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ライオンハート

恩田陸 2004年

・あらすじ
いつもあなたを見つけるたびに、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ……。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を超え、空間を超え、男と女は何度も出会う。結ばれることは無い関係だけど、深く愛し合ってー。神のおぼしめしなのか、気紛れなのか。切なくも心暖まる、異色のラブストーリー。(あらすじより引用)

・感想
前行った、カフェのオーナーさんが恩田陸さんの本が好きで、勧められました。恩田陸さん、個人的にも興味のある作家さんです。「いつか読もう、いつか読もう」後回しにし続けてきましたが、ちょうどタイミングもよかったので、恩田陸さんの作品を二冊借りて読んでみる事にしました。初めての作家さんだったので、どういう作風なのかとかも、何も分からず楽しみながら読みました。

「ライオンハート」という作品は、イギリスのシンガーソングライター、ケイト・ブッシュのセカンドアルバム「ライオンハート」からとった題名です。恩田さんは、ブッシュのファンらしく、中学生の頃、東京音楽祭というイベントでブッシュが出演して歌っているところを見て衝撃を受け、デビューアルバム「THE KICK INSIDE(邦題・天使と小悪魔)」を買いに行ったほどだったそうです。

この作品は、時を超えて深く愛し合った男女が出会っては、すぐに引き裂かれる模様を描いた作品です。男女はそれぞれ、様々な試練がのしかかり、死んだり、別れたりしています。せっかく巡り合ったのにあっという間に別れてしまうので、切ないと感じることの多い作品です。これこそが「悲愛」と言うのだと感じました。

時代を超えて男女の巡り合いの模様が描かれていたのには、衝撃的でした。今まで、この作品のようにタイムトラベルのような作品を読んだことがなかったので、現実的だけれども、非現実的でSF感があって面白かったです。

恩田さんの作品、まだもう一作借りてきているので、次週はそちらを読もうと思ってます。また、別作品も気になるので図書館や書店で、探してみたいと思います。もし恩田さんの作品について何か知っている方がいらっしゃいましたら、コメントなどで教えていただけるとありがたいです!

書籍情報
初版発行日:2004年2月1日
発行元:新潮社
定価:825円(税込)
備考
2000年12月、新潮社より刊行。


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