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【Writer's File No.7】橋詰由佳さん。雑誌への憧れを経て、Webライターの道へ

誰かに取材をすることばかりで、取材を受ける機会はあまり多くないライターのキャリアについてインタビューする「ライターズファイル(Writer's File)」。

7人目は、在宅ワーク講師としても活躍されているフリーランスライターの橋詰由佳(@yuka.hashi12)さんです。

在宅ワーク講師などマルチに活躍

■ブックライターの仕事もスタート

――今回は取材を受けていただきありがとうございます。簡単に自己紹介と、今やっているお仕事を教えていただけますか?

橋詰さん:はじめまして。ライターの橋詰由佳と申します。1988年生まれ、埼玉県出身・在住で、ライター歴は9年になります。現在はフリーランスとして、執筆や構成のほか、Webメディア編集、自身の経験を活かして在宅ワーク講師としても活動しています。

最近新たに出版社さんの電子書籍の執筆協力をさせていただきました。定常的な仕事としては、今年オープンした家具メーカーさんのオウンドメディアにて、コラムや事例紹介を執筆しています。執筆だけでなく、メディアコンセプトづくりやレギュレーション整理など、ディレクションもやっている感じですね。他にも知り合いが運営しているメディアに編集として携わっています。

■在宅ワーク講師とは?

――在宅ワーク講師というのはどういうお仕事でしょうか?

橋詰さん:最近はコロナの影響でやれていないのですが、以前所属していた会社とのつながりで自治体で登壇させていただいています。その会社の地方創生の部署では、在宅ワーカー支援を行っていて、その中のライティング講座を担当しています。1月は広島県の福山市主催の在宅ワークセミナーで登壇しました。

――ライターとそれ以外の編集やディレクション業務の比重はどのくらいでしょうか?

橋詰さん:今は大体半々ですね。本当はもっとライターの仕事をやりたいのですが(笑)。編集やディレクションの仕事は毎月決まった収入になるので、生活のためにはありがたいです。ライターとしても、他の方が書いた記事などをチェックすることで勉強になることも多いです。

雑誌への憧れを経て、Webライターの道へ

■橋詰さんがライターを始めた経緯

――早速ですが、橋詰さんのキャリアについて聞かせてください。ライターを始めた経緯を教えていただけますか?

橋詰さん:実は元々ライターになりたいと思っていたわけではないんです。昔から雑誌が好きだったので、雑誌を作る仕事をしたいと思っていました。きっかけは小学生の時に総合学習の時間で都内の出版社に行かせていただいたことです。雑誌の編集部を見学したのですが、忙しそうにしている方たちを見て、とてもかっこいいと思いました。

そこから自分の仕事を真剣に考え始めたのは高校生のときです。それまでは進路のことはあまり考えておらず、吹奏楽部に打ち込んでいました。ですが、卒業と共に将来を考え始めたときに、ふと小学生のときにしたその体験を強烈に思い出したんです。

――そこからどんな進路を選んだのでしょうか?

橋詰さん:メディアについて学べる大学へ進むことにしました。ただ、2年生の頃にインターネットが流行り始めたんです。ちょうど社会学者の佐々木裕一先生の授業を受けたのですが、SEOやソーシャルメディア、Webマーケティングなどインターネットに関する話がめちゃめちゃ面白かったんですよ。

元々出版には興味があったものの、Webも面白そうだなと思って両方を研究テーマに決めました。卒業論文は電子書籍をテーマに書きましたね。

■結婚が改めてキャリアを考える転機に

――大学を卒業後はどんな進路を歩んだのでしょうか?

橋詰さん:訳あって就活はせず、ITベンチャーで取材アシスタントになりました。雑誌の仕事に憧れは持ち続けていましたが、実は持病があって過酷な労働環境は難しいと思ったんです。ただ、ライターとしてであれば比較的融通も利きますし、特にWebならやれるかもしれないと思ってWebライターとしてのキャリアを積んでいきました。

2016年10月(当時26歳)には結婚をしまして、キャリアを考え直して取材のスキルを身につけることにしました。ですが、転職した先の編集体制が変わって取材をやらない方針に変わってしまったんです。再度転職する道もありましたが、思い切って2019年4月にフリーランスライターとなりました。

細かく話すとものすごーく長くなるので、良ければ自分でまとめたnoteもご覧ください(笑)。

「文章のプロ」として、できることを増やす

■専門家は結局それを生業にしている人のこと

――ご自身が他のライターさんとの差別化で意識されていることはありますか?

橋詰さん:美容ライターや旅行ライターといった方に憧れはしますね。私もFPの資格を取ってそういうふうになろうと思いましたが、やめました。専門家は究極、まさにその職に就いている人なんですよ。そして専門家になることが自分のやりたいことではないことに気付きました。今のところは「文章のプロ」を意識しています。

なので、文章を書くこと関連して「できることを増やしていく」という感覚はずっと大事にしています。転職の回数が多いことも、その感覚があるからだと思います。最近やったブックライティングのお仕事は、他のWebライターさんとの差別化という意味では本当にやれてよかったと思います。

■大変だがやりがいを感じたブックライターの仕事

――ブックライターのお仕事をやってみてどうでしたか?

橋詰さん:正直、書籍のお仕事は思ったよりも大変でした。ですが、本が大好きで、自分が作る側になれたことがまず嬉しかったですね。やるからには「今の自分を出しきろう!」と思って全力でやりました。半年くらいかけて、ようやく形になったときはすごく嬉しかったです。

プロのライターとして生きていくうえでは、同じことをやるよりも、やったことがないことをやるほうがいいと思います。持ってるものをさらに伸ばせるからです。ライターとしてのキャリアアップってこういうことなのかなと思いました。

スキルアップにつながった仕事とおすすめ書籍

■ブックライターとして関わった『片付けパパの最強メソッド』

――渾身の記事や作品があれば教えてください。

橋詰さん:初めて名前がきちんと出た仕事なので、ブックライターを担当した『片付けパパの最強メソッド ドラッカーから読み解く片付けの本質』はとても思い入れがあります。周りからも反響があって、夫をはじめ身近な人が喜んでくれました。

■ライターとしてお手本になったおすすめ書籍

――ライターとしてお手本にしている人や参考になった書籍などがあれば教えてください。

橋詰さん:好きなライターは石井ゆかりさんです。占いについて書かれていますが、ご本人はライターと名乗っています。占いというポジティブなテーマ性もあると思いますが、とても引き込まれる文章なんです。

あとは、これからライターになりたい方には下記の3冊を特におすすめしたいですね。

インタビューを終えて

実は橋詰さんとは以前同じ職場で働いていたのですが、それでもここまで細かい経緯があってライターを始めたことは知らなかったので、この企画の醍醐味を強く感じたインタビューでした。

余談になりますが、実は橋詰さんにブックライターの道に引き込んだのは僕です(笑)。が、今回はあくまで橋詰さんのキャリアを紐解くインタビューでしたので、敢えて僕の情報は割愛させていただきました。

橋詰由佳さんの関連リンク
Facebook:yuka.hashi12
note:@hanano_note

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