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【海野つなみが描くコロナ禍】スプートニク」

逃げ恥で有名な海野つなみさん作の「スプートニク」。

海野つなみさんて社会問題を人の生活に落とし込んで漫画にしたり、生きづらい世の中で暮らす人たちの心の機微を描いたりがめちゃくちゃ上手な方だと思うんですよ。
そして突拍子もないけど、その解決策を考えて提示することもできる人。

そんな人が描いた「コロナ禍」…
めっちゃ気になる!と思い手に取りました。

そしてめちゃくちゃ面白かった。
コロナ禍で働き方や人間関係が変わった人、そしてそれに戸惑ってる人、様々な変化の中で、じゃあ結局何が手元に残れば自分は幸せなんだ?と一度でも考えたことのある人は、絶対引き込まれるはず。

共感できたのは、「人生が旅なら出会う人たちは旅の仲間」というこの本の一つのテーマともなっているモノローグ。

私も常々同じことを思っていて、
昔仲良かった人と疎遠になることを悲しいことだと思うこともあったけど、くっついたり離れたりするのが人だと思うし、
誰かと離れた分また新しい人と出会うこともあるから、
途中で仲間が変わることは悲しいことじゃない。

仕事も同じで、変化して適応していくのが人間だから、
職場、仕事内容、働き方が変わっても、受け入れていくしかないのかなと。

確かにコロナ禍はその変化があまりに急激で、みんなしんどい時もあったけれど。

この漫画の登場人物が言ったように、お金持ちにならなくて良いから暮らしていけるだけのお金があって好きな仕事をして好きな人と過ごしていきたい…っていう
ささやかなようで決してあたりまえではない生活を守るためのヒントが、
この漫画にはある気がします〜。

逃げ恥は長編なのにこれは1冊で完結するところもおすすめポイント!
でもどこかに本当にこの主要人物3人が存在して、まだまだ変化していきそうなラストなのも良かったな。
だって旅の仲間なんだし。

人間関係って、無理にカテゴライズするのは野暮なのかもな〜

すべての変化に戸惑ったことのある人、幸せを模索しながら働いている人たちにおすすめしたい1冊です!



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