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バカボンの兄 詩集

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詩の末尾に初稿を書いた年月を付していますが、note投稿にあたり加筆しています。投稿後の加筆もあり得るので、ご了承ください。
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#意識

詩/玉ねぎの命

玉ねぎの命

半欠けにラップした
冷蔵庫の玉ねぎが成長している
ちゃぶ台に乗せて観察する

命はどこから来るのか

親から子へとつながっていないと
生命体にならない
命はどうやら
玉ねぎの内部から来ている
生命体の裏側に
異次元への扉がある

(あるいは命の影として
投影されているだけの世界)

命はみえない、でも
この身に発現している とわかる
錯覚ではない
これに似たものを
僕は確かに知ってい

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詩/風景について3

風景について3

公園のベンチで一服
昨夜の夢が思い出される。
アボリジニのように僕は
夢も体験として重用する

誰が描いたというのか、
その夢の中で
意識こそが世界の素材そのものだった

クオリアの外に出たいと
ずっと思っていた
意識の内にある世界に
客観的な外があることなど
どうしたって証明できないのだと
ずっと思っていた
でも、そもそも外などなかったのだ

蝉時雨に汗ばむ
鼻先が視界に入らぬ

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