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2020年のVTuber業界はどう変わったか(前編:3つのトレンドとデータから見える変化)

2017年に始まり、2018年の爆発的な第一次ブームを経て変わり続けるVTuberの世界。それは生まれてわずか4-5年に過ぎない新しすぎる世界です。
ゆえにわずか1年の変化が持つ意味はとても大きく、だからこそこうして私がアニュアルレポートを書く意味もあるのだと思います。

いまや「VTuber」という言葉が指すものはあまりに多様になりつつありますが、けれどまとまりに欠けることは承知で、昨年の2019年までのVTuberの分析VTuberの2020年予測に続く、この2020年のVTuber業界振り返り、そして2021年のVTuber業界予測という記事を皆さんにお届けしたいと思います。

今回の記事は少し長くなったので、2020年を前後編に分けて分析します。
前編ではまず2020年の大きなトレンドを3つのポイントで総括します。これを一つずつ詳説し、2020年がVTuberにどんな変化を与えたかを見ていきます。

後編では、この分析を受けて、「トップランナー層」「チャレンジャー層」「アマチュア層」に分けた各VTuber陣営の動きを解説します。
最後に私が昨年の記事で行った2020年予想がどうだったか?について答え合わせをして、締めとしたいと思います。

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それでは、どうぞよろしくお付き合いください。


◆2020年の3つの大きなポイント

まず振り返りに当たって「2020年という年はVTuber業界にとってどのような年であったか?」を総括したいと思います。
2020年のトレンドは、大きく3つのポイントで表せると思います。

① COVID-19が狂わせた企業勢の「3年目」
② 「ステイホーム」がVTuberの世界を広げた
③ 海外のVTuber視聴者数が爆発的に増加

順番に見ていきましょう。


◆大局① COVID-19が狂わせた企業勢の「3年目」

2020年という年は、本来VTuber界にとって一つの節目の年となるはずでした。
なぜなら2018年に本格的に始まった商業VTuber(≒企業勢)にとって、3年目である2020年とは経営上の判断を下す一つの分岐点だからです。つまり「事業として成立する」目処がここで立たなければ、撤退を考え始める時期になるということです。

VTuberの収入源というと、多くの方はYoutubeの動画再生とスーパーチャットによる収入を想像するかと思います。しかし、商業的に成り立つ収益を得るためには、大半のVTuberではYoutube等動画プラットフォーム以外の収益源を得る必要があると考えられます。
(これは具体的な収益額を試算してみた上での結論です。ただしやや生臭いお金の話になるので末尾に備考として記載します。興味のある方のみこちらからどうぞ)

具体的には下記の3つです。

①音楽ライブやイベントといったライブエンターテイメントによる収益
②いわゆる「企業案件」、タイアップなどによる収益
③楽曲やボイスの配信、物販といった関連グッズによる収益

そしてこの中で本命と目されるのが、①のライブエンターテイメントによる収益です。
事実、拙稿「2020年のVTuber界隈の予測」でも述べたように、企業勢が2019年頃から続々と3D化してきたのは、こうしたライブエンターテイメントを明確に意識してのことと思われます。

ところが、これをCOVID-19という歴史的な災害が直撃します。2020/2~GWにかけて、数多く開催予定だったVTuberのイベントが中止になったことは皆さんもご存知のことでしょう。
中止になったイベントの一部だけでも…

わくわく!VTuberひろば すぺしゃる♪ (2/29)
ガリベンガーVリアイベ (3/1)
にじさんじJAPAN TOUR東京公演 (3/5)
さなのばくたん (3/7)
VTuber Fes Japan (4/12-19)
VirtuaREAL×VIRTUAFRAK (5/4)

また「バーチャルだから大丈夫だろう」と思われていたオンラインイベントやVRライブまでもが「感染防止のためスタジオが稼働できない」という問題から中止せざるをえない事例も相次ぎました。

このイベント中止による直接的な打撃、その後も続いたイベント開催困難な情勢と景気の低迷により、企業勢の「勝負の3年目」が大幅な計画変更を強いられたのは間違いないでしょう。
どう足掻こうとも、情勢が落ち着かないことにはにっちもさっちもいかない現状、企業勢は勝負の年にありながらも強制的に「一回休み」のフェーズに入らざるを得なかったといえます。

この影響は、単に経営のスケジュールが遅れるだけにとどまりません。
この「待ち」の間にも、抱えるスタッフや機材などの費用、そして借り入れの返済は必要であり、それは企業の体力をジリジリと削っているのです。場合によっては、この誤算から撤退を選ばざるを得ない企業勢が出る可能性もあるでしょう。
2020年も後半になると、配信形式でのオンラインイベントが復活してきますが、このような切り替えを素早くできたかも命運を分けるでしょう。

2021年1月現在、まだCOVID-19にまつわる混乱は収束の目処が立ちません。
が、なんとかうまくオンラインイベントなどを活用して、諦めることなくこの苦境をしのいでほしいと思います。そして情勢が落ち着いた後には、再び現実世界で彼彼女らの晴れ舞台が見られる日が来ることを願って止みません。


ただし、不幸中の幸いというべきなのは、こうした世情を反映したオンラインイベントの流行が、オンラインイベントに課金することの抵抗感を大きく下げたのではないかという予想です。
オンラインイベントの一般化により「ネットのものは無料」という感覚が揺らいだことは、元よりオンライン、そしてVRなどと相性のいいVTuberにとって、将来的に見れば僥倖となる可能性はあると思います。
またリアルイベントを選択できない今の情勢は、オンラインイベントの「物足りなさ」を克服する何かを生み出す機会ともなりえます。

災いを耐え忍んだ上で、それを転じて福となすことができるか。
企業勢の2021年はそうした勝負強い粘り腰が試される年になるでしょう。

ちなみに、オンラインイベントとオフラインイベントの違いについては、以前考察した記事がありますので、よろしければ参考にどうぞ。


◆大局② 「ステイホーム」がVTuberの世界を広げた

次に、少し前項の内容とも関連しますが、今度は視聴者の側への影響に光を当てたいと思います。

この情勢下で外出抑制への圧力が強くなり、2020年は自宅でできる趣味の需要が特に高まりました。その結果として、VTuberでも視聴者数・視聴時間が激増したことは想像に難くありません。事実、Youtube Culuture & Trends Reportによれば、VTuberカテゴリの再生数は前年同月比でおよそ2.5倍に増加し、15億再生/月に達したとされています。

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では実際、国内ではどのくらいVTuber視聴者が増えたのでしょうか?
ここで、日本国内のVTuber視聴者数を推定してみましょう。

前回の2020年VTuber予想で用いたのと同じく、推定に当たっては年末特番の視聴者数から逆算する方法を取ります。これは大晦日特番でのトップ5枠の放送の視聴者数から、全番組の視聴者数を推定し、その視聴率を推測することで全VTuber視聴者数を算出するという方法です。

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(データ出典:バーチャルYoutuber情報サイト VNUMA

今年のピークは年越し前後の0時代。上位5枠は下記のとおりです。

年またぎにじさんじ!(同時接続:127803人)
ゆくホロくるホロ(同113765人)
【おかころ】あけましておめでとうございます(同24648人)
【月ノ美兎&リゼ】年またぎにじさんじ同時視聴
(同23191人)
【Takanashi Kiara】New Year Countdown
(同17727人)

合計:30.7万人

ここから、これ以外の枠を含めた全視聴者数を40-50万人と見積もります。
(この推計は海外からの視聴者を含みますが、年越し前後という日本ローカルの時間帯であるのを鑑みるにその割合はある程度低く、国内の視聴者数を推計するにあたってある程度信頼できる値と考えます)

さらに、ここで紅白歌合戦の視聴率を参考に、VTuberファンの総数を見積もります。今年は外出自粛の流れもあって若干視聴率は上がり40%に。
これと同程度と仮定すると、VTuberの総視聴者数はおよそ100-130万人という推測が出てきます。

昨年、同じ方法で推定した2019年末の視聴者総数が50-65万人であったことを考えると、視聴者はほぼ2倍に増えたと考えられます。先のYoutube発表では再生数が2.5倍なので、差し引き一人あたりの再生時間は25%増という計算に。これはかなり妥当感がある推測でしょう。
2018年末で35万人という推計を見ると、今年の増加は昨年を上回る順調なペースだったといえます。少なくとも多くの企業が想像していた以上の増加だったのは間違いないでしょう。
当然、それだけVTuberの潜在的な「市場」が広がったわけであり、業界としては明るいニュースでしょう。

さて、こうした変化と関連しながら起こったと推測されるのが、個人勢VTuberの増加です。

実のところ個人勢VTuberというのは、特に2018年後半以降だと「VTuberが好きでVTuberになった」という人が大半です。そこに、先に述べたような母数となるファン数の純増が起こりました。
また他方では、そしてオンライン授業やWEB会議、WEB飲み会などの一般化といった社会のバーチャル化という変化が合わさり、今までこうしたジャンルに目を向けなかった人が「バーチャル」に注目する機会が増えました。
そこに「ステイホーム」によるインドアで完結する趣味の需要が合わされば、これはVTuberになる人が増えるのもある意味自然と考えられます。

これを裏付けるように、2020/11/9、バーチャルユーチューバーランキングを提供するユーザーローカルはVTuberが1.3万人を突破したと発表しました。
このグラフを見ると、2020年に入ってから年末に向けて、VTuberの増加ペースが上がっていることがはっきり分かります(画像出典:上記記事)

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社会情勢から活動開始する企業VTuberの数が明らかに減った2020年にあって、このVTuber数増加は個人勢の増加によるものとしか考えられません。

またこの1.3万人という数字ですが、これは実態に即した数字ではなく、実際はこの数倍の「未登録」の個人VTuberが存在すると私は見ています。
というのも、私のFF範囲内でチェックしてみたところ、このユーザーローカルのランキングに登録している人はおよそ半分程度。未登録の比率は個人勢が圧倒的に高かったことも考慮すると、実際は5000人~1万人ほどの個人勢VTuberがこの1年で増えたのではと推測しています。

こうした社会情勢による個人勢VTuberの増加は、決して表には現れませんが、水面下でVTuber世界の土壌が変わっていく転機になるのでは…と考えます。
これについては、続く2021年予想の記事で詳しく触れることとしましょう。


◆大局③ 海外のVTuber視聴者が爆発的に増加

最後に、2020年を語る上でもう一つ重要なのが、海外の視聴者動向が大きく影響を与えた一年だったということです。
より正確に…あるいは身も蓋もなく言えば、海外視聴者の流入で「ホロライブが」大躍進したこと、と言ってしまってもいいでしょう。

ここで、それを裏付けるデータをお見せしましょう。

下記のグラフは、登録者数5万人以上の全30名のVTuberのチャンネル登録者数の推移を追ったものです。
内訳はホロライブから10名、にじさんじから6名、774incから2名、.LIVEから2名、旧VTuber四天王を含むその他10名となっています。

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Socialbladeのデータより筆者作成)
※点線グラフのみ右側の第2軸。2018/6~2019/9まで3ヶ月刻み、以降1ヶ月刻みで表示。以下同様

…さて、全体を一枚に収めた上記のグラフだと何が言いたいのかさっぱりだと思います。
では、これを「ホロライブ」「にじさんじ」「旧四天王」「その他(除く旧四天王)」の4枚に分けてみましょう。すると浮かび上がってくるのが、2019年冬以降のホロライブの異常な急成長です。

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見比べてみると一目瞭然でしょう。
以前より言われていた通り頭打ちとなっている旧四天王(猫宮ひなたさんは四天王とは言われませんが、動向・属性が類似しているので同じグラフに入れています)。
他方、にじさんじとその他のVTuberは登録者数がほぼ直線的に、順調に拡大を続けているのが分かります。
しかしホロライブは、2019/11頃を境に明らかに変曲点を迎え、さながら昇竜のごとく勢いで登録者が増えています

もう少しわかりやすくしてみましょう。
2019/9時点の登録者数を100%とした成長率として先程のグラフをもう一度見てみます。こうすると、数字の上でもホロライブの異常な成長がはっきり分かるかと思います。

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それぞれのクラスタでの登録者数前年比を平均してみると、

ホロライブ:614%(除く桐生ココ・Gawr Gura)
にじさんじ:194%
その他:140%(平均)
  - 774.inc:184%
  - .LIVE:97%
  - 旧四天王:101%
  - その他:166%

となります。2020年でホロライブだけが他の集団の3倍以上も成長しているのです。

さて、ここで前項で提示したVTuberの国内視聴者数がこの1年でおよそ2倍に増加したという試算を思い出してください。
これと照らし合わせると、にじさんじも含めて登録者数が増えたVTuberはほぼ同じ前年比200%弱であり、ほぼ順当にパイが増えた恩恵を受けたといえます。
しかしホロライブの登録者数の激増だけは、これではどうやっても説明できません。つまりこの400%の差こそが、かねてより言われていた「海外視聴者の流入がホロライブの成長に決定的な役割を果たした」ことを証明しています。

これを支持するデータが、おあさんがnoteにて公開されているホロライブの海外ファン比率の考察です。
ライブでのチャット件数と内容を分析した上で、最も多い戌神ころねさんで約50%が、最も少ない紫咲シオンさんでも18%が海外ファンであると結論されています。

つまり、新規の海外ファンは大半がホロライブへ流入し、にじさんじや他のVTuberへはほぼ流れていないと考えられます。このことは、年末特番の「年またぎにじさんじ!」と「ゆくホロくるホロ」のコメントを見比べても実感できます。

一体なにがこの原因となったのか?ということは、残念ながら私ではわかりませんでした(知見のある方、ぜひご教授下さい)。しかし、この傾向は2021年もしばらく続くことは予想できます。
というのは、現在のステイホーム需要による視聴者増はまだ当面続く見通しであることに加えて、これから海外視聴者の流入のおそらく窓口の一つとなるであろうHololive ENの驚くべき好調っぷりがあるからです。

Hololive ENといえば、サメちゃんことGawr Gura(がうる・ぐら)さんがVTuber史上最速のチャンネル登録者数100万人を達成したことで一躍有名になりましたが、実は好調なのは彼女だけにとどまりません。

同時にデビューした他の4名は、Mori Calliopeさん(87.2万人)、Watson Ameliaさん(84.1万人)、Ninomae Ina'nisさん(66.6万人)、Takanashi Kiaraさん(66.2万人)と、Gawr Guraさんの181万人と合わせて彼女ら5名だけで登録者数は合計500万人近くに達しています。
さらにいえば、2020/11-12にかけての1ヶ月間の動画再生数は、調査の結果およそ5000万再生。これは同時期のホロライブ全員の合計再生数1.8億回に対して30%近く、一人あたり再生数では既に大きく上回っています。

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(2020/11-12の合計月間再生数(一部推計)。Socialbladeのデータより筆者作成)

ちなみに、にじさんじが推計1.2億再生、にじさんじ海外勢のにじさんじID/IN/KRは合計して300万再生ほどであることを考えると、いかにHololive ENが巨大かが分かります。またHololive IDも合計1600万再生あり、これらを合わせるとYoutube発表のVTuberカテゴリの総再生数15億回のうち、実にその1/6をホロライブが占めていることになります。

2020/9にスタートしたばかりのHololiveENが、いかに凄まじい勢いで人気を博しているか実感いただけたでしょうか。先のおあさんの記事を参考に、仮にうち3割が日本人視聴者であると考えても、です。
実際、先程年末特番の上位5枠を取り上げた際、5位につけていたのは当のHololiveENのTakanashi Kiaraさんの放送でしたね。

「ゆくホロくるホロ」でもHololiveENの面々が出演していたように、ホロライブはこれからもHololive EN、そしてHololive IDとの連携を強めてグローバル化の道をたどるでしょう。それに伴って流入を続けるであろうグローバルなファン層は、彼女たちをさらなる高みへと誘うことになるはずです。
それはかつてキズナアイさんをVTuberの頂点へと押し上げ、彼女の300万人近い登録者数の源泉となったのと同じものです。
2020年のこの潮流は、その扉が再び開かれるのではないかと予期させるに十分足るものだったと思います。

一方でホロライブ以外の陣営は、今のところ、その扉にたどり着ける気配はありません。しかしこれまでVTuberに目を向けていなかった海外の人々が、ホロライブをきっかけに他のVTuberにも興味を持ちはじめることは十分考えられます。
漫然とやってできるものではありませんが、明確に海外ファンをターゲットにすることでバズを狙える環境は整いつつあるのではないでしょうか。


◆2020年分析・前編のまとめ

前半では、VTuberを取り巻く環境の変化を3つのトレンドで分析しました。

一つは明確な向かい風である、COVID-19に伴うライブエンターテイメント市場と企業勢の足踏み
一つは追い風である、このステイホーム需要を受けたVTuber市場の2倍もの拡大。そして個人勢VTuberの再びの増加
そして最後が、ホロライブとHololive ENがグローバルなVTuberファンを本格的に開拓し、爆発的に成長したこと。

前半は大局的な視点が中心のため、ホロライブ以外のプレイヤーや個人勢といった各論は扱いが小さくなりましたが、これについては後編で詳しく触れていきます。
ぜひ続けて2020年の分析・後編もご覧いただければ幸いです。

では、次の記事でお会いしましょう!

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◆余談:VTuberのYoutubeからの収益額試算

やや生臭いお金の話になるので、ここからは見たい方だけどうぞ。
これは企業VTuberの戦略を見通す上で避けては通れない話ですので、ご容赦を。

チャンネル登録者100万人月間再生数1000万回を超えるトップクラスのVTuberさんを例に取ります。
この再生数だと、一ヶ月あたりでチャンネルでYoutubeの広告収益は推定600万円ほど。
これにスーパーチャットメンバーシップの収益が加わります。スパチャは上記の方の場合、年間およそ6000万円との情報があるので、Youtubeの30%の手数料を引いて月350万円
ライブ配信の同接平均2.5万人のうち20%が500円のメンバーシップに加入していると推定すると、同じく30%の手数料を引いて175万円
合計して1100万円あまりの推定収益を、広告収益:スパチャ:メンバーシップがおよそ5:3:1.5の比率で構成するという計算ができます。

さて、これが登録者数に比例すると仮定すると、登録者数10万人クラス(登録者数で250位程度:全VTuberの上位1%に相当)の方は、この1/10=110万円を受け取ることになります。
一般的な企業であれば、直接の給料以外の諸費用込で人件費は額面給与の倍かかるので、これはなんとか2人を雇って利益が出るかくらい…つまりVTuber本人以外+1名程度が限界という計算になってしまいます。

しかし、収益が全部自分に入る個人勢ならかなり儲けているといえるのでは…と思うでしょうが、個人勢とはつまり各種の保険がないフリーランスです。税金で引かれる分も含めて、一般に倍額をもらってサラリーマンとトントンと言われるので、やはりこれも少し稼いでいるサラリーマンほどの収入でしかありません。上位1%で、です。

上位250人でこのくらいなのですから、ある程度の規模の会社として経営や経理、営業、技術といったスタッフを抱え、さらに成長戦略として色々な投資もするのであれば、Youtubeだけの収益で収入を賄うのが中々に大変なことがわかります。
なので、VTuberの収益はタイアップなどの案件や物販、そしてライブエンターテイメントを組み合わせたマルチチャンネルにせざるを得ない。

あるいはYoutube配信のみに注力し、企画や技術支援、マネージャなどを一人が兼任して最小限にする(VTuber数人につき1人程度)ことで経費を抑えるしかない。逆にいえば、そうした個人VTuberをサポートするレベルのプロジェクトであれば十分に成立しうるとも言えるでしょう。

以上が私の結論です。

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この他にもちょっとしたエッセイや、VRやVTuberに関する考察記事を日々投稿しています。
もしよければぜひnote、Twitterをフォローいただければ嬉しいです。

また次の記事でお会いしましょう。

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今回も長文にお付き合いいただきありがとうございました。
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