OLi[生きる姿を、音楽と。]

30歳の不器用なサラリーマン2人(環と太)が心の奥に閉まっていた大切なストーリーを紹介するエッセイメディア「OLi」です。 1日1日を生きるあなたに、人の生きる姿を、音楽とともに紹介します。 毎週金曜日更新。願わくば、僕たちが紹介するストーリーや音楽があなたに寄り添いますように。

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    エッセイメディア「OLi」はじめます。

    はじめまして。 28歳の不器用なサラリーマン2人、環(たまき)と太(ふとし)が心の奥に閉まっていた大切なストーリーを紹介するエッセイメディア「OLi」です。  1日1日を生きるあなたに、人の生きる姿を、音楽とともに紹介していきます。 毎週金曜日、たまーに不定期で更新していきたいと思います。 「OLi」に込めた思い 日常を生きていると、楽しい時間を過ごすこともあれば、納得できなかったり後悔したりすることもたくさんあります。 そうすると、どうしてもモヤモヤした気持ち、「澱(おり

      • これまでの全てが繋がって奇妙な線になる

        最近、結婚式に行く機会が多い。 20代半ば過ぎ、友人関係が1番活発だった時期に挙げた自分の式は、友人を会場にできる限りたくさん呼んで、ワイワイやった。 自分の式に限らず、当時足を運んだ友人の結婚式は、いつもガヤガヤ賑やかだった気がする。 そう考えると、最近参加する結婚式は割と落ち着いているように思う。 みんな30を過ぎて飲み方が控え目になってきたり、コロナの影響だったり、色々と理由があると思うけど、式自体の参列者が少なくなって、二次会に行くことも減った。 だからこそ、呼ん

        • 小さなギブアンドテイク

          桃だったり、お菓子だったり、大きなグレープフルーツだったり。 私の家の周りではささやかなお気持ちが飛び交っている。 私は東京に住んでいる。 住宅が多く並ぶ地域で、いろいろな人が住んでいるのだろうということが建物を見るだけでわかる。 朝も夜も誰かが必ず歩いているし、街は明るい。だけどそのほとんどの人が知らない人だ。 なんか見たことあるようなないような・・・それでいてどこに住んでいるかもわからない人たちと多くすれ違う。 そのうち何も感じなくなるが、なんだか不思議な感覚だ。 東

          • 引っ越し先は、孤独な自分を受け入れてくれた街。

            最近引っ越してきた街は、僕が大学に入学した最初の1年間、通っていたキャンパスがある街だ。 街を歩いていると、まだ18歳だったあの頃に通い詰めたいくつかのラーメン屋がしっかり営業中な一方で、チェーン店の顔ぶれが変化したり飲み会をやった居酒屋が閉店したりもしていて、もうあれから10年以上も経ってしまったんだなあ、と少し感傷的な気持ちになる。 この街のキャンパスに通っていた1年間は、思い返せば結構苦味が残っている。 その頃の僕は今以上に、すぐ物事を諦めてしまう癖があって、かつ

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          • 太のストーリー
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            それでも社会は回っているから

            これまで書いてきたことと矛盾するが、自分の中には多様性が当たり前にそこにあるということを理解している部分と正解と不正解を白黒はっきりさせないと気がすまないという部分が共存している。 2つの考えは併存できるが、時に「こうしなくてはダメだ」と強く感じ、多様性というフィルターが機能しなくなる。目の前の出来事を「不正解だ」と断じてしまう時がある。 ただ、その強迫観念にも似た”正解を決めてしまう癖”が、ここのところ緩んできたように思う。 2021年4月、転職をしたことが大きな転機にな

            病気になると思い浮かぶ光景

            久々に、悪寒を感じた。 喉がガラガラになって、ああ熱っぽいなあと感じて体温を計ってみると、案の定発熱していた。 検査の結果は陰性だったけれど、周りの人の状況を見れば、まあコロナに罹ったのだろうなと思う。 昨晩は高熱が出て、何度か夜中に目覚めた。 熱が出ると、思考回路がぐっちゃぐちゃになって、思うようにならない夢をたくさん見る。 たとえば、目的地に向かうための一本道があったとして、そこをまっすぐに進めば辿り着けるのに、なぜかグラグラと回り道をしてしまったり、誰かに邪魔された

            春菊が食べられるようになるみたいなこと

            辛いものや苦いものなどは、人間が徐々に慣れることによって美味しいと思うようになるらしい。酸っぱいものとかも。これを知ったときに、「へぇ〜、そうか」とやたら合点がいった。子供がレモンを食べて泣き出す動画や、ゴーヤが苦くて食べられないこととか、そういったことが頭に浮かんだ。 私の父親は涙もろい。このことを飲み込めるようになったのは、ここ最近だと思う。これも慣れてきたからなのだろうか、と考えた。 中学生や高校生のころ、我が家には常に4台くらいのパソコンがあった。父はIT系の仕事

            いらなくなった物で人は繋がっている

            来月、引っ越しをする。 今の家には、3年間住んだ。 物欲のない夫婦の2人暮らしではあるけれど、3年も暮らしていればなんだかんだで家には物が溢れていた。 引っ越しまでに、色々と整理しないといけない。 片付けをスタートすると、絶対にいらないものでもなんだかんだ取って置いてしまう僕と真逆で、断捨離好きな奥さんが家の片付けをすごいスピードで進めた。 不要だと判断した洋服をせっせと古着屋に持って行ったり、CDや本をメルカリでコツコツ売り捌いたりする様は尊敬に値した。 僕がボーッとし

            雨と仲直り

            雨が降ると、いつも憂鬱になる。 会社に行くとき、お出掛けするとき、近所を少し散歩するとき。 家の中で雨音が聞こえてくると外に出る気が失せるし、自転車に乗って遠出するつもりだったのに玄関のドアを開けて雨が降っていることに気付いた時なんかは舌打ちをしたくなる。 太陽が出ていないので歩いていて気分が上がらないし、靴下が濡れてしまった時には最悪だ。 足の裏がふやけていく感覚が気持ち悪い。 雨の日に乗る電車も湿気があってジメジメして、車内の床が濡れてツルツルするのも嫌だ。 僕は体幹が

            何を選んだって後悔するんだよ

            意思がこもったトスに見惚れてしまった。 高校生の頃、憧れの先輩がいた。自分より3学年上の戸澤先輩だ。 入部した男子バレーボール部のOBとして練習を見にきてくれることが度々あった。私と同じポジションの先輩で、戸澤先輩が上げるトスは私と違って、強く意思がこもっているものだった。 戸澤先輩が上げるトスを見た時、スパイカーに委ねるような優しいトスをモットーとしていた私はかなりの衝撃を受けた。 そんなプレーをしてもいいのか、と。 先輩にはトスのいろはを教えてもらったが、正直なところ

            違う歩き方で共に前に進む友に、花束を贈る

            「オレ、カレー屋やりたいんよ」 夏フェスの会場で淳吾がヘラヘラしながら僕に言ってきたのは、もう7年も前のことだ。 2015年の夏、僕は社会人2年目。 一個下の淳吾は新卒ほやほやだった。 淳吾は、僕が大学生の頃に、ライブハウスで出会った歳下の友人だ。 淳吾は岐阜で活動しているダウニーズ(仮)というバンドでギターをやっていて、僕が友人と一緒に東京のライブハウスで主催していたイベントに出てもらったのがきっかけで、今も付き合いが続いている。 ※過去にダウニーズ(仮)について書いた

            感動したささいなこと

            大学生の頃、一度だけ格闘技を見に行ったことがある。 本来、格闘技は興味もないし、なんなら痛そうで怖いから見ない。 それでも見に行くことにしたのは、大学で英語のクラスが一緒の雄介が大会に出場することになったからだ。 雄介は、女好きのクラスメイトという印象だった。 英語のクラスにいた彼は、ガタイのいい体躯に爽やかな笑顔が特徴的だった。 下ネタを言っても「まあ雄介なら」と許されてしまうようなやつで、みんなから好かれていた。 言動も少し”アホっぽく”、嫌味のない人柄は魅力的だった。

            一体いつまで僕は騙され続けてしまうのか

            僕の前職は、広告代理店の下請けの制作会社だった。 沢山の広告代理店と一緒に仕事をした中で、印象に残っている人のうちのひとりに、新山さんという歳下の女性がいる。 新山さんからは、企画書を制作する仕事を頼まれた。 新山さんの会社が、あるクライアントに提案を行うコンペに出ることになり、ある領域を得意としていた僕の会社に声を掛けてきた、という流れだ。 このような依頼は、様々な広告代理店の担当者から、毎月のように受けていた。 なので、僕はしょっちゅう企画書を書いていた。 広告代理店

            後悔と向き合うことで見えるもの

            私は後悔というものに支配されることが往々にある。 恋愛も仕事も友達とのことでも。 でもこの後悔があるから、もっと良くしていこうと思えるではないかと考えるようになった。 記者をやめて1年半が経つ。 何度も後悔をしてきた。 「記者を続けていればこんな取材ができたかもしれない」 ニュースを見るたびにそう思う。取材もできず、世の中に発信できない自分の今の立場に歯痒さを感じている。 そこで私が始めたことが二つある。 一つ目は情報公開請求だ。 ニュースを見ていて、なぜ?と思うことが増

            ありふれた言葉でいい その一言で生きてゆける

            5年前、会社を半年で退職した。 パワハラに遭ったのが原因だった。 ご飯が喉を通らなくなり、夜に寝付けなくなってしまって、精神的にも身体的にもギリギリだった。 その状況下でなんとか次の転職先を決めて、退職することができた。 しかし、半年で辞めるというのは自分の履歴書に傷が付く行為でもあった。 1社目を3年、2社目を半年で辞めたとなると、普通に長続きしない若者と見られる。 早期退職は、汚点として残る。 転職が決まってからいろんな大人にそんなことを言われて、その度にまあまあ悲しい

            寂しさと戦っていたのかな

            友達の愛ちゃんがくれた質問を何度も思い出す。 「環を1番占めている感情って何?」 僕は切なさだと思っていた。 だけど、それは合っているようで間違っていたかもしれない。 寂しさだったのかな、とふと思った。 きっかけは北海道に転勤で来たことだった。 私は元来、色々な場所に「住む」という行為が好きだ。 理由は明快。 住んでみないと分からないことが沢山あるから。 例えば街のリズム。 朝の慌ただしさを感じ、昼に太陽の光線を浴び、夜の静けさを吸い込む。 至る所にある渋い看板や新しい建物