金曜夜の独り言

金曜日。あっという間に5日間が終わった。なんかそんなことをふと思う夜。

いつもこの時間まで起きている。いや、ここから1時間後の2時半くらいに眠る。

翌朝は7:00ごろには起きるから、あまり睡眠時間は取れないが、この原因は完全に本のせいだ。

堀田善衛さんの「時間」を読んだ。30ページを過ぎてから食い入るように読んだ。ヘルパーの隙間時間の5分。この時間すら「逃すもんか」と、読んでしまった。

それから朝井リョウさんの「世界地図の下書き」。こちらも素晴らしかった。1日で読み切ってしまった。


独りの時間が好きだ。まぁ厳密には、殿(猫)と二人の時間。殿は寝てて、おいらは本を読む。ゆっくりとした時間、静かな時間を二人で過ごす。

ご飯も同じ時間に食べて、遊ぶ時も一緒。殿は何も言わないけど、何かを感じる。そんな時間が好きだ。

昨日、久々に早く寝た。彼女と電話をしてたら久しぶりに殿が足の間に入ってきた。そしたら安心したのか、スッと寝てた。殿さん恐るべし。


秋田に来て、そろそろ1年が経つ。どうか?と聞かれれば、まぁあんまし変わらない。殿もいて、福祉もして、友達と語り合って。

人は変われど、僕がしていることはあまり変わらない。本を読むことも、歩くことも、彼女と電話することも、殿を撫でることも。そうやって淡々と日々が過ぎる。

でも、今を生きる僕も、少しは未来を考える。福祉の仕事だけでは、ぼくは食っていけても家族を…と、考えるとちょっと難しい。

仕事を変えるかと思っても、今の仕事がなかなか楽しい。だからそこまで脳みそが働かない。

でももちろん課題はある。しかも山積み。うちの会社に、ということではなく、この業界全体に。これは、秋田に帰ってからでないと見えなかったことだと思う。

現実と、どう相対するか。現実ねぇ、リアリティねぇ。正直あんまり向き合いたくない。でも秋田に来てから、その現実という怪物と、向き合うことが格段に増えた。

希望を語り、夢を見て、殿を時々撫でて、本読んで。そんな日々を毎日過ごせたら最高だけど、僕には明日という現実が押し寄せる。

現実は厳しい。身も蓋もない社会になっているとも思う。一度落ちたら這い上がるのは難しい。いくら希望を語っていても、明日には僕の目の前に現実が現れる。支援という行為を借りて、人の現実を目の当たりにするのだ。

社会を変える前に、社会を知ること。改めて大切だと思う。構造を知ること、関係性や位置関係に目を向けること。そして自分の現在地と、位置を考えること。

右と左どちらなのか?はたしてどちらでもないのか?そんなことをぼくは日々捉え、考えている。そして、真ん中に立てないか?と、じっと今を見ている。


やっぱりサラッと書く文章の方が良いな。書きやすい。

最近は毎日が充実している。それが何より。僕はあまり贅沢に興味はないから、今日も家族と飯を食べ、殿との時間を過ごし、仲間と語り合った。

そんな日々が良いのだ。未来に何かを作り、何かを成し遂げることも良いかもしれないけど、今日が「まぁまぁよかった」と、思える日々が良いのだ。

だから、今ここを生きて、今ここをおもしろがってみる。仲間と語り合い、日々に潜むおもしろいものを探してみる。殿にも聞いてみる。

明日も少し忙しい。腹八分目だ、無理せずに、みんな頑張ろう

彼女が飼い始めた猫ちゃん(ヌシ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?