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メシペーパー VOL.3 「肴」

12月1日に「メシペーパーVOL.3」を発行しました。今回のテーマは肴。ちょっとした思いや経緯などを記録しておこうと思います。こっそりと。

テーマを「B級グルメ」にした理由

これは、メシペーパー内にも書いたんですが、「肴」というものが何かを考える時間が欲しかったからですね。

〜〜〜〜〜(メシペーパーを引用)〜〜〜〜〜

それは、さかのぼること1カ月前、ひとりで酒場で吞んでいた時の話…「このさかな、酒に合うね~」というおっさんの渋い声を小耳に挟んだんです。おっさんはカウンターの奥に座っていたから、手元を覗くことはできなかったんだけけど、おっさんが”何”を「さかな」と「酒」と言ったか想像するだけで面白かった。

「このさかな、酒に合うね~」

A1 「平皿に並べられた、アジ・マグロなどの新鮮なお刺身&日本酒」 合うね〜
A2 「鯛とか鰤とかの煮付け&焼酎」合うね〜
A3 「イカの塩辛とかがのった小鉢&ビール」 合うね〜

“さかな”といえど、魚とも限らんよな~とか、“酒”といえど、おっさん日本酒飲まなそ〜とか、ブツブツ考えているうちに、もしや、「この肴、鮭に合うね~」なのでは!???(イントネーションの問題?)なんて思ってきたり…とにかく、このおっさんの一言がきっかけで、「さかな」と「酒」の関係性が気になり出したんです。

そして、考えていくうちに、ぶち当たったのが「肴」という言葉の壁。辞書でいう「酒を飲むときに添えて食べるもの」が意味となると、ジントニックにメンチカツの組み合わせでも、「酒」と「肴」として成立してるぞ?ってね。定義としては間違っていないけど、メンチカツを「肴」とは呼びがたい…(ワインにピザ、焼酎に春巻き?とかも違和感…)

だから、「肴」にはもう一歩意味を加えないとな〜なんて思ったんです。昔は、飲酒による酸性の害を予防するとか、疲労回復を助けるために「肴」は食べられていたらしいから「酒の助けになる食べ物」と定義するとか。もはや、新たな言葉を作ってもいいかもしれないね。というか!“酒と共に食べるちょっとした食べ物”を意味する言葉がないということが問題なんだ!!!めちゃくちゃ使う場面多いのに!!!「つまみ」でも「あて」でも「おかず」でも「ごはん」でもない時に言える「〇〇」。そんな言葉を作って、流行らせたら、きっと流行語大賞にノミネートだね。

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これを書いてから、「酒と共に食べるもの」の名称、何がいいかね〜って友達に聞いたりしたんだけど結論は出ず…

=食べるってよりかは食うって感じだから「食いもん」

=酔いながら食べるから「酔食」

=杯と共に食うから「杯飯」

とかね、私的にはいいんじゃないかなと思うよ。

肴の豆知識

【知っておきたい豆知識①】「肴」とは、お酒を飲みながら食べるもののこと。もともとは、「さか=さけ(酒)」「な(菜)=おかず」の2つの言葉を合わせて「酒菜(さかな)」と呼んでいた。その後、中国から「酒を飲むときに添える料理」との意味を持つ「肴(こう)」という漢字が伝わり「肴(さかな)」という字が当てられるようになったと言われる。

【知っておきたい豆知識②】「魚」とは、水中をすみかとし、主としてえらで呼吸し、ひれで運動する脊椎動物のこと。もともとは訓読みで「うお」、音読みで「ぎょ」としか読まない漢字だったが、江戸時代に、江戸湾(東京湾)で漁が盛んになったことで、魚が庶民の食卓にあがるようになり、刺身や焼き魚などの魚料理が人気になったため「酒の肴」といえば「魚(うお)」ということで「うお」は「さかな」と呼ばれるようになった。

【知っておきたい豆知識③】「おつまみ」と「肴」は何が違うのか。「つまみ」とは「つまむ」からくるとされ、酒を飲むときに“手でつまんで食べる”もののことをいう。枝豆、スルメなどなど、定番のつまみの総称。(のちに丁寧語の「お」がついた)

【知っておきたい豆知識④】「あて」と「肴」は何が違うのか。「あて」とは「酒の席にあてがう」(添え当てる)といった意味からくるとされ、塩辛や珍味といった小鉢ででてくる簡単なおかずを指すという。

ついでに、酒のみなら、知っておいた方がよい情報を。「飲む」と「吞む」の違いを知っているだろうか。「飲む」=「液体を口に入れて、噛まずに体内に送り込む」「吞む」=「個体を噛まずに体内に送り込む」だそうだ〜!

ふむふむ。「酒を飲んでいる」ことを「吞んでる」ってよく表現するけど、死ぬほど酔っていて、食べ物も噛めないくらいの状態だったら、「今、呑んでるよ〜〜〜」でも成り立つのだな???

「イチオシ&理想の肴を教えてください」

今回は、酒飲みの皆さんにこんなお題で聞いてみました。

〜〜〜〜〜(メシペーパー引用)〜〜〜〜〜

こばやしくん:大学の友達なのだが、大学卒業してから出会ったという、謎の関係性(笑)めちゃくちゃに大胆で、面白くて、行動パターンが読めない人(笑)

-イチオシの肴-「カステラ」
それは南蛮渡来の優しいあのお菓子では無い、大阪は難波においては。そんな「カステラ」は、ド名店「正宗屋 相合橋店」にある。メニューが記されるホワイトボードで明らかな違和感を帯びているが、注文は飛び交っている。正体は魚卵と蟹味噌(通常のカステラも鶏卵が大事と聞いたしノリは一緒だな)でプリン体がガッチリ握手。一皿(360yen)で二級酒→一級酒→特級酒(日本酒スパイラル)と酒跨ぎでアシストする、恐るべき持久力と瞬発力を持ち合わせている。なんというか、今流行りの「マリアージュ」という表現とはまた違う。よく分からないけれどこれは〝つまみ〟では無く〝肴〟ということも分かる。そしてあの日交易を求め、長崎を訪れたポルトガル人から伝わった文化が、モディファイしまくりながら今、私を魅了してやまないのが、なんだか面白いおかしい。やはり酒飲みは全世界主義で国境は無いのである。

-理想の肴-「冷凍食品」
実は私は冷凍食品メーカーに勤めており、食べ物の組み合わせやお酒のペアリングを考えていることが多い。大学四年生の頃、中野の「松㐂」にお邪魔して以来、とりわけナチュラルワインに何が合うかを考えるようになった。ワインの〝肴〟としても冷食は、はやい・やすい・うまいで大変優秀である。取り急ぎ今回はいくつかおすすめを。まず味の素冷食「ザ★シュウマイ」だ。肉粒感と複雑なコクが、赤白オレンジ全てに合う。なによりも昭和より続く餃子全盛の時代に噛み付く気概が良い。次にテーブルマーク「ごっつ旨いお好み焼き」。まずソースとマヨ、鰹節と青のりが内添しているところが嬉しい。お好みソースは赤に合うと友人が教えてくれたので実践したが、クリティカルヒット。さながら多国籍キッシュ。冷食ではないが、ペヤングソース焼きそばも赤に合わせながら、いつか訪れたい目黒「coyacoya」に思いを馳せている。皆様も色々試して、あーだこーだ言いながら〝冷食ペアリング〟のムーヴメントを起こして欲しいと、メーカー社員として切に願う。

てるさん:会ったことはないのに取材を引き受けてくださった素敵なお方。いつも投稿にいいねしてくださるとっても優しいお方。

-イチオシの肴-「お新香」
酒場で1杯目のオーダーを済ませ、さて肴は、と考える時間はワクワクする。神保町<兵六>の炒豆腐や森下<山利喜>の煮込みのような看板メニューを軸にするも良し、清澄白河<だるま>みたいに壁一面のメニューからその日の肴の登山ルートを考えるのもまた楽しい。どの酒場でも僕の心強いパートナーはお新香。箸休めの存在ながら、なかには立派な料理といえるお店もあって、そんなお店にはすぐに惚れてしまう。 お新香は複数人いるとシェアされるもの。だからたまにはお新香とじっくり向き合いたい。お新香とのサシ飲みはお店の空気が緩む平日の昼下がりがいい。例えば、銀座<泰明庵>は正にうってつけ。陽が差す2階の窓際に着座できれば幸福感が増す。

-理想の肴-「餡子」
甘いものが肴になる場合もある。僕のお気に入りは四谷<わかば>の餡子。鯛焼き用の餡だからか塩気が少し効いていて、ぬる燗を合わせると気持ちが解かれる。でも酒場のメニューでは見かけたことがない。カレーのアタマで飲めるお店もあるのだから、酒場で鯛焼きの餡肝で一杯やってみたい。あ、 でもお新香と餡子の相性はいかがなものか。酒飲みのバカバカしい悩みは尽きないものですね。

まどかさん:「美」といえば真っ先に思い浮かぶほど、綺麗なまどかさん。でも、会うととっても話しやすくて、いつも相談とかのってもらってる!わたしの姉御的存在。

-イチオシの肴-「紅しょうが白菜和え」「ブルーチーズいちぢく」
イチオシの肴!ありますあります。ただ"1"推しと題があるのに二つ選んでいます(は?)まず一つ目は「紅しょうが白菜和え」です。紅しょうがと白菜に白出汁と昆布出汁(顆粒)、ごま油を混ぜただけのもの。それだけなのに酒が止まらないです。焼酎に超絶合うのでロックでも茶割りでも。出来たてより1日味を馴染ませたものが特に美味しいですね。居酒屋のお通しが全部これになればいいのにと思う。二つ目は「ブルーチーズいちぢく」です。ブルーチーズとバターを混ぜたものを切ったいちぢくにのせて食べる。臭みと塩分の強いブルーチーズに、ねっとりした甘みとつぶつぶ食感のいちぢくが赤ワインによく合います。家でワインを開ける時はこれを必ず作りますね。あー1推しって難しい、酒が無限にあるに伴って肴も無限にあるので。

-理想の肴-「肴のパフェ」
んっ?!あったらいいな〜で思いつく範囲の肴ならばレシピを生み出してしまえばいいと思うのだけど、そういう事じゃないんでしょうね。ん〜、あったらいいなと思うのはどんな酒にも合う最強の肴ですかね!塩っぽさと辛さと臭さと甘さと歯ごたえと舌触りと…肴としての良要素全てを兼ね備えた魔法のような肴。理想ですねえ。で、思ったんですけどあらゆる肴をパフェにして盛ったらよくないですか?食べ進めていくうちに味変するのでそれに合わせて酒も変えて飲んで……死にましょう

いしいさん:まどかさんと一緒にごはんに行ったのがきっかけで知り合ったいしいさん。大衆居酒屋から高級レストランまで、食があるところならどこまでも…というスタンスがわたしはとっても好き。

-イチオシの肴-「ポテサラ」
いざ考えてみると、お気に入りのつまみがたくさんありすぎて選ぶの迷います。大衆酒場などで頼むのがポテサラなので、ポテサラの“お気に入り”を。肴というと、ものすごくシンプルに作られてるもの、塩辛など味の強いものをのせた個性的なものまで様々ありますが、私のお気に入りは千歳船橋駅にある「おいで屋」のポテトサラダ。この店のポテトサラダは、中心に燻製玉子がのせてあり、自分で玉子を割って混ぜて食べるちょっと変わったものなのですが、いぶりがっこなどの具材と香りのバランスがよくとても美味しい。サイズを1人盛りに変更できたり融通も効くのですが、1人でフルサイズ食べれるくらい気に入っています。小田急線沿い、各駅停車で行くような駅なので、行くのが億劫になるかもしれないですが、美味しい肴とお酒が揃っているので、是非とも訪問してほしいお店です。

-理想の肴-「酒を選ばず合わせられるもの」
ちなみに、理想の肴は酒を選ばず合わせられるものでしょうか、嫌いな食べ物がないのでなかなか難しい。強いて挙げるなら、歴史が感じられる空間で、わくわくしながらメニュー見て、最初に食べたくなるものが理想かな、なんて思いますね。

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4名ともありがとうございました!!!!

最近のこと

今月は正直、てきとーでした。デザインもちゃんとできなかったし。すみません。。ほんとに勉強不足です。

結局「肴」について読めた本は「酒の肴雑学百科」(永井久夫)だけだし。やりたいことが多すぎて、時間配分が本当にできていないっすね。

・YouTubeもはじめたし

・実はnoteもう一個あるんですよ

とかね、まぁいろいろ。

これからの人生、時間との戦いです。

自分にどれだけの時間を費やせるかと、いかに学ぶ時間を増やせるか。

もう今月も5日も経ってしまって、正直焦ってます。

来月のメシペーパーのことはまったく考えられておらず…

そろそろ中華やりたいとは思っているんだけどね。。

来月の1日にメシペーパー出せるかいなか・・・・!

仕事にもよりますが、頑張ります・・・!

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