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太のストーリー

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生きる姿を、音楽と。太のストーリーを紹介します。
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記事一覧

五反田で捕まえたタクシーの中で

社会人になって間もない頃の同期入社が集まる研修で、本当にどうしようもない一日を過ごしたこ…

多摩川のカラオケで拳を突き上げた

「お、アジカン好きなんだ!ソラニン聴いた?めっちゃ良くなかった?」 「あー。聴いたと思う…

マスクの下でニヤけながら桜台の商店街を歩く

コロナで緊急事態宣言が出て、外出できなくなった2020年春。 それから数年、自粛などもあって…

東京駅で最後を迎えて

ああ、もうこの人とは一生会わないんだろうな、という事実が突きつけられる瞬間を、今まで何回…

ポッポを食べるためだけにわざわざ国領まで

地元のイトーヨーカドーには、ポッポが入っていた。 今はもうなくなってしまったらしい(店舗…

赤坂のサイゼリヤで悪い癖が出た

制作会社に勤めていた頃の話だ。 夜遅い時間に赤坂で開かれた、クライアントとの噛み合わない…

戸越銀座を自転車で駆け抜けた

小学生の頃、所属していたサッカーチームで、よく戸越まで自転車で試合をしに行った。 平日に試合があることもあって、学校から帰って来てから、サッカーボールを背負って夕暮れ時の戸越銀座商店街を自転車で駆け抜けた記憶がある。 戸越に行く日はいつも天気が良かったイメージがあり、活気のある商店街を通るのがすごく好きだった。 小学校のサッカーチームでの活動が終わると、しばらく僕は戸越に行く機会がなくなった。次の機会は、大学生になってからのことだった。 やることがなくて暇を持て余し、大崎五

鮫洲駅の停車時間のような日々で

鮫洲駅と聞いて多くの人が連想するのは、教習所か、または京急線の停車時間なのではないないだ…

君が生まれて、虎ノ門に向かう銀座線で泣き笑いしたくなったことを思い出した

自分の人生の底と言えば、いまからちょうど7年前だ。 思い返すと、自分で引き起こした出来事が…

明大前で降りて、大学生と並んで食べた家系ラーメン

社会人5、6年目の頃、京王線と京王井の頭線で、渋谷の会社まで通勤していた。 さすがに学生気…

汐留の高層ビルから見た東京の夜明け

大学時代、汐留のとある会社でバイトをしていた。 24時間対応のシフト制のバイトで、夜勤に入…

京王永山駅のラーメン屋で後輩が言ってくれたこと

社会人になってから、一度だけボランティアサークルに入っていたことがある。ただ仕事でパワハ…

崎陽軒の読み方を知ったのは、新木場から帰った18の夜

TwitterあらためXの治安が悪い。 僕がはじめてTwitterに手を出したのは高校を卒業した2010年で…

新宿歌舞伎町の喫茶店で行われた社会人予行演習

大学生の頃、音楽雑誌を作るという名目で集まって、ひたすらダラダラするサークルに入っていた。 音楽雑誌を作るという名目で集まった割に、音楽にはあまり詳しくない大学生の集まりだった。 それっぽいサークルの形をなぞって数年連続でフジロックに行ったこともあったけれど、大御所のヘッドライナーを観てもわかるのは名前だけで、高いチケット代をドブに捨てて都内に戻ってスーパー銭湯でぬくぬくしていた。 大してライブも観ずに苗場食堂で酔っ払った同期が「くるり聴いてるってなんかオシャレだよな!」と浅