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【運動療法】筋肉運動が慢性炎症を改善させる理由を紹介します。

こんにちは。菜食トレーニーおまめです!

今回は筋肉運動による慢性炎症の改善について触れていこうと思います。

意外と知られていないことだと思いますが、実は人間の筋肉が運動をしたときに慢性炎症による有害な影響を防ぐ能力を持っていることが研究で実証されているのです。つまり筋肉運動を行うことは、現在人が苦しんでいる慢性炎症の改善や予防になるということです! 

⬇️そもそも炎症とは何か?⬇️
炎症というのは人間の本来の機能であり体の免疫応答の重要な部分です。身体が怪我などをすると細胞が低レベルの炎症反応を起こして怪我をした組織の修復をします。ウイルスやバクテリアなどの体外からの侵入者から身を守ったり、損傷した組織を治癒する働きをするのが炎症です。

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しかし、現代人は慢性炎症で悩まされている方が非常に多いです。。
炎症反応が起きることは自然治癒として必要なのですが、継続して炎症が起きてしまうと慢性炎症に繋がってしまい大きな病気にかかってしまうリスクがあります。慢性炎症では免疫系の細胞が過剰反応して炎症反応を引き起こすことでで病気に繋がる炎症物質が損傷を引きおこしてしまうのです。。

慢性炎症では、がん、糖尿病、心筋梗塞、セリアック病、肥満、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー疾患、関節リウマチなど、様々な症状に関連するため深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。

しかし、これらの慢性炎症は筋肉の運動によって軽減・改善・予防することができます!
そこで今回は、「運動が慢性炎症に良いとされている理由」「どのくらいの強度が慢性炎症の改善になるのか」を詳しく解説していきます!

今回も論文や研究報告を参考にして書かせていただいてます。興味がある方は参考研究としてURLも貼っておくので見てみてください。
それでは解説をしていきます!

↓本文はこちら↓

⏩筋肉運動が慢性炎症を改善させる理由

人間の身体では炎症という形で常に細胞の修復や組織の治癒を行っています。しかし炎症を引き起こす可能性のある多くの分子の中で特に炎症誘発性分子であるインターフェロンガンマは様々な種類の筋肉の消耗や筋委縮、機能障害に関連していることがわかっています。

□だが、研究では以前から人間と動物の運動が一般的に炎症の影響を軽減するのに役立つことがわかっていて炎症誘発性物質であるインターフェロンガンマの破壊力を筋肉だけでブロックできる可能性があることがわかっています。
研究者たちは筋肉に炎症誘発性分子のインターフェロンガンマを適用し、一対の電極で筋肉を刺激する運動療法を筋肉に施し反応を調べたところ、慢性炎症の影響をほぼ完全に防止したことが報告されています。

これは筋肉が運動するとき、筋肉細胞自体がインターフェロンガンマによって誘発される炎症誘発性分子に直接対抗していたことがわかっています。私たち人間が運動するたびに私たちの身体では慢性炎症物質の抑制・防止を手助けしてくれていたことになりますね!!

□その他の研究でも、年配の女性(65〜80歳)を、運動を受けたグループと運動を受けていないグループにわけて炎症物質の発現の差を調べたところ結果としては、運動を受けたグループは運動を受けていないグループよりも細胞表面の炎症物質発現が124%少なかったことがわかっています。つまり、年齢を問わず定期的な身体活動は慢性炎症を制限する可能性のある「抗炎症」特性を持っていることがわかります。

⏩慢性炎症を改善させる為の運動強度

結論から言うと、運動強度は年齢や運動歴によって異なるのでまずは20分~30分程度の汗をかくような適度な運動で慢性炎症の改善・予防には十分だと思います!

□抗炎症効果を得るために運動を激しく厳しくする必要はなく、早歩きやジョギングなどの20分から30分の適度な運動で十分だとされています。なかには、筋力トレーニングのように長時間運動のピークレベルにある必要があると感じる方がいると思いますが適度な低強度運動でも慢性炎症を抑える働きはあると研究でもわかっています!

特に座りがちな方と比較して、定期的に運動する方のほうが炎症性物質のレベルが上昇する可能性がほぼ50%低くなると報告されているので年配の方や、運動が苦手、運動歴が浅い方はまずは低強度の20分~30分程度の早歩きなどから始めてみましょう!

□他の研究では、運動強度は慢性炎症反応に影響を与えないと報告されていますが、中年の成人の場合や長期間の運動が実施されている人の場合は強度の高いトレーニングの方が強度の低いトレーニングよりも効果的である可能性があるとされています。

高強度の運動と低強度の運動の両方が炎症状態をを改善することがわかっていますが、炎症物質の量などの変化の大きさが低強度の運動と比較して高強度の運動の方が高いことが報告されています。つまり、普段から高強度の運動をされている方も慢性炎症の改善や予防には効果的だということがわかりますね!

一番重要なのは継続することなのでご自身の体力レベルに合わせて運動をして頂ければ慢性炎症の改善・予防に繋がると思います!

⏩まとめ

・炎症誘発性の物質は筋肉運動によって働きを防止することができる。
・慢性炎症の改善・予防には早歩きやジョギングなどの20分から30分の適度な運動で十分。
・運動強度の高いトレーニングでも炎症を抑えるには効果がある。
・自身の体力レベルに合わせて運動を行うこと。

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今回は運動による慢性炎症の改善・予防について解説していきましたが、運動をすることで得られる利点はかなり多くあります!基本的に運動・食事でどんな事も解決できると思っています。今後も少しでも生活を豊かにするきっかけとなる情報を発信していきます!

もし、この記事が良かったと思っていただけたら「スキ」、「フォロー」をよろしくお願いいたします。それではまた次回!!

↓参考研究はこちら↓

https://medicalxpress.com/news/2021-01-muscle-combats-chronic-inflammation.html
https://health.ucsd.edu/news/releases/Pages/2017-01-12-exercise-can-act-as-anti-inflammatory.aspx
https://www.chiroeco.com/reduce-chronic-inflammation/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7188661/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4243532/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15514501/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33153926/
https://journals.humankinetics.com/view/journals/pes/30/1/article-p96.xml
https://erj.ersjournals.com/content/46/suppl_59/PA4819
https://academic.oup.com/jid/advance-article-abstract/doi/10.1093/infdis/jiaa494/5890849

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