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情報カード (京大式カード)

情報カード: 定義

あとから使用することを目的にした、まとめ情報や発見の記録を記入するための、あらかじめ決められたサイズのカード型の用紙のこと。欧米ではインデックスカードシステムカードとも呼ばれる。

日本では、「情報産業」という言葉を初めて使った人類文学者梅棹忠夫が「カードシステム」とよぶB6サイズのカードを提唱した。これは発見の手帳から始まり、時系列で並べ替えができないことから、それを裁断したことから生まれたと「知的生産の技術」で明かしている。

後に文具店から発売され、梅棹氏が主催した京都大学の研究グループが使っていたことから「京大式カード」と呼ばれるようになった。

カード一枚に1項目、日付と見出しをつける、小論文であとからでもわかりやすくまとめる、分類体系で分類しないなどのルールがある。

このカードシステムでは、カードを並び替えて新しい発見をすること。記憶のためではなく、発見を記録することで忘れてしまうための忘却の装置と位置づけている。また、きっちりとした分類体系の中に放り込むと、そのカードは死んでしまうとも言っている。

梅棹氏は、カード法は歴史を現在化する技術であり、時間を物質化する方法であるとしている。

情報カードは、紙による情報の伝達が爆発的に増殖し始めたときに生まれた知識管理のシステムと言える。

現在では情報がデジタル化され、瞬時に伝達されほぼ無制限保存できること、また高度に検索できるようになったことなど、デジタル時代の知識管理のシステムが必要となっている。

セカンドブレインは、デジタル情報環境のパーソナル・ナレッジ・マネジメント(KPM)の方法論であり、デジタル化された情報カードで個人レベルで知的生産のプロジェクト管理を可能にする。

Evernoteのようなデジタルナレッジ管理ツールを使うことで、この記事の画像のように情報カードをデジタル化して活用することができる。

関連リンク:

「知的生産の技術」とセカンドブレイン比較論

Evernote読書術: 超速でデジタル読書ノートを作り力強くアウトプットする方法

参照:

知的生産の技術 梅棹忠夫

知的生産者たちの現場 藤本ますみ

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