人口4,690人の町でブックカフェをはじめて3年目に入りました
コロナ真っ只中の2021年の4月24日
人口4,690人の町、奥多摩でブックカフェを開業し今年で3年目に入りました。(現在、実店舗は休業中)
細々とながらも、心折れずに頑張ってこられたのは、気にかけてくださる方々のおかげです。ありがとうございます。
節目の年であること、そして2023年は、同町の更に素晴らしいロケーションの場所で再開できる予定なので、お店の経緯を簡単にまとめた自己紹介的なものを書いてみようと思い立ちました。
文章を書くのはあまり得意ではありませんが、少しだけお付き合いいただけたら嬉しいです。
仕入ルートと古物商資格を取得し、なんとか開業
店主である私は、平日はネット古書店(○リューブックスさんと同じ業種です。)の広報部にてデザイナーをしています。
数ある買取基準からもれてしまった、規格外の書籍が廃棄されていく状況があまりにも切なかったため、時間をかけて代表に掛け合い、買取させていただくことになりました。
そして、兼ねてより大好きな奥多摩で場を作りたいと思っていたことを思い出し、古物商の資格を取得し、同町にある老舗旅館の地下3Fにある元スナックとして使われていた有休スペースをお借りし2021年4月に開業しました。
(館内には日帰り温泉もあり、最高の空間でした。)
平日はネット古書店で働き、週末は奥多摩でブックカフェの店長をやるという生活のはじまりです。
コロナ禍の開業でほぼ店が開けられない
2021年の4月24日に無事オープンを迎えたものの、翌日の緊急事態宣言により、長らく休業せざるを得ない状況となってしまいました。
先行きが見えなかった当時は、見ようみまねでネットショップhttps://okutamabunko.official.ec/ を立ち上げてみたり、
慣れないSNSで情報発信を続けることで何とか生き延びようと必死でした。
コロナの蔓延が少しづつ落ち着いてくるにつれ、最初は一日3人だけだったお客様(本当に有難い!)が、年を越す頃には10倍近くにまで増え、
何とか継続していけそうな気配を感じた年越しでした。
突然の退去依頼
メディアに取り上げていただいたこともあり、順調にお客様をお迎えできる状態にあった2022年2月頃。「これから」という時でしたが、
契約更新のお話の際、旅館のオーナーから退去の依頼をいただくことに…。
色々と理由はあったようですが、要約すると、おくたま文庫のお客様が増えても旅館にあまりメリットがないから、とのこと。
家賃の値上げで何とかならないか、と交渉してみましたが、結局、心が変わることはありませんでした。
奥多摩駅から歩いて4分という好立地と窓外の渓谷美が素晴らしい場所だったので、とても残念でしたが、チャレンジの場を提供していただけたこと、いつもお話を聞いてくれ、協力してくださったオーナーにはとても感謝しています。
同時に、素人が生業を続けていく難しさも痛感しました。
人生何事も修行…。(せめて3年契約にしておけばよかった)
出張おくたま文庫
奥多摩でまた再開したい、という強い想いを持ちつつも、物件との出会いは縁とタイミングなのでコントロール不可。物件情報を気にしながら、元の生活に戻りました。(ちなみに奥多摩には空き家が沢山ありますが不動産屋さんがない!)
とはいえ、緊急事態宣言の時に開設したネットショップの運営とSNSの発信だけでは、わざわざ奥多摩までお越しくださったお客様が離れてしまう…。そんな不安もあり、レンタルカフェやギャラリーなどをお借りし、不定期ながらも出張おくたま文庫を開催しました。
奥多摩の友人からのメッセンジャー
2023年1月、ご無沙汰していた奥多摩の友人から
素晴らしいロケーションのカフェが閉店したらしいですよ、
と写真付きのメッセージ。
ここだ!
地域おこし協力隊の方に紹介していただいた、
当初の老舗旅館に感じたものと同じ感覚をおぼえました。
ご縁と良いタイミングが重なり、
一週間後には現地を訪問していました。
今後、何事も起きなければ(及び腰)、
再び、奥多摩の地でおくたま文庫を再開できる予定です。
(絶賛工事中のため、時期はまだ未定です。)
良い報告ができたら嬉しいです。