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【経験談】(約2万字)5年間の闘病生活で分かった精神疾患の「改善方法」を経験談ベースで書きました。(適応障害、パニック障害、摂食障害、過敏性腸症候群)

はじめに1

はじめに、このnoteは精神疾患に悩んでいる人に向けて書きました。僕自身、複数の精神疾患を抱えており、症状を緩和するために様々なことに取り組んできました。このnoteでは、僕が取り組んだことを「経験談ベース」で書き連ねていきます。「経験談ベース」なので「科学的根拠」に乏しい面もあるかもしれませんが、ご容赦ください。非科学的なことや特定の宗教を推奨する意図はありません。また、僕にとって効果があった取り組みが万人に通じるとは思っていません。あくまで一例に過ぎないことはご理解ください。また、メンタルの不調を抱えている人は医療機関で適切な治療を受けることを推奨します。このnoteは医療機関での治療にプラスして行うと良いと僕が感じたものを取り上げています。どの章も力を入れて書いたので、もし良かったら最初から最後まで目を通して頂けると幸いです。

自己紹介

まずは、僕の自己紹介をします。僕は現在23歳ですが、18歳の頃に適応障害になり、その数年後に過敏性腸症候群と摂食障害を発症しました。摂食障害とは別に、原因不明の嘔吐が続く時期もありました。加えて、パニック障害も発症し、現在に至るまでパニック発作に悩まされています。note内の別のエッセイにも書きましたが、適応障害の後遺症で相貌失認という脳の障害も抱えています。今は大学を卒業して療養中なのですが、最近になってようやく日常生活を送れるようになってきました。酷い時は3時間に1回のペースで起きていたパニック発作も、1日に0〜1回の頻度まで減らすことができました。長くなりましたが、これが私の現状です。適応障害を患った経緯や味わった絶望感などは書き出すとキリがないですし、このnoteの目的は症状を緩和するために取り組んだことの紹介なので、割愛します。

「(0)薬物療法」

最初は不安に効く依存性の低い薬を処方されました。少量からのスタートでしたが、飲み始めは眠気やふらつきなどの副作用が強く出ました。それでも、薬によって不安感は緩和され、夜はぐっすり眠れるようになり、抑うつ気分も抑えられました。しかし、月日が経つと少量では効かなくなり、通院の度に薬の量や種類が増えていきました。5年ほど通院した現在では依存性の高い薬も含め、6種類ほどの薬を処方されています。そして、医師からは「もうこれ以上薬は増やせない。」と言われています。「薬は効かない。でも増やせない。」そうした状況になって、ようやく僕は「薬以外でなんとかしないと」という思いに至ります。注意して頂きたいのですが「薬を飲まない」というわけではありません。服薬をしながら、そしてできれば減薬をしながら、精神疾患を治すことを目指し始めたのです。目次にあるように、僕はこれまで様々なことに取り組んできました。このnoteの文章を読んで、何か一つでも「これいいな」と思ったものがあれば、ぜひ取り組んでみてください。

「(1)睡眠、昼寝、目を閉じるだけ」

精神疾患を患うと夜眠れなくなる方が多いです。僕自身もそうでした。病院に行くと眠剤を処方され、最初のうちは薬の作用で、寝すぎるくらい寝てしまいます。しかし、月日が経つと耐性がついてしまって眠れなくなり、眠剤の量が増えます。つまり、悪循環です。「最初のうちは寝すぎるくらい寝てしまう」と書きましたが、メンタル不調が酷い時はずっと寝ていてもいいと個人的には思います。実際に僕も医師から「今は生活リズムとか気にせず、薬を飲んで眠い時はずっと寝なさい。」と指導された経験があります。体調が良くなってきたら、スモールステップで、できることから始めてみることをおすすめします。例えば「家の周りを散歩してみる」とかが良いと思います。話が逸れましたが、僕の場合は眠剤の耐性がついてしまって眠れなくなりました。そこで3つの事柄を実行しています。
一つ目は「日光浴」です。朝決まった時間に起きて日光を浴びることを日々の習慣にしています。日光を浴びるとビタミンDとセロトニンが生成されます。ビタミンDは生活習慣病の改善など、様々な健康上のメリットがあります。セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれ、精神を安定させる働きがあります。また、セロトニンが日中に生成されると、夜にメラトニンというホルモンが分泌されます。メラトニンは「睡眠ホルモン」と呼ばれ、睡眠を促し、睡眠の質を向上させる働きがあります。皆さんの中には「平日は仕事や学校で決まった時間に起きているけど、休日は夕方まで寝ている」なんて人も多いかと思います。おすすめは、休日も一旦はいつもの時間に起きて、日光を浴びてから、二度寝や昼寝をして過ごすというものです。付け加えると、日光浴には体内時計をリセットする効果もあります。良いことばかりですね。
二つ目は「入浴」です。入浴は寝る1時間〜2時間前に済ませるようにしています。人の身体は体温が下がることで眠気を感じるようにできているので、寝る前の入浴で一時的に体温を高めるのがベストです。熱めのお湯は交感神経を高め、ぬるめのお湯は副交感神経を高めるので、寝る前は38〜39度くらいのぬるめのお湯に長くつかるようにしています。
三つ目は「睡眠日誌」です。僕はXiaomiのスマートバンド8 というスマートウォッチを使って毎日の睡眠計測をしています。スマートバンド8はスマートウォッチの中では格安で5000円ほどで手に入れられるのでおすすめです。スマホアプリでも睡眠計測ができるものがあると思うのでそれでも大丈夫です。いずれにせよ睡眠の質や時間を日々計測し、健康的な睡眠習慣を意識する必要があります。ご存知の人もいるかと思いますが、睡眠には一つ特徴があります。それは「寝貯めはできないが、睡眠負債は貯まる。」というものです。つまり、肝心なのは、短過ぎず長過ぎない睡眠を毎日取ることです。
最後は「昼寝」についてです。昼寝には疲労回復効果があると言われています。僕はパニック障害という病気を抱えているのですが、脳が疲れてくると必ずパニック発作が起きます。なので、パニック発作を防ぐために昼寝を習慣化しています。ネット上では「1時間の昼寝は、夜の睡眠の3時間分にあたる」などと書かれていることもありますが、あながち間違いではないのかもしれません。僕の経験上、昼寝をした日の午後はパニック発作が起こりづらいです。精神疾患を抱えている方は特に脳が疲労しやすいので、短時間の昼寝はおすすめです。ただ、「昼寝をしたいのに目が冴えて眠れない」という時もありますよね。そういう時に僕が行っているのが「目を閉じるだけ」の昼寝です。30分後にアラームをかけ、昼寝用のbgmを再生し、アイマスクをつけて横になります。寝れたらラッキー、寝れなくてもオッケーです。人間は起きている時には目からたくさんの情報を取り込んでいるので、視界を遮断し、心地よい音楽を聴きながら横になるだけで、随分と脳と身体が回復します。それでもやっぱり「目を閉じているだけでは疲れが取れない」という方にはマインドフルネスがおすすめです。マインドフルネスに関しては別の章で扱います。そちらをご覧ください。

「(2)日光浴」

日光浴については「(1)睡眠」で書いた通りです。僕は最近は近くの公園に行ってベンチに座ってゆっくり30分くらい日光浴をしています。しかし、適応障害の初期の頃、抑うつ気分が酷い時は近くの公園に行く体力すらありませんでした。そんな時は家のベランダに小さい椅子を置いて、そこでじっと座っていました。それもできない日は、日光浴はしませんでした。特にメンタル不調が酷い時は「カーテンすら開けたくない」「もちろん電気もつけたくない」そんな気分でした。同じような経験をしている人も多いかと思います。無理は禁物ですから、日光浴ができない日があっても大丈夫です。たまに調子がいい日に窓とカーテンを開けてみてください。僕の好きな本の一節には「自意識に苦しめられ、絶望的な気持ちになって眠れぬ夜を過ごし、けれど、朝、窓に立ち、まぶしい朝日が昇る瞬間に出会えば、気持ちは不思議となぐさめられる。」と記されています。自然には心を浄化するエネルギーが確かにあると思います。なので、スモールステップでいいので日光浴をするのがおすすめです。付け加えると、公園で日光浴をする人は色々な場所に座ってみてください。複数ベンチがあるなら、日によって座る場所を変えてみてください。そして「見える景色」「日差しの当たり方」「風の心地よさ」などを丁寧に感じ、同じ公園でも座る場所によって異なった感覚が味わえることを学んでください。視点が変われば世界が変わることを身をもって体験してみましょう。

「(3)朝散歩」

僕は毎日ではないですが、できるだけ朝は散歩しています。日光浴も兼ねて行うのがおすすめです。家から20分ほど歩いたところに神社があり、往復で40分ほど歩いています。今でこそ40分歩けますが、メンタル不調が酷い時は3分歩くのが限界でした。それが5分になり、10分になり、15分になり、少しずつ歩く時間を伸ばしていきました。最初から無理をしないことが大切です。ところで、皆さんの家の近くに神社はありますか。無宗教もしくは神道を信仰している方であれば、毎朝神社に参拝に行くのがおすすめです。非科学的な説明かもしれませんが、神社は「人々の祈りが宿っている場所」です。僕は神社に行くと心が洗われた気分になります。理由は分かりません。科学的な証明もできません。でも気分が良ければそれでいいと思っています。付け加えると、神社に参拝する時はぜひ「願望系」の言葉は避けてみてください。例えば、「病気を治したい」ではなく「病気が治った」や「私は健康だ」と言ってみてください。マザーテレサの言葉に「思考に気をつけなさい(以下略)」という名言がありますが(興味のある人は調べてみてください)、その名言が論じているように「人間はその人が使う言葉でできている」とよく言われます。「病気を治したい」と強く願えば、病気を治そうと願っている自分がそのままずっとあり続けるでしょう。それではいつまで経っても病気は治りません。思い切って「病気が治った」や「私は健康だ」と言い切ってしまえば、心身の不調も自然と快方へと向かいます。科学的根拠があるかないかは今はできれば気にしないでください。根拠がなくたって体調が良くなればこっちのものですから。

「(4)運動(ランニング・筋トレ)」

僕はあまり運動はしないのですが、運動はメンタルにとても良いことがわかっています。アンデシュ・ハンセン著『運動脳』という本に運動の良さがとても詳しく、研究結果などを踏まえながら書かれています。僕も一通り読みましたが、結局は、運動は体にいいということです。その理由まで知りたい方は『運動脳』をぜひお読みください。ここでは別の見方で運動の良さを語りたいと思います。説明するのが難しいのですが、頭の中の思考には際限がないですけど、体には限界がありますよね。走れる距離の限界や走れる速さの限界、体の柔軟性の限界などが体の限界です。頭の中の「疲れたー」って思いは時にモヤモヤと広がります。そんな時は家の周りを走りましょう。走れる距離や速度には限界がありますから、感じる疲れにも限界があります。そして家に帰ったら冷えたお茶でも飲みながら「疲れたー」と声に出してみてください。体の疲れは頭の中の疲れみたいに無限に広がることはありません。頭ではなく体にフォーカスすると「なんだ、不安も疲れもこんなもんか。ストレッチでもして寝よ。」といった具合に軽く受け流せるようになります。ポイントは体にフォーカスするということです。頭でっかちになってはいけません。僕も上記の方法を実際に行っていて、心身が疲れた時は家の周りを2週ほど思いっきりダッシュします。そして息が上がって苦しくて玄関に倒れ込みます。そこで体にフォーカスして、疲れが落ち着くのをじっと待ちます。シャワーを浴び終わり、コーラを飲んでいる頃にはもうすっかり元気です。ただし、運動に慣れていない人が無理してダッシュをするのは危険ですから注意してください。

「(5)ヨガ」

僕はYouTubeの動画を使ってよくヨガをします。『さきヨガちゃんねる』さんと『B-Flow(旧B-life)』さんの動画を見ながら、見よう見まねで行っています。体が硬くて行えないポーズは早送りをして飛ばしています。ヨガは筋肉をほぐしたり、腹式呼吸を行ったりするので自律神経失調症に効くと言われています。僕が抱えている適応障害やパニック障害も自律神経と密接に関連しているので、ヨガを行ってそれらを改善したいという思いでやっています。また、僕は高校生の頃にもヨガを行っていました。部活前に柔軟性を高めて怪我を予防するために行なっていたので、自律神経を整えるために行なっていたわけではありません。ただ、ヨガが心地よいものだという当時の意識は今でも残っています。「昔やってて楽しかったこと・心地よかったこと」を思い出して、もう一度チャレンジしてみるのは気分転換の一つの方法です。例えば草野球をしてるおじさんたちって楽しそうですよね。懐メロを聴くとテンションが上がりますよね。過去に自分がときめいたものを心の引き出しから取り出してみると、何か言葉にできないエネルギーをあの頃の自分から受け取れるかもしれません。

「(6)マインドフルネス(瞑想)」

僕はもう長いことマインドフルネスに取り組んでいます。大学の臨床心理学の授業でマインドフルネスを教えてもらったのがきっかけでした。マインドフルネスとは日本の禅から宗教色を取り除いて医療行為にしたもので、今では臨床心理学の分野で盛んに研究が行われており、医療現場にも広く取り入れられています。簡単に説明すると、マインドフルネスとは「今、ここ。」に集中する瞑想法です。多くの現代人は「過去の後悔」や「将来の不安」に苛まれています。例として「あの時こうしていれば」や「老後のお金は大丈夫だろうか」といった感情が挙げられます。しかしながら、多くの場合、それらは考えても仕方のないことです。「1トンの石は動かせない」や「遅刻した電車の中で喚いたり走ったりしてもしょうがない」といった表現がありますが、これらはまさに考えても仕方がない状況を喩えています。つまりは「今に集中して生きなさい」という教えです。マインドフルネスは呼吸に集中したり、自分の体の部位に集中したりして、意識を「今、ここ。」に向かわせます。初心者の方はYouTubeで誘導音声を聴きながら行うのをおすすめします。僕は『ココイマ』さんと『暮らしの瞑想』さんの誘導音声をよく聴いています。慣れれば誘導音声なしでも瞑想ができるようになりますし「食べる瞑想」や「歩く瞑想」「歯磨き瞑想」といった具合に、様々な場面で瞑想ができるようになります。一つ注意して頂きたいのはマインドフルネスの動画を探していると宗教色の強いものや、スピリチュアル系のものも多く見られます。それらを否定する意図はありませんが、皆さんそれぞれに考え方や感じ方があると思いますので、ご自身に適した動画を選んで頂けると幸いです。

「(7)ファスティング(断食)・梅流し・ダイエット」

僕は一時期ファスティングをしていました。2ヶ月の間に酵素ドリンクを使った3日間ファスティングを3回ほど行いました。もちろん準備食や回復食の期間もきちんと設けて行いました。ファスティングは胃腸を休める効果があると言われています。胃腸が休まるとメンタルにも良い影響があります。その理由は脳と腸が互いに関連し合っているからです。これを脳腸相関と言います。例えば、緊張するとお腹が痛くなりますよね。これは脳腸相関の一つの例です。僕がファスティングをして感じたメリットは3つあります。一つ目は、質の良い睡眠が取れるようになったことです。表現が難しいのですが、起床時の疲れの取れ具合が、普段とは異なるように感じました。二つ目は、過敏性腸症候群(下痢型)が治ったことです。この点に関しては、誤解のないようにお伝えする必要があります。確かにファスティングを実践した後に過敏性腸症候群の症状が現れなくなったのですが、それが本当にファスティングの影響なのかどうかは、僕には分かりません。調べる術もありません。ちなみに、ネットで調べても「ファスティングをして過敏性腸症候群が治った」という記事は見あたりません。なので僕の経験談を鵜呑みにはしないでください。三つ目は、体重が減ったことです。僕は薬の副作用と摂食障害による過食の影響で、体重が平均値よりだいぶオーバーしていたのですが、ファスティングを通してダイエットに成功しました。もし、このnoteを見てファスティングに興味を持った方がいれば、挑戦してみるのも選択肢の一つだと思います。ただ、ファスティングを行う際は方法をよく調べて、健康的に行ってください。無理をせず、栄養失調や低血糖などには十分注意をしてください。付け加えると、回復食には「梅流し」がおすすめです。興味のある人はネットで調べてみてください。腸が綺麗になる感覚が味わえるかもしれません。
最後にダイエットについてです。僕の考えでは、メンタル不調が酷い時には無理してダイエットをしなくてもいいと思っています。皆さんは「頑張って運動と食事制限をしていたのに、メンタルが落ち込んで一気に過食をしてしまった」という経験はありませんか。僕は何度も何度もあります。実は、僕は醜形恐怖症の一面も持っているので、できれば痩せたいと思っているし、太っている自分が嫌いです。ただ、メンタルが安定しないと痩せることは難しいですし、痩せるのに失敗してメンタルがさらに落ち込む悪循環にもつながります。そこで、僕がなんとなく編み出した攻略法は「メンタル不調の波がきているときは体重キープを目標に。メンタル好調の波がきているときは少しずつダイエットを目標にする。」というものです。僕はメンタル不調の時に過食をしてしまう傾向にあり、酷い時には過食嘔吐に至るのですが、「不調の時はキープ」を目標にしてから過食嘔吐をする頻度はだいぶ減りました。人間にはホメオスタシスが備わっているので「キープ」することは案外難しくありません。自分の体調が良いか悪いかが分からない人は、手帳などで毎日感情の点数をつけることをおすすめします。例えば「不安:45点、恐怖:65点、幸せ:25点」のようにそれぞれの項目を数値化します。項目は自分に合ったものを選んでください。僕がやるとしたら「趣味:95点」のような自分なりの項目も追加しますね。毎日コツコツと点数をつけることで、「一週間前と比べてどうかな」「一年前と比べてどうかな」「運動した日は調子がいいな」などなど、色々なことが分かってきます。このように感情の数値化は自己理解を深められるのでおすすめです。また、自己理解を深めるという点では、「ジャーナリング」という手法もおすすめです。「ジャーナリング」については別の章で詳しく書くのでそちらを見てください。

「(8)脳が不快なことをやめる・丁寧に生きる」

この章では石川陽二郎著『「脳が不快なこと」をやめれば健康になる』という本に書かれていた事柄を2つ紹介します。一つ目は「寝起きに手と足を5分間擦り合わせる」というものです。二つ目は「40度〜50度の白湯で朝うがいをする」というものです。この2つは簡単に行えますし、僕は2つとも毎日やっています。効果があるかどうかは正直分かりません。始めてから体調に変化があったわけでもありません。それでも僕が続けている理由は「丁寧に生きる」ためです。「丁寧に生きる」という考え方は、禅の思想に通ずるそうです。詳しいことは僕にも分かりません。ただ、この忙しない世の中で、仕事や学業に追われ、丁寧な暮らしをしている現代人が少ないことは想像がつきます。僕もその一人です。水野敬也著『夢をかなえるゾウ』という本がありますが、その本には靴を磨くことの大切さが書かれていました。これもまさしく丁寧な暮らしですよね。また「丁寧に生きる」ことのメリットは、身をもって体験することができます。例えば、部屋中を掃除して、液晶画面まで綺麗にし、お風呂に入って全身をくまなく洗い、スキンケアも十分に行った日には、なんだか気持ちがスッキリとしますよね。この感覚は説明するまでもなく共感してもらえるのではないでしょうか。「丁寧に生きる」ことは昔からの教えですが、現代でも効果を発揮するものだと言えそうです。ただ、そうは言っても、朝から晩までずっと「丁寧に生きる」のは難しいと思います。なので僕は「できる時だけ丁寧に生きる」を実践しています。それは、例えば「寝起きに手と足を5分間擦り合わせる」とか「40度〜50度の白湯で朝うがいをする」とかでもいいですし、「週末は顔パックをする」とか「たまにはエステに行く」とかでもいいと思います。ただし、メンタル不調が酷い時には注意をしてください。僕の経験上、落ち込みが激しい時は「丁寧に生きる」なんて言ってられないと思います。そんな時は「丁寧に生きる」ことは忘れましょう。上記の話は全部なしでいいです。本当に余裕がない時は余裕がない時なりの過ごし方があります。薬を飲んでとにかく寝るとか、友達とお酒を飲みに行って話を聞いてもらうとか、人によって違うと思いますがそれも立派な自己防衛です。「丁寧に生きる」ことができない時は「がさつでもいいから生きる」を選んでください。

「(9)セルフケア・認知行動療法・ポリヴェーガル理論の勉強」

僕は大学時代に臨床心理学の本を沢山読んで勉強しました。大衆向けのセルフケアの本から認知行動療法の本、ポリヴェーガル理論の本まで読み漁りました。その中から使えそうな知識やエッセンスをnotionにまとめていて、それを見ながら定期的にセルフカウンセリングを行っています。一時期は公認心理士の方のカウンセリングを受けていましたが、今は受けていません。理由はセルフカウンセリングの方が自分と向き合えると思ったからです。例えば、心理士さんには話しづらい悩みもセルフカウンセリングなら気にする必要がありません。心理士さんとの齟齬や、相性の問題も気にする必要がありません。時間やスケジュールにも制限がありませんし、高額なカウンセリング費用がかかることもありません。必要なのはセルフカウンセリングをする知識だけです。知識は本を読めば手に入れられます。最近は大衆向けの本が多いので、難しい専門書を読む必要もありません。おすすめのセルフケアの本を挙げると、伊藤絵美著『セルフケアの道具箱』や高井裕子著『「自分の感情」の整えかた・切り替えかた』、浅井咲子著『「安心のタネ」の育て方』などが挙げられます。ただ、セルフカウンセリングをする際には注意してもらいたいことがあります。そもそも、カウンセリングは自分の悩みと向き合う必要性があるので、向き合うなかで苦しみを感じたり、トラウマを思い出したりすることがあります。場合によってはカウンセリングはせずに薬物療法で対処した方がいいケースもあるので、セルフカウンセリングを実践してみたい方は主治医に確認を取るのがベストでしょう。

「(10)セルフ深層リンパマッサージ」

僕は恥ずかしながら今は労働をしていないので時間がたっぷりとあります。そこで朝はセルフ深層リンパマッサージ(以下、セルフマッサージとする)をしています。きっかけはある一つの本との出会いでした。Lily著『カラダをほぐせば、心もゆるむ』という本です。セルフマッサージが心に影響するなんて、最初は半信半疑でした。「アマゾンでの評価が高いので買ってみただけ」というのが正直なところです。ただ、結果的に僕はこの本に救われました。本を読んでセルフマッサージを始めた次の日から、パニック発作が起こる回数が明らかに減ったのです。確認しておくと、この本はパニック障害を治すことを売りにしている本ではありません。ネットで調べても「セルフマッサージがパニック障害に効いた」という記事は見あたりません。それでもなぜか、僕のケースでは、セルフマッサージでパニック障害の症状が軽減されました。あくまで一個人の経験談として捉えて頂けると幸いです。ただ、興味のある方はぜひセルフマッサージに取り組んでみてください。僕のように人生が変わるかもしれません。少なくとも、「リラックス効果」やリンパを流すことによる「むくみの解消効果」は得られると思います。付け加えると、YouTubeにもセルフマッサージに特化した動画が沢山上がっているのでそちらもご覧ください。『あい先生|リンパ師』さんや『ブスの美ボディメイク』さんの動画がおすすめです。また、セルフマッサージをする際にはボディクリームを用意してください。僕はニベアのクリームを使用していますが、自分の好きな香りのクリームを探してみると心地よさが倍増するかもしれませんね。

「(11)孤独を受け入れる・趣味と向き合う・休み方を試行錯誤する」

僕は現在、毎日が休日です。しかし「朝散歩」「日光浴」「セルフマッサージ」「ヨガ」「部屋の掃除」「趣味の短歌やエッセイ作り」「運動」「マインドフルネス」などをしていると1日が終わります。忙しなく動いているわけではありません。ゆっくり丁寧に過ごしています。特に「セルフマッサージ」と「ヨガ」は長時間行います。合計して3時間を超えていることも少なくありません。ところで、僕の1日の行動を見て気づいたことはないでしょうか。そう、それは「ずっと一人で過ごしている」ということです。僕はもともと一人で過ごすのが得意な方です。大学では必要最低限の友達しか作らなかったですし、食堂では一人でご飯を食べていました。しかし、現在一人で過ごしている理由は「一人が好きだから」ではありません。端的に言うとパニック障害による外出恐怖があるからです。家の外でパニック発作が起こるのが怖くて、友達と飲みに行くことすらできません。少し前、用事があって新宿に行った時に、人混みの中でパニック発作が起きてしまい、泣きながら家に帰ったことがあります。それ以来、通院などで外に出かける時は、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬を服用するようにしています。こうした事情があるので、僕は今年の1月の末に大学の卒論発表会が終わってから、家族と親族以外の人とは一度も会話をしていません。そこで孤独に関する本を3冊読みました。鴻上尚史著『孤独と不安のレッスン』と森博嗣著『孤独の価値』と諸富祥彦著『孤独の達人』の3冊です。特に鴻上尚史さんと森博嗣さんの本はおすすめです。内容はここでは敢えて紹介しません。孤独で悩む人はぜひ読んでみてください。人によっては劇薬かもしれません。少し説明すると、これらの本は孤独を避けるアドバイスが書かれている本ではありません。孤独を飼い慣らして「孤独でも大丈夫」という精神を育む本です。僕は上記の3冊にだいぶ助けられました。しかし、頭では「孤独でも大丈夫」と理解できても、心が寂しさを感じる状況は変わりませんでした。そこで出会ったのが短歌です。僕はTwitterで短歌のアカウントを作り、今年の5月23日から短歌を詠み始めました。最初はなかなか増えなかったフォロワーも今では100人ほどいますし、良い短歌が詠めたら「いいね」が30個ほどつきます。短歌を通して多くの人と交流する機会を得ました。大切なのは自分が所属するコミュニティを多く持つことです。社会人の方であれば、会社の同僚、学生時代の友人、趣味の友人、家族、恋人、などなど、所属するコミュニティが複数ある状態が望ましいです。例えば、恋人と失恋をしてしまっても、他にコミュニティがあれば幾らかは精神状態がマシだと思います。コミュニティを多く持つことは、言い換えれば、依存先を増やすことです。依存と聞くと悪いイメージを持つ人が多いかもしれませんが、友情や愛情があれば、必然的に依存が発生してしまうものです。僕は依存が悪だとは思いません。人間は弱い生き物で、時には誰かに依存しなければ生きていけないと経験則で理解しているからです。繰り返しますが、依存先が一箇所に集中するのは危険です。そんな時は依存先から少し離れて自分の時間を過ごしてみることをおすすめします。自ら孤独を選び取るのです。言い換えれば、主体的な孤独です。極論ですが人間は孤独からは逃れられません。友人が沢山いても、パートナーや子どもがいても、誰だって孤独を感じる時はあります。しかし、悲観する必要はありません。孤独は「美しい」ものです。例えば、あなたは友達と飲み会をしている時に「美しさ」を感じますか?おそらく感じませんよね。けれど、飲み会の後、深夜一人電車に揺られ、ふと心の虚しさを感じた時には「美しさ」を感じるかもしません。僕はそういう時に短歌を詠みます。短歌を詠む時はいつも一人です。クリエイティブな作品はいつも孤独から生まれます。文学だって、映画だって、0から1を作るのはいつだって独りの人間です。難しい話をしましたが、とりあえず、孤独な人は上記でおすすめした3冊を読んでみてください。きっと「孤独の素晴らしさ」を理解できると思います。
最後に休み方について話させてください。僕はメンタル不調が酷い時に、医師に「とにかく休め」と言われました。しかし、休むのは簡単なことではありません。YouTubeや本を見ていると、脳が疲れてパニック発作が起きてしまいます。運動をする体力はないし、ずっと寝ていたくても寝ていられる時間には限界があります。一時期、僕は休み方が分からず、一日中お風呂の湯船に浸かっていました。何時間も浸かっているとだんだんとお湯は冷めてきますが、冷たくなっても浸かっていました。あまりにも冷たくなったら追い炊きをして、そのまま懲りずに浸かり続けました。理由は「心地よかったから」以外にはありません。ただ、今思うと当時の行動は少し病的だったと感じます。そんな僕は5年間の闘病生活で、休み方のコツを編み出しました。あくまで一個人の意見ですが良ければ参考にしてください。それは「メンタル不調の時には体が心地よいことを。メンタル好調の時には脳が心地よいことをする。」というものです。例えば日光浴やストレッチは体が心地よいことの例です。湯船に浸かるのも同じです。それらを行っている時は、必然的に心身が休まると思います。そして、メンタルが好調な時は、脳が心地よいことにチャレンジしてみましょう。僕のケースでは読書や短歌づくりがそれに当てはまります。興味がある分野の勉強なども良いかもしれません。つまり、言いたいことは「メンタル不調が酷い時には脳を酷使するような行動は避けましょう」ということです。それでも、精神疾患を抱えながら仕事や学業をしている人もいると思います。脳を酷使せずに仕事や学業をこなすことは不可能に近いです。そんな人におすすめなのは、やはりマインドフルネスです。マインドフルネスを行えば脳の疲労をとることができますし、「ボディスキャン」や「漸進的筋弛緩法」を取り入れたマインドフルネスを行えば身体の緊張もほぐすことができます。「ボディスキャン」や「漸進的筋弛緩法」に関してはここでは詳しくは説明しませんが、身体の緊張をほぐすリラクゼーション法の一種だと思ってください。僕も専門家ではないので、説明が曖昧なところもありますが、ご容赦ください。

「(12)栄養・プロテインの摂取」

僕はビタミンのサプリとプロテインを日々摂取しています。もちろん栄養学的にそれらは健康につながることが示されています。ここまで文章を書いてきて少し疲れてきたので、ビタミンやタンパク質の重要性に関してはネットで調べてみてください。詳細が書いてあると思います。この章で伝えたいのは「サプリやプロテインを摂取したからといって簡単に精神疾患が治るわけではない」ということです。もちろんサプリやプロテインの摂取を否定しているわけではありません。しかし、サプリやプロテインで精神疾患が治るなら、病院でそれらが処方されるはずですよね。よく大衆向けの本に「〇〇が9割」とか「〇〇で絶対治る」と書かれている本がありますが、僕は懐疑的です。懐疑的なのは「その本の内容」ではなく「タイトルの付け方」です。本を読むこと自体はとても有意義ですから、このnoteでも沢山の本を紹介していますし、本の内容を生活の中で試しにやってみることも素晴らしいことだと思います。でも、それで結果が出なかったからといって、落ち込まないようにしましょう。「結果が出たらラッキー」くらいな心構えでいてください。僕のこのnoteに関してもあまり信用しすぎないでください。そもそも一個人の経験談を書いているにすぎません。それでも「きっかけ」や「チャンス」はぜひ逃さないようにしてください。僕にとっては10章で紹介したLily著『カラダをほぐせば、心もゆるむ』という本はパニック障害の症状を軽減させる「きっかけ」となりました。皆さんも僕のnoteを見て「きっかけ」や「チャンス」が落ちていないか探してみてください。それでも何も見つからなかったらごめんなさい。僕の力不足です。

「(13)ストレスから離れる」

僕は現在ストレスから逃げまくっています。先述しましたが、恥ずかしながら労働もしていません。最近になってパニック発作の頻度が減り、やっと日常生活を送れるようになってきて、将来の仕事についても意識が向くようになりました。皆さんの中には「仕事や学校がストレスだが、仕事も学校も辞められない。ストレスから離れたいけど離れられない。」と感じている方も多いと思います。事情があって休職や休学という選択肢が簡単には取れないケースもあるかと思います。そんな時は、頭の中で「辞める(or休む)」ことを選択肢の一つとして考えてみてください。「辞める」ことを選択肢に入れると「でも、今まで頑張ってきてきて、昇給もしたしな。」とか「あと1年で卒業できるのに今辞めたらもったいないよな。」とか、辞めないことのメリットが自然と見えてくるようになります。抜けられない長いトンネルの中にいるような気分だったところに、少し晴れ間が差し込むかもしれません。それでも辞めたくなったら辞めてください。追い詰められて自ら死を選ぶくらいなら敵前逃亡して欲しいと僕は思います。また、ストレスから離れにくいケースは他にもあります。身近な人の死とか、失恋とかがそれに当たります。僕にもそのような経験があります。常に脳内を悲しみが占拠しているような状態です。そんな状況の方には2つの対処法をお伝えしたいです。一つ目は「時間が経つのを待つこと」です。僕の経験上、悲しみは時間が経てば和らぎます。人間の脳は忘れるようにできています。悲しみも、その他の感情も、脳は徐々に忘れていきます。今まで人生であった辛いことを全て事細かに覚えている人なんて基本的にはいません。ちなみに、僕は「時間が経てば悲しみが和らいでしまう」という事実にも虚しさを感じますが、それは一旦置いておきましょう。二つ目は「脳を別の考えで満たすこと」です。また脳の話になりますが、人間の脳は同時に複数のことを考えるのが苦手です。こんな例があります。とある夫婦が喧嘩をしていて、奥さんの怒りはマックスに達しているとします。その時に玄関のチャイムが鳴って郵便物が届き、奥さんは「はーい」と甲高い声をあげて郵便物を受け取りに行きます。そして奥さんが再び部屋に戻ってきた時、不思議なことに奥さんの夫への怒りは収まっているのです。つまり「脳を別の考えで満たすこと」は、気持ちを切り替えるテクニックだと言えます。例えば、失恋をした時には、仕事に没頭するのもありだと思いますし、海外旅行に行って刺激を味わうのもありだと思います。脳内を悲しみが占拠しないように工夫してあげることが大切です。また、ストレスから離れにくいケースとして他に考えられるのはトラウマです。僕にもトラウマがあり、認知行動療法やポリヴェーガル理論を勉強して、抱えているトラウマと闘っている最中です。興味のある人は認知行動療法とポリヴェーガル理論の勉強をしてみてください。心理学という学問をきちんと勉強した経験のない方は、「心理学は感情的な学問だ」と考えるかもしれません。しかし、いざ大学で学んでみると、心理学はデータに基づいた科学的な学問であることが分かります。現在ではトラウマ治療の方法も科学的に研究されているのです。それならば科学の恩恵を受けない手はないでしょう。ぜひ認知行動療法やポリヴェーガル理論といった臨床心理学の勉強をしてみてください。

「(14)温冷交代浴・サウナ」

僕は家ではよく温冷交代浴をします。銭湯ではサウナに入ります。温冷交代浴の方法やサウナの正しい入り方はネットで調べてみてください。ところで、皆さんはコーピングという言葉を知っていますか。コーピングとはストレスに対処するための行動のことです。つまりリラックスできる方法のことを言います。コーピングは実際に行わなくても効果があると言われています。不安な時や疲れた時の対処法を知っているだけで、実行せずとも、不安や疲れが軽減されるのです。もし良かったら紙を1枚使ってコーピングを書き出してみてください。「なんだ、ストレスへの対処法は色々あるじゃん。」って思えたら十分です。コーピングが思いつかない方は、日々過ごしていて楽しかったことや嬉しかったことをメモしておくといいです。楽しさや嬉しさを感じる行動こそがコーピングそのものです。ただし注意点として、心身に良くないコーピングは控えましょう。お酒を大量に飲むとか、ジャンクフードを暴食するとかは、ストレスを解消できるかもしれませんが、さらに別のストレスを生む原因になりかねないので良くないです。僕は何年も前からスマホのメモにコーピングを書きためています。先日、そのメモを見ていたときに、「これを共有したら誰かを救えるかも」と思いました。だから僕は今noteを書いています。

「(15)ジャーナリング」

僕はジャーナリングを定期的に行っています。ジャーナリングは書く瞑想とも言われます。やり方は簡単で、心に浮かんだことをそのままノートに書き込んでいくだけです。殴り書きでも構いません。ネガティブなこともポジティブなことも両方書いて構いません。書くことで心が整理され、自分を俯瞰的にみる力がつき、自己理解が深まります。また、不安の軽減も期待できます。詳しくはYouTubeで『Ryuの自己管理室』さんの動画を見てください。簡潔に分かりやすくジャーナリングの効果とやり方が説明されています。僕なりに開発した方法もあるので説明します。まず、紙に大きな丸い円を描きます。その丸い円が「心の中全体」を表していると仮定します。そして、自分の心の内にある「悩み、感情、行為」などを一つ一つ四角で囲って、丸い円の中に書き込んでいきます。重要性が高い「悩み、感情、行為」ほど、より大きな四角で囲って、より中心に書き込みます。僕のケースでは「パニック障害」という「悩み」や「セルフマッサージ」という「行為」の重要性が高いので、それらを大きな四角で囲って、丸い円の中心に書き込みます。このようにして、心の内にある「悩み、感情、行為」などを全て紙一枚に書き出してみてください。要するに、心の内側を紙面上で可視化するのです。こうすることで色々なことが分かります。例えば「自分が今何で悩んでいて、悩みの大きさはどれくらいか。他の悩みと比べてどうか。」とか「自分の中でどういった感情が大きいのか。また、小さいけれど確かに存在している感情はどういったものか。」とか「自分の中で大切な行為は何なのか。時間が限られている時に優先すべき行為は何なのか。」とかが分かります。多くの人は「自分は自分の心の中を理解できている」と思いがちです。しかし、書き出してみて初めて分かることも沢山あります。もし良かったらジャーナリングに挑戦してみてください。

「(16)お気に入りのものを見つける・購入する」

この章はおまけみたいなものです。僕はお金に余裕がある時はガジェットを購入します。理由は、ガジェットが好きだからです。例えば、新しい文房具を買ったら勉強したくなりますよね。新しい靴を買ったら外に出かけたくなりますよね。つまり、お気に入りのものを手に入れると生活に彩りが出ます。そしてマンネリ化が防げます。マンネリ化を防ぐことは心の健康につながります。刺激がない生活をずっと送っていると心も落ち込んできますよね。例えば、普段は入らないカフェに入ってコーヒーを飲んでみるとか、思い切って有給を取って温泉旅行に行ってみるとか、たまにそういった刺激があると普段の生活も頑張れます。難しいと思った人は通勤・通学でいつもと違う道を通ってみてください。周囲に目を向けてみると、「この路地には猫がいるんだな」とか「ここには紫陽花が咲いているんだな」とか、新たな発見があって楽しいです。簡単なことからはじめるようにしましょう。

「(17)パニック発作が起きた時の対処法」

僕は酷い時は3時間に1回パニック発作が起きていました。今では1日に0〜1回の頻度で起きていますが、なんとか日常生活を送れるようになりました。パニック発作が起きるのには慣れっこですが、それでも毎回「死ぬんじゃないか」と思うくらいの不安と恐怖に襲われます。そんな僕がパニック発作が起きた時の対処法をここに記します。僕の場合は家でも外でもパニック発作が起こるので、まず、家でパニック発作が起きた時の対処法から記します。パニック発作が起きた時は「大丈夫。大丈夫。」と呟きながら頓服薬と睡眠薬を飲みます。ベンゾジアゼピン系の抗不安薬と睡眠薬です。そしてイヤホンをつけて好きな音楽を流し、ベッドに腰掛けます。ベッドの横には「アイマスク」と「アロマオイル」と「水筒」と「太い割り箸」と「ヘッドマッサージャー」が置いてあります。まずは「アイマスク」をつけて視界を遮断します。次に「アロマオイル」に手を伸ばして匂いを嗅ぎます。最低でも4種類の「アロマオイル」を準備していて、順番に異なる香りを嗅ぎ「大丈夫。落ち着いて。」と自分に言い聞かせます。「アロマオイル」にはリラックス効果などが期待できます。次に「水筒」を手に取り、冷たいお茶を飲みます。口に含んだ時のお茶の香りや、喉を通る冷たい感覚に意識を向けます。次に「太い割り箸」を奥歯で噛み締めます。割り箸を奥歯で噛み締めると脳の興奮が鎮まり、不安感が和らぎます。このようにして、「アロマ」→「冷たいお茶」→「割り箸」を何度か繰り返します。ただ、これをしたからといってパニック発作がすぐに鎮まるわけではありません。というか僕の場合、完全にパニック発作を鎮めるには、一旦寝る必要があります。なので「アロマ」→「冷たいお茶」→「割り箸」は薬が効いて眠くなるまでの単なる一時しのぎです。ただ、僕の中では落ち着くためのルーティンとして確立されていて、パニック発作の症状を和らげてくれる効果を実感しています。そして、このルーティンを終えたら、目を瞑って音楽に集中します。ボーカルの声やギターの音などに集中し、パニック発作から意識を逸らします。すぐに眠れそうにない時は「ヘッドマッサージャー」を使って頭をマッサージします。このようにして「眠りにつくまで耐える」のが僕が編み出した闘い方です。といっても、今説明したのは家でパニック発作が起きた時の話です。外でパニック発作が起きた時の対応に関しては僕もいまだに困っています。大学で発作が起きた時は、薬を飲んで研究室の床で寝たこともあります。新宿でパニック発作が起こり、泣きながら帰宅したこともあります。これといった解決策はまだ見つかっていないのですが、できるだけその時の最善策を選ぶようにしています。また、パニック障害にも色々なケースがあると思います。僕は電車に乗ったりするのは大丈夫ですが、人混みとか大きい音が鳴っている場所は苦手です。「アイマスク」「耳栓」「イヤーマフ」は手放せないです。ただ、僕自身は、このnoteで紹介した「精神疾患を改善させるための様々な取り組み」を地道に行ってきたことで、パニック障害をはじめ、適応障害、過敏性腸症候群、摂食障害の症状はだいぶ良くなりました。何度も言いますが、僕に効果があった取り組みが万人に通じるとは思っていません。それでも誰かの助けになればと思ってここまで書いてきました。

「最後に」

はじめにも述べたとおり、このnoteは精神疾患に悩んでいる人に向けて書きました。精神疾患を5年間抱えて生きてきた僕の経験談がベースになっています。ところで、僕は今までたくさんの人に救われて生きてきました。そんな僕には「人生で3人くらいは誰かを救いたいな」という何となくの目標があります。きっと100人の人を救うヒーローにはなれませんし、なるつもりもありません。ただ、「3人くらい」なら僕でも救えるかもしれません。3人が無理なら1人でもいいです。そんな思いの延長線上でこのnoteを書きました。おそらくこの文章を読んでくれる人は多くないです。それでも奇跡的に誰かの役に立ってくれることを願っています。最後まで目を通して頂き、本当にありがとうございました。

参考

このnoteを執筆するにあたり参考とさせていただいた文献とYouTubeチャンネルは以下に記します。著者とYouTuberの方々には感謝申し上げます。

参考文献

浅井咲子著『「安心のタネ」の育て方』
アンデシュ・ハンセン著『運動脳』
石川陽二郎著『「脳が不快なこと」をやめれば健康になる』
伊藤絵美著『セルフケアの道具箱』
樺沢紫苑著『人生うまくいく人の感情リセット術』
川野泰周著『「精神科医の禅僧」が教える心と身体の正しい休め方』
鴻上尚史著『孤独と不安のレッスン』
高井裕子著『「自分の感情」の整えかた・切り替えかた』
梯谷幸司著『本当の自分に出会えば、病気は消えていく』
水野敬也著『夢をかなえるゾウ』
森博嗣著『孤独の価値』
諸富祥彦著『孤独の達人』
Lily著『カラダをほぐせば、心もゆるむ』

参考YouTube

『さきヨガちゃんねる』
『暮らしの瞑想』
『ココイマ』
『B-Flow(旧B-life)』
『Ryuの自己管理室』

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