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環のストーリー

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生きる姿を、音楽と。環のストーリーを紹介します。
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#コラム

寂しさと戦っていたのかな

友達の愛ちゃんがくれた質問を何度も思い出す。 「環を1番占めている感情って何?」 僕は切な…

それって私の仕事でしたっけ?

最近、仕事がとても忙しい。 この話をすると友達から「いつも忙しいよね〜」とツッコミが入っ…

できるだけわかりやすく返すね 胸の奥の燃える想いを

久しぶりとカチンときた。 滌(でき)と深夜に電話をしていたときのことだ。 「環くんは人に依…

違いをそのままにして

太一は心外だと思う。 でも私は、太一が可愛いなといつも思う。 一生懸命で夢に向かって頑張…

パートナーなのは、あなただからだよ

パートナーの話をしようと思う。 私は複数愛者だ。 理由は単純明快で複数人に恋愛感情を持つ…

朝のハグ、明日もね

そう考えるようになったのは、東日本大震災がきっかけだった。 2011年3月11日。夕方からのバ…

自分が教えてくれた道標

自分の中に”漫画の主人公っぽさ”を感じたことがある。 大学1年も終わりを迎えた2011年3月。 母校の高校男子バレーボール部で、3年生を送る会が開かれた。 自分の一つ下の学年が卒業するのに合わせ、先輩や後輩たちが集まって、バレーボールをしたり、ジュースやお菓子片手にしゃべりながら思い出をわちゃわちゃと話す会だ。 その会では一番最後に、卒業する子たちが部活の思い出を語る。 しんみりしたり、懐かしんだり、笑ったり。 みんなで思い出を語るその場の空気がとても好きだった。 一つ

朱色の筆が待っていた

しんと静まりかえる木造2階建て住宅、1階の和室。 そこにいるのは私と父方の祖母のみ。 これか…

面接官と喧嘩をしまして...

心の中にある靴箱に、高さ8センチのピンヒールが置いてある。 色は黒。ギラギラのダイヤモンド…

面倒くさいくらいの方が面白い

1月末の月曜日。 友達の佳(よし)が働いている美容院に行った。 佳とはこの美容院で、美容師…

あざとさは運命を連れてこない

その人と知り合って初めて一緒に夜を超そうとしていた時、「運命がよかった」と思った。でも「…

あなたは示唆に富みたいですか?

「好奇心旺盛なので、色々なことに興味があります!」 この言葉を聞いた時、ガツンと何かに殴…

「校則さんって、お客様目線欠けてませんか?」

「環、大丈夫?…大丈夫そうじゃないね。いいよ、外出よう」 体育館で開かれた全校集会。3学…

脚を切断した先輩との思い出、とはしたくないから

「環、キャッチボールしよう」 「う、うん」 まさくんは、私にとって少し怖い先輩だった。 私は小学校の入学とともに、4つ上の兄と同じ少年野球チームに入った。兄達の代は強く、リーグ戦ではあと一勝で優勝というところまで登り詰めていた。兄がレギュラーを勝ち取っていたこともあり、私も鼻を高くしながら練習に参加していた。 兄達が6年生になった時、まさくんだけが唯一、5年生なのにレギュラーに入っていた。がっしりとした大きな体格をしていて打撃センスもある。キャッチャーとして兄達の代の中で