あなたが「唐揚げが大好き」な理由を説明してみた
目の前に、
「唐揚げ食べ放題:980円」の店
と
「アジの塩焼き食べ放題:980円」の店
があったとします。
あなたはどちらを選びますか?
さぁ、早く答えてください。
何かに引け目を感じる必要はないのです。
そう。
唐揚げを選ぶに決まっていますね。
あなたが唐揚げが大好きなこと、私は知っていますよ。
ただ、唐揚げが好きな理由を説明できますか?
答えに自信がないですねぇ。
寿司も焼肉もおいしいはずです。
でも寿司や焼肉より唐揚げに愛着を感じていますね?
この記事では、あなたが唐揚げが大好きな理由を説明します。
理由❶
焼肉はおいしい。
ただ、あなたの人生で焼肉をいつ、どこで食べたのかを思い出してください。
などでしょう。
基本は「夜」食べているはずです。
さらに、場所は家かお店でしょう。
飲食の形態でいったら、「内食」と「外食」が中心のはずで、「中食」はほとんどありません。
表にまとめました👇
では、唐揚げを食べた時間帯・場所を思い出してください。
様々な状況で唐揚げを食べてきたことがわかります。
表にしてみましょう。
ここで、
という声が聞こえました。
ですが、こんなことはありませんでしたか?
朝食に唐揚げが出てきて怒る人はいません。
むしろ大喜び。
一方、朝から焼肉だったら戸惑います。
このように、唐揚げは、いつでも、どこでもおいしく食べられるのです。
焼肉はもちろん、餃子や寿司でもこうはいきません。
ということで、ここまでのまとめです。
理由❷
ここまで読み、
と思ったしつこい人もいるかもしれません。
たしかに、カレーも万能です。
では、下の「弁当の唐揚げ」を、頭の中で食べてみてください。
どうです?
冷めてもおいしいでしょう?
揚げたては最強においしいのですが、冷めても申し分なくおいしい。
それが唐揚げの魅力なのです。
だから、弁当の唐揚げは魅力的なのです。
「冷めてもおいしい唐揚げ」というおかず。
カレーにマネできますか?
カレーなんて、冷めてしまうとおいしさの90%を失うでしょう。
理由❸
という往生際の悪い人がいるようです。
そんな人は・・・・・・
今すぐファミリーマートに行ってレジ横をごらんなさい。
そこにあるファミチキは、おやつとしても最高においしいはずです。
唐揚げはおかずでもありおやつでもあるのです。
なんて経験がある人もいるのではないでしょうか。
焼肉用の牛肉が冷蔵庫の中でボーっとしている間、唐揚げたちは経営努力を怠りませんでした。
唐揚げを気軽に食べられるになったのは、唐揚げたちの奮闘の結果でした。
もちろん、
という意見も尊重され、居酒屋でも活躍しています。
表にすると、焼肉との差は一目瞭然でしょう。
突然ですが、サッカーでは複数のポジションをこなせる選手(ユーティリティプレイヤー)は重宝されます。
イエローカードによる退場、試合中の戦術変更など、サッカーは常に状況が変化するからです。
そんな中、臨機応変に対応できる選手がいると監督としてはありがたい。
唐揚げもユーティリティプレイヤーとまったく同じです。
あなたの空腹状況、気分、食事場所は常に変化しています。
それに応じて「おかず」「おやつ」「おつまみ」の3つで高い能力を発揮するのです。
というわけで、ここまでのまとめ。
理由❹
夏目漱石は1914年に『私の個人主義』という講演をしました。
講演の内容は、たいへん大雑把にいうなら、
というものです。
この講演会場に唐揚げもいました。
唐揚げは、思います。
と。
ここで唐揚げが伸ばしていった個性を見ていきましょう。
おいしそうな唐揚げの写真です。
お次は、ハンバーグ。
これもなかなかに食欲をそそります。
餃子もいいですね。
しかし「唐揚げ」と「ハンバーグ・餃子」には決定的な違いがあります。
下の写真を使って、よーく見比べてください。
(少なくとも30秒は考えてくださいよ)
唐揚げは、一つ一つの形が違いますね。
これが個性です。
ハンバーグや餃子はみんな同じ形。
そこに個性はありません。
個性があると、どうなるのか?
選ぶ楽しみが生まれます。
あなたは無意識に「自分が好きそうな唐揚げ」を大皿から選んで楽しんでいるはずです。
この記事を書くにあたり、自分でも唐揚げを作りました。
私は、見たこともない造形の唐揚げを目にし、
と誓いを立てました。
ところが、娘(4歳)が、
と、フォークを突き刺し、ぱくりと食べてしまったのです。
胸がはち切れそうになりましたね。
気を取り直し、個性ある2タイプの唐揚げを紹介します。
【サンプルAの唐揚げ】
サンプルAは、皮が勢いよく飛び出しているタイプ。
この個体は、皮が左右両方向に飛び出しており、希少性が高いです。
皮の部分はカリカリに揚がっており、「歯」で剝がしながら食べるのが楽しめそうです。
【サンブルBの唐揚げ】
左右非対称(アシンメトリー)の形が美しさを醸し出しています。
結婚指輪と比べても遜色のない麗しさでしょう。
左側の大きい方をかぶりつくか?
右側の小さい部分を嚙みちぎるか?
考えるだけで心躍ります。
なぜ形の違いがあるのか?
部位による筋肉の違いのためです。
まずはムネ肉をご覧ください。
ムネ肉は胸筋という1つの筋肉だけで構成されています。
胸筋の役割は、翼を打ち下ろすことだけなので単純なつくりなのです。
その分、パワーが必要。
したがって、大きな塊肉として存在しています。
次にモモ肉。
ご覧のとおり、多くの筋肉(10以上)で構成されています。
太ももは、多方向の動きを制御する部位なので、複雑なのです。
複雑な形をしているモモ肉を使うことで、世界に一つしかない個性的な唐揚げが生まれるのです。
初代新幹線「0系」の設計に大きく関わった三木忠直氏は、言いました。
と。
料理も同じです。
唐揚げは、焼肉や寿司にはない美しさで、あなたを魅了しているのです。
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