れない。綺麗なまま終わった方がいい気がして」
「じゃあそうしろよ」
「もういい馬鹿。トコジラミ。頭の中に雑巾が入ってるの?」
「あ?」
「はいはい……」
 いちゃつくのはそこまでにしといて、蓮にそう口を挟まれて二人同時に反論する。ああ、こんな時ばっかり息が合う事。腐れ縁が憎らしい。
「えっと、なら僕から提案。言わずに探してみるのはどう?」
「探す、って?」
「相手の事も気になるから、悩んでいるんだよね。リアルでもいい関係が築けそうなら、手離すのは惜しいだろうしさ。だったら、それまでの手紙に書かれたヒントを元に、探すだけ探してみるんだよ。で、判断する」
 ……成る程、悪くはない。今出来る精一杯な気はする。
「で、お相手探しは俺たちも手伝うんか?」
「そこまではいいよ、一応個人情報だし」
「そうか、頑張れ」
 こんなムカつく事言う癖して、手伝おうとはしてくれるんだもんな。だから嫌いになれないの、それがまたちょっと悔しい。
「また何かあったら相談しなよ。協力はするからさ」
「うん。ありがと、二人共」
「……俺は何もしちゃいねえけどな」
「素直じゃないなぁ」
 うるせえ、と小突かれたところで、予鈴が鳴る。流れからして英語も小テストだ。蓮は午前の具合からしても余裕なんだろうな。秀才め。私は……まあ、流石に英語で海斗なんかに負けはしない筈。
 色々考えたい事はあるけれど、今はとにかく、こっちに集中しよう。
 
   x x x x x
 
 一時二〇分。私はまた、夜の島内に繰り出す。
 あの人も遅くまで寝つけない日があるらしく、そんな時は気まぐれにお菓子作りをすると書いていた。料理が好きで、心が落ち着くんだとか。
 
  毎日の食事はともかく、お菓子は普段から作っている訳ではないんです。
  だから、ここぞとばかりに手を出してしまうんですよね。
 
 ならば明かりが点くのはキッチン、つまり一階だ。勿論、今日とは限らない。住居を構えるのが東部や北部の可能性だってある。ただ、見つからないならそれで仕方ないし、私が眠れない夜を共有する日が過去どこかに存在していた、と思うだけでも、何だか嬉しい。
 返事は、当たり障りのない内容になってしまった。変に意識して、上手く書けなくて、相手に一度委ねる形になった。
「……ないなぁ」
 今日はまともに見つからず、常夜灯みたいなあの家も、二階の一部屋だけ。どこも違うみたいだ。暫く歩いてから、それが寂しさだと気づいて、はっとする。
 いつも、たった一軒の光すら、安らぎだったのに。
 私が今求めているものは、あの人だけなんだ。
 
   x x x x x
 
「いっそ伝えりゃよくねえか?」
 何の成果も挙がらないまま、およそ一週間が過ぎた。あの人とのやり取りはまた往復して、期限もじわりじわりと迫って来ている。今日で、二四日。やっぱり、方法に無理があったかも知れない。それで二人に改めて、作戦会議の招集を掛けてみたところだ。
「同じ島内じゃ面白みもねえだろうけどさ、カナ、本土の大学行くんだろ? だったら立派に文通続けられんじゃん」
 私と蓮は来年、ここを離れて進学する事に決めている。海斗は島に残って、お父さんの漁業を手伝いつついずれ継ぐつもりらしい。
「それもいいかもねぇ」
「うーん……確かに」
「つーか、ちゃんと絞って探したか? ジジババじゃねえだろうし、文章の感じからガキでもなさそうだ。中学から精々三〇歳くらいだろ。案外、この学校に居たりすんじゃねえの」
「どの家にどんな人がなんて、全部は覚えてないよ」
「そもそも、固定観念に邪魔されてたりするかもな。手紙じゃ僕、なんて言ってるけど、それが思い込みとかよ」
 あ、女の人でもおかしくないのか。盲点だった。
「まあ、アプリが切れたとしても、僕たちの期限は三月くらいまである訳だよ。それまでに本気で探せば見つかるだろうからね」
「……うん、そうだね」
 ずっと続いていた文通だ。一旦でも途切れるのはやっぱり切ないし、ブランクがあればあるだけ、再度踏み出すのが怖くなるかも知れない。けれど蓮の言う事も尤もだ。
「もうちょっと考えて、粘ってみる。ありがと」
「いやいや。大捜索する時は、声掛けてよ」
「とは言え、最後の一通、タイミング的にはカナだろ? 大切にしとけな」
 海斗の言葉も、温かい。悪態ばっかり目立つけれど、いざって時に頼れる事、分かっているつもりだ。
 
   x x x x x
 
  この津久里島には、赤色がとても美しい灯台が建っています。
  衣良分(いらぶ)灯台と言って、ここで愛を告白すると、必ず叶うって伝説もあったりするんです。
  燃える様な色と「あなたの事を死ぬ程愛している(アイ・ラヴ・ユー・トゥ・ダイ)」に音が似ている事が由来なんだとか。
  ……文通島の最後の時を、僕はこの衣良分灯台で迎えようと思っています。
  例え離れていても、遠くまで光を照らす灯台にあやかって。
  あなたのこの先に、光があります様に。そう、願いながら。
 
「……海斗、知ってる? 衣良分灯台で告白すると、絶対叶うって伝説」
「あー知ってる知ってる。『あなたの事を死ぬ程愛してる』だろ?」
 女子より耳いいんだな、こいつ。私はそんなロマンティックな噂、聞いた事もなかった。それとも経験があるんだろうか。多分、告白される側。
「急に何だよ、予定あんのか?」
「やかましい、そんなんじゃない」
 反射的に言い返したけど、半分は、照れ隠しだったのかも知れない。
 あの人からの、最後の手紙。恋文みたいだ。流石に見せられないし、見せたくない。
 二七日、放課後。手紙は、さっき届いたばかり。きっと合わせてくれた。私が何とか返信出来る期間内に。
 衣良分灯台は島の東側に位置していて、観光客でもなければ普段訪れる事はない。住宅地からはやや遠いし、灯台以外は精々ヘリポートくらいで、行く用が何もないから。
「そう言や、返事したのか? そろそろ送んねえと、間に合うか怪しいんだろ?」
「……まだ。でも、今日送る」
「おう。俺はもう干渉しねえぞ、自分で決めろ」
 それだけ残して、海斗は教室を出て行った。蓮は生徒会の仕事があって、遅くなるから先に帰っていていいと、昼休みの内に伝えられていたけれど、私は待つ選択をする。海斗の言う通り、最終的には自分で決めるつもりだ。でもちょっとだけ、蓮にも話を聞きたかった。
 幾らか書く事を纏めている内に、蓮はあっさり教室に戻って来た。思っていたよりもずっと早い。蓮を始め生徒会の人たちは要領がいいから、業務も効率的に進むんだろう。秀才め。
「何だいカナ、待っていたのか。海斗は?」
「不義理だから帰った」
「結構。で、文通は?」
「返信が来たの、さっき」
「そう。どう思った?」
「素敵だった。この縁があってよかったって、本当に思った」
「……続けたい?」
 はっとする。
「答えは聞かないよ。後は落としどころをどうするか、だろうからね。ここから先はもう君の道だ、好きに歩いて行くといい」
 そっか、気持ちはもう、固まっていたんだ。
 私もあの人も、正直だった。素直な気持ちを綴って、ちょっとした秘密を打ち明け合って。信頼関係の上に成り立った今だ。
 きっと、後悔はしない。
「……ありがと」
「最近のカナ、そればかりだね」
「茶化さないでよ、本気で感謝してるんだから。……あ、そうだ」
 期待はしていないけど、伝説の件も一応訊いてみる。
「いや、初耳。何で?」やっぱりか。興味なさそうだもんな、色恋沙汰。
「えっとね、『I love you to die』だから、だって」
「……ふーん? それ、出典とかあるの?」
「知らないよそんなの。噂だもん、誰かが広めたんでしょ」
「それはそうか。だとしても、少し間抜けだね」
 ちょっと予想していなかった言葉だ。結構お洒落だと思ったのに。
「えー、間抜けかなぁ」
「違うかい? だって、ほら――」
 そう言って蓮が教えてくれたのは、
 馬鹿らしいくらい正しい真実だった。
 
   x x x x x
 
 全ての文面が整って、私からの最後のメッセイジを送る。
 驚く程、短くなった。でも、伝わる筈だ。
 
   x x x x x
 
 広い背中に掴まる。思えばタンデムは初めてだ。
 灯台を見に行った事はあるけれど、道中の景色はもう記憶になかった。ログハウスを過ぎてからは、右手に海があるだけの、走り屋さんが好きそうな細道。太陽は傾きを強め始める。時間に逆らうみたいに、海斗が二輪を東へと飛ばす。
 遂にその日を迎えた私は、放課後に海斗を捕まえて強引に迫った。
「灯台まで、乗せてって」
「は? 二ケツすんの? 俺今日用事あんだけど」
「お願い」
「……はいはい」
 本当に、素直じゃないやつだ。一度帰宅して準備を済ませると、海斗はすぐ迎えに来てくれた。後ろにまたがる。
 走り出してからは、ずっと無言だった。思ったよりは凍えなかった。分岐路に立つ「衣良分灯台」の小さな案内板が一瞬で視界を過ぎ去り、終わりは近かった。
 林道を抜けて、その赤い色が見えると、後は磁石が引き合う様に、躊躇いもなく一直線に到着する。目の前に聳え立つ灯台は、くすんだ記憶を焼き直すみたいに鮮やかで、不動の存在が常々携える威厳を、忘れてはいなかった。
「ほらよ、降りていいぞ」
 ヘルメットを外して、灯台の下へ駆け寄る。景観を阻害するもののない、辺り一面の海。遠くまで、光の届きそうな場所。
 私たち以外に、誰も居ない場所だった。
「で、例の人はどうしたよ」
「……墓穴」
「あ、ボケ? 今何つった?」
「どっちでも一緒。『例の人』って?」少し、意地悪な目をしたかも知れない。「あの手紙は海斗にも、誰にも見せてない。何で知ってるの? あの人が今日、ここに来る事」
「や、別に。いきなり灯台の伝説の話とかしてたから、そう思っただけ」
 揺さぶってみたのに、海斗はいつものすかした顔だ。往生際の悪い。それなら私も、遠慮なく切り札を使う。
「ヒントのつもりだったの? あのしょうもない作り話」
「失礼だな、しょうもないとは何だ」
「例の伝説、皆に聞いてみたの。……誰も知らなかったよ。美奈も香織もさゆも、お母さんさえもね。とどめに蓮だよ、訂正してくれた。『死ぬ程愛してる』を英語にするなら『アイ・ラヴ・ユー・トゥ・デス』だってさ。……海斗、英語苦手だもんね」
 その時はまるで気づかなかったけれど、思い返してみれば、くさい演技だった。案外この学校に居るかもだとか、僕って一人称が固定観念じゃないかとか。
「うーわマジか。それ、すげえ恥ずかしいな」
「やめてよ、間違いを見抜けなかったのは私も同じなんだから。……海斗はさ、いつから気づいてたの? 文通の相手が、私って事に」
「割と最初の方」
「えっ」
「だってさ、カナ、高校生とか住んでるとことかはバレねえ様にしてたみてえだけど、書いてある事、全部お前と俺がその数日前に体験した事だったし」
「そ、そんなに?」
「おう。こいつ、どんだけ俺の事好きなんだよって思ってた」
 途端に顔が熱くなるのを感じた。こいつのミスの何倍も恥ずかしい。嘘だ。確かに日常的な内容も多く記した。でも、もっと手紙らしい事、書いていたつもりだったのに。
「って言うか、やってたなら言ってよ」
「言える訳ねえだろ、好きなやつと当たるかも知れなくて始めたなんて」
「……。ねえ、何でそんなオーヴァーキルするの」
「意味分かんねえ。あんな伝説でっち上げた理由を考えてくれよ」
「来なかったかも知れないじゃん、私」
「そん時はそん時、仕方ねえさ。自分へのおまじない半分なんだよ、あれ。書いたろうが、離れてても光がある様に願ってるって。……カナ、本土行くんだろ?」
 ……そんなの、ずるい。そうだ、私と違って海斗は最初から全部分かっていて、あの最後の手紙を書いたんだ。
 ずっと一緒だった。幼馴染で腐れ縁で、だから、関係が崩れる事に怯えていた。海斗とも、文通の相手とも。前に踏み出せない、そんな私の性質を海斗は理解していて、それで。
「お、通知だ。カナからかもな、見るぜ」
「ちょっ、やだ、何でこのタイミングなの」
「……はーん。随分と思い切ったじゃん」
 私も、全てが分かってから書いた、最後の手紙。
 
  灯台の伝説が本当に恋を叶えてくれるのか、確かめに行きます。
 
「じゃ、仰せの通りにしてみようぜ」
「……勝手にしなよ」
「カナ」目を、真っすぐに見つめられる。「お前が好きだ」
 刹那、時間が止まる。波のざわめきが遠くなる。西日に照らされて、海斗は少し眩しい。
 ……まだちょっとだけ、恥ずかしいけれど。
 同じ気持ちを、私も今なら告げられる。


 あなたには「淡い夢を見ていた」で始まり、「今なら告げられる」で終わる物語を書いて欲しいです。
#書き出しと終わり
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