まずはこちらの動画をご覧ください。
これは『チェッカーシャドー錯視』と呼ばれるものです。
円柱の影となった部分の明るいタイルが、光の当たる部分の暗いタイルと、実は同じ色である・・・というものです。
どう見ても白と黒のチェック模様だから、同じ色のはずがない!
と思うのですが・・・何度動画を見直しても同じなんですよね。
これを人間関係に置き換えてみると・・・
あるグループではとても積極的でよい人だけれども、ほかのグループに行くと周囲に埋もれてしまう
学校ではふざけていてまじめにやらないと言われるけれども、アルバイト先では明るくて面白いキャラだと言われる
前の会社ではコツコツと確実に物事を進めると評価されたけれども、いまの会社ではノロノロと作業をしていて遅いと言われてしまう
といった具合に、本人は何も変わっていないのに、なぜか周囲からの評価が逆転してしまうような場合が考えられます。
これは、個人と環境の相互作用による影響を表しています。
Aさん自身は全く同じ行動をしていても、周囲の環境が変われば捉え方が変わります。よしとする環境もあれば、そうではないと評価される環境もあります。
あるところでは光り輝いている人も、別のところではおとなしく控えめに過ごしているかもしれません。
本人の良し悪しの問題ではなく、周囲の環境の変化に影響を受け、問題になってしまったということです。
冒頭の動画はチェッカーシャドー錯視といって、人の脳はいとも簡単に周囲の環境でだまされてしまうことを証明した実験です。『錯覚』は脳の思い込みによって起きるものです。
「こうに違いない」
「絶対にこうなるはず」
「同じなわけがない」
といった思い込みが、脳の中で起きているために、現実をありのままに見ることができなくなってしまいます。
人間関係も同様です。
「あの人はきっとこう思っているに違いない」
「絶対にわたしのことを嫌っている」
「あのときと同じわけがない」
といった思い込みが、心の中で起きているために、現実をありのままに見ることができなくなってしまいます。
やっかいなのは、脳が自動的に反応してしまうことです。即座に反射的に反応してしまうんです。
だからこそ、普段から自分は物事に対してどのように反応するかを、自己チェックしておくとよいですね。
「こういう場面ではつい、〇〇と考えてしまいがち」
「〇〇と言われると、思わず言い返してしまう」
「〇〇されると、何も言えず黙り込んでしまう」
というように、自分の言動のパターンを表現してみるのは一つの手です。
「なくて七癖」といいますが、案外と自分の思考のクセが多いことに気づけますよ。
来期、放送大学の科目で「錯覚と科学」を受講しようと思っています。
心理学や脳科学とも関係が深い錯覚の世界。
じっくりと学んだらまた面白い知識が得られそうで、ワクワクしています♪
明日も佳き日でありますように
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