おか

ぼんやり大学生

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今年も夏が死んだ

パパパパパーテッテー パパパパパーテッテー パパパパパッパパッパパッパパッパパー ↑↑↑↑↑ 札幌記念のファンファーレ耳コピ 日が沈むともう半袖じゃ寒くて、バイトの帰り道に腕をさすって帰るたび、今年も夏が終わったんだなと実感する。今年もまた、短い夏だった。コンビニの店内で夏の歌を聴くことはなくなったし、街はちらほらとハロウィン模様だ。 そんな夏も昨日や一昨日までは生きていて、相変わらず馬鹿みたいな日差しでニタニタ笑っていた

    • 先達はあらまほしきことなり

      子供のまま大人になっている。幼少期に叶えられなかった全てが、十数年ずっと、体の奥でどす黒くなって渦巻いている感覚。自由なはずなのに、過去が私の枷になる、言葉が私の檻になる。普通に生きることがどれほど難しくどれほど正しいのか、普通に生きられなかった私は分かっている。 普通って何だろう。皆がしていること? 大学3年生、社会人というネクストステージがグッと身近になった。“普通”の皆は就活に勤しんでいるようだけど、やっと実家という監獄から解かれ自由になった私は、まだ遊びたい盛りの

      • 自惚れていたようでした

        恥を忍んで言うが、いわゆる才能型だと自負している。いや、器用貧乏の方が近いか。何をしても上の下くらいの出来で、「なんでもできるね」なんてのは聞き飽きたくらいである。完全に膨れ上がり私に根を下ろした自尊心は、そう簡単には抜けない。私は今後この形ない自信と共に生き、そして息が止まるまで面倒を見なければならない。 何でもこなすことのデメリットとして、何もこなしている気がしないのだ。きっとコツを掴むのが早い。成長速度と感性だけでのし上がったハリボテの私は、磨きあげられた貴方に憧れる

        • コンプレックスの話

          実家が嫌いだった。嫌いというか、ずっと恥ずかしかった。何が楽しくてこんなに貧乏なんだろうってずっと思って生きてきた。そんななのにヘラヘラ笑ってるお母さんも嫌だったし、自分勝手な兄弟も本当に本当に本当に嫌だった。我慢我慢我慢我慢我慢我慢我慢我慢我慢我慢ってずっと張り詰めていた。 でも家族が嫌いな訳じゃなかった。お母さんは明るい人で、女手一つで私たち3人を育ててくれた強い人。兄弟だって、いい所があって、一緒にいて楽しいと思える大切な人。そういう私が知っている家族の一面じゃなくて

        今年も夏が死んだ

          解夏

          夏は嫌いだ。今年もまたチリチリと肌の焼ける感覚がして嫌気がさす、初夏、紫外線。じんわりと滲む汗、ペタリと張り付くTシャツ、肩にリュックの跡がついちゃって、あーあ。アスファルトからニタニタとこちらを見る陽炎にも腹が立つ、そんな目で私を見るなよ、一夏の命のくせに。 けれど夏が好きだ。扇風機からぬるい風が吹いて、そよそよとカーテンが揺れる。今日も寝苦しい。夏が終わったらどうしようなんて考えて、胸の奥がギュッとなったりもする。日本の四季は鬱夏鬱鬱なので、今年こそ夏と心中してもいいか

          サーチ マイ バイタリティ

          先日、ぼんやりと21歳を迎えた。もう大人だからやらなければいけないことがたくさんある、まだ子供だからやりたいことばかりを優先している。あと何度迎えられるか分からない夏を楽しまないなど、ナンセンス。 趣味なし、特技なし、サークル無所属(諸説ある)、友達も多くなく恋人もいない。窮屈で辺鄙な実家を抜けてクーラー付きの1LDKで夢の一人暮らしを始めたはいいものの、1年半必死に貯めた生活費は底を尽き電気代を滞納している始末。涙で歪む視界で必死にネトフリを見る毎日。圧倒的な退廃。おれの

          サーチ マイ バイタリティ

          息をするようにダウト、スーハー

          ウソがクセになってしまっている。人を困らせることはしてないけれど、話していれば自然と出てしまう。だから人もそうだと思うと怖くてたまらない。思い返せば小学生くらいからで、だから記憶にある光景が本当にあったのかなかったのか分からない、どこまで本当なのかもわからない。 「ウソをつくときは、本当の中に混ぜると良い」 世界を生きやすくするための、悪い大人の知恵だった。誇張癖がついてしまったのだ。話をするとき数を使うことが多いのだが、その数を盛って話してしまうことが多い。昨日あったワン

          息をするようにダウト、スーハー

          上履きのかかとを踏むな

          先日友人とうどん屋さんにいたら「リビングとダイニングにはliveもdieもあるね」と言われた。急すぎて頭が回らず「生活の全てがそこで完結しているからかな?」とか適当なことを言ったが、まあ、的は得ていたと思う。 春は街のどこかしこも浮つく季節で、少しだけ嫌いだ。世間で交錯する出会いと別れから置いてけぼりにされている感じが何だか少し虚しい。出会い別れに付き物はのはラブロマンスの類で、そういえばこんな恋もしたなと回想に入るところまでが毎年の恒例。 ありふれた高校生活だった。しい

          上履きのかかとを踏むな

          担任がアル中

          「月曜は手が震えるんだよ、酒で」 いい意味で人間のアクを煮詰めたような人だった。いや、いい意味ではないかも。本当に煮詰まっていたから。衝撃の冒頭は、彼が給食(懐古文化)の時間にこぼした教師としてギリアウトな発言の1つである。見るだけでも手が震えているとわかる程度には振幅が大きい、並の人体で起こせる震度ではないそれに、アル中の本気を見た気がする。汁物が出た時なんかはいつその頼りない器が貴方の震えを受け止めきれなくなるか、私は心穏やかでなかった。 彼は国語の先生だった。彼の授

          担任がアル中

          ヘビーなベビーの話でも

          父と母が方向性の違いで解散した。若かりし頃面食いギャルだった母が、若かりし頃高身長でイケてた父に一目惚れし、ゴリ押しトントン拍子で結婚してしまったのが悪かったのかもしれない。 父は子供を酷く嫌っていた。泣く、大きな声を出す、走り回る、意思疎通の図れない小さな生き物。そのため私が産まれてからしばらくは母の実家で暮らし、父とは別居状態だった。吸収能力に長けていたのか、もうすぐ2歳になるという頃には日本語ペラペラのユーモアチャイルドだった私はようやく父と暮らすようになり、ここから

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