新しいプロダクトにジョインしたらやるべき5つのこと
こんにちは。おなつです。
最近CS職からディレクター職にジョブチェンジをし、担当プロダクトもガラッと変わったところです。
振り返ると今まで、3つのIT企業と、5つのプロダクトと、1つのヨガに関わってきました。(実は新卒ではヨガのインストラクターだったのです。)
そこで今回は、そんなわたしの私見から、新規のプロダクトにジョインする際に"はじめに把握すべきこと"のセットをまとめてみました。
はじめに把握すべき5つの項目
1.収支とビジネスモデル
・顧客と事業主を中心としたお金の流れ
・PL項目(売上・原価・販管費・営業利益)
どう儲かっていて、どうお金を使っているのか。ですね。
原価3割ビジネスなのか、原価7割ビジネスなのか。それだけでプロダクトに対する視点が変わってきます。
ただ、環境によっては新入りがいきなりおいそれと聞きづらいこともありますよね。それだけに、JOINして数ヶ月経っても、職種によっては自サービスのお金の流れが全体的に理解できていないということもあり得ます。
2.市場とプレイヤー
・対象とする市場とその規模
・同じ市場でシェアを分かつ競合プレイヤー
・競合と自社のポジショニング、機能比較
誰と、何を取り合っているのか。ですね。
その事業ドメインに対する総計の流通額を市場規模と言ったりします。
1で知り得た売上規模が 1億円/年 だとして、これが市場10億円に対する1億円なのか、市場1,000億円に対する1億円なのかで、評価が変わってきます。
後者の場合に、プラス5,000万円が狙える施策を打ちましょう!と言ったところで「もっと攻めてくれ」とマネージャーにつっかえされます。
また、自サービスだけを見るのではなく、他社にあって自社にないものは何かという視点も重要です。そこに追いついていない要素があれば充足させていく必要があるでしょう。これを弊部門では競合ミートと呼んでいます。
3.ペルソナとカスタマージャーニー
・顧客のターゲティング
・顧客がどのようにプロダクトと接点を持つか
誰にどう、幸せになってもらいたいのか。ですね。
想定している顧客像は、どんな人なのか。
また、その人たちにどのように知ってもらい、関心を持ってもらい、購入してもらい、シェアしてもらい、リピートしてもらうのか。その過程で、顧客は何に思うのか。想定されるユーザーのシナリオを理解しましょう。
カスタマージャーニーは以下の記事のようなものです。ただし、これは試しにテストワークしてみたもので、本来はちゃんとリサーチや仮説検証を重ねた結果として設定するものですね。
4.BPとロードマップ
・数年 or 数十年後に目指す世界(+ MVV)
・そこに到達するまでの中長期計画
今後どうなりたいのか。ですね。
1~3までの現状を把握した上で、最終的にはどこまで行きたい(目的)のか。そして最終目的の手前の、半年後、1年後の地点(目標)はどこなのか。
まずは、この目的がBP(ビッグ・ピクチャー)ですね。
そしてその目標を達成するために、日々の施策があるのです。
MVVは Mission / Vision / Value ですね。
上記の"目的"と、その実現のために提供する価値とが、簡潔にまとまっているものになります。言語化し、共通認識を育むために同じく重要です。
5.体制とチーム目標
・事業に関わる体制(開発・マーケ・営業・CSなど)
・その中で所属チームはどんな目標を設定しているか
・事業全体の目標とどのように連関しているか
そのために誰が、何をするのか。ですね。
共通の目的の達成のために、自部門はどんな一端を担うのか。「全体の中での部分」を意識しましょう。
自分の日々おこなうTO DOが、本当に目標と目的の達成に寄与しうるのかを、ふと冷静に考えてみることも大切です。
そのほかにも、具体的な業務オペレーションや、会社・チーム固有の用語、議事録置き場や各種数値のダッシュボードなども重要です。
ただし、これらは業務の中で自然と吸収していくことが多いと思います。
そして実は、特に上記1~4に関しては、経営層・管理層が作成する事業計画書に書かれていることが多いです。
あなたの会社で、事業計画書はどこで展開されていますか?
なんだか小難しい、偉いオトナたちだけの読み物になっていませんか?
ぜひ探し出して、読んでみましょう。
この5項目がどう生きるのか
目の前の業務に集中していると、上記のような大枠の話は、ジョインして時間が経ってから「そうなっていたのか!」と知ることも少なくないです。
先に上記の項目を理解しておくと、事業全体の中での自分の業務の位置付けを把握してスタートを切ることができます。
そしてこの「事業全体における自分の業務の位置付け」を把握していないと、イノベーティブな打ち手を繰り出すことは難しいと思います。
よくある社員のグレード要件などでは、現場での業務が一人前になった後、(急に)事業や会社全体への影響を求められることがあります。
近視眼的に業務に打ち込み続けていると、このように求められる要件が飛躍した際に、視座が追いつかないことが多いです。
ある日急に「プロダクト全体を」「会社全体のことを」と言われたって...って感じですよね。
また、キーとなるのが「事業全体における自分の業務の位置付け」に対する我々の"違和感"です。
もちろんですが、管理レイヤーの方々は現場で起きているオペレーションや顧客の反応に対して解像度が高くありません。(これは責めるような話ではなく、組織構造的に当然のことです。)
現場のメンバーまでブレイクダウンされた業務は、管理レイヤーのみなさんが想像した因数分解の結果になっているはずです。
そのKPIは、CSなら日々の顧客対応数やその満足度、セールスならアポイント獲得数、成約数かもしれません。
でも、そのKPIを上げていくことが、上位の目的の達成に本当に繋がっているか、最初に"違和感"に気づけるのは現場のはずです。
例1.購入数を上げるためにキャンペーンを打ちまくってるけど、一回きりのお客さんばかり捕まえてない?
例2.問い合わせの件数を下げたくて問い合わせフォームを隠したけど、これお客さんの満足度は下がってない?
これを察知できる前提知識を、持っておけると良いですね。
また、上記の情報について、新規に入ったメンバーがアクセスできない(もしくは単純にまとまっていない)のであれば、これからのチームと後続の人間のためにあなた自身が整理しにかかっても良いかもしれません。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
偉そうなことをたくさん言いましたが、自分がこれらを今まで全部理解してきたぞ!という話ではありません…
昔の上司に教わったことの受け売りもたくさん入っています 笑
とはいえ様々な環境を渡り歩く中で、このような事前理解の大切さが今だんだんと分かってきたところです。
転職や異動をするときに、新しい業務・プロダクト知識を学ぶ必要があり、本来のスピードが出せず悶々とすることがありますよね。
ですが、先に述べた"はじめに把握すべきこと"のセットはどの企業・どのプロダクトでも共通して大切なことではないでしょうか。
今まさに異動したてや就職したての方に届くと良いなと思います。
そしてわたしはこれからも引き続き精進してまいります!
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それでは、おなつでした!
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