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街コン体験記 後編|エッセイ

「たぶん次のデートで告白されるわ…。」
と先週言っていた友人のやしゃが、
「ブロックされたからデート無くなった……」
と嘆きながらまいく邸(友人宅)に入ってきた。

1週間で天から地に落とされたやしゃは
人の形を保つのがやっとのようであった。

マッチングアプリで知り合った彼と
意気投合したと思っていたが、
3回目のデートに向かおうと思っていたところ
返信が返ってこずブロックされていることが
発覚したのだとか。

ズタボロに傷ついた彼女は、
「サハラ〜〜〜今日街コンいこう〜〜…」
と言ってきた。
実は前回街コンについてきてくれたのは、
紛れも無い彼女であった。

エッセイを書くようになり、
ネタ切れを恐れるようになっていた私は
「おっけ〜〜」と軽々賛成した。

周りにいた人々は、
サハラが街コン?!!?!
と驚いていたが、
こちらとしてはネタあつめでしかない。
ありがたく参加させていただこうという
心意気であった。

街コンの話をしばらくしているとやしゃが
「サハラはかっこいいの基準が高いんだよ。
 面食いすぎる!」と言い出した。

私はやしゃがかっこいいと言う男性を見て
かっこいいと思ったことがほとんどないため、
毎度このような流れになる。

今回は、磯村勇斗の写真を例に出された。

「あんたの基準が低すぎる!
 この人クラスに10人はいそう」
と返すと、
「この顔がクラスに10人いるわけないでしょ?!」
と論争になった。

やしゃ、トンプーはイケメン派、
サハラ、はと、まいくはクラスにいる派
で分裂した。

もはや、磯村勇斗は真理なのかもしれない。
磯村勇斗を基準にすれば
やしゃがかっこいいと言っている
人の傾向が理解できるようになりそうだ。

そんなこんなで謎の話し合いを終え、
我々はまいく邸を出発した。

会場に着き、まずおトイレにインした。
やしゃが身なりを整えている姿を
鏡越しでみて、
ゴシップガールみたいだなと心が高鳴った。

おめかしも済んだところで、
良い男をゲッツしてやるか。(嘘)
と言う心意気で会場の扉を開けたー・・

さて。
タイトル詐欺のようで本当に申し訳ないが、
つまらなすぎて本当に何も覚えていない。

人数は男性8人、女性10人くらいだったと思う。(たぶん…)
参加者が少なすぎるし、
今回も冷え冷えの惣菜がセッティングされ、
缶に入っていたであろう紙コップのサワーを
渡されスタートから帰りたくて帰りたかった。

男性陣は中坊の如く、小柄且つナヨナヨで、
エッセイネタがないから早く話せ………!
と思ったが一向に話し出さないので、
「自己紹介カードどうやって書きました〜?!
 あ!こっちの子も九州出身ですよ?!」
などと場を回してしまった。

また、イケメンとは何か。と言う議題で
討論をしてしまったおかげで
男性陣の顔をまじまじと見るようになってしまった。
すると、磯村勇斗に達する男性はおらず、
やしゃですら残念そうな顔をしていた。
私は、本当にクラスに磯村勇斗はいなかったのかも・・と反省した。

マジで早く抜けたいな。
と思っていた頃、
やしゃが「…出ようか。」
と声をかけてくれた。

我々は40分ほどで会場に別れを告げ、
立ち飲み屋でおでんを食べながら反省会をした。

女性500円のところ初回クーポンを使用し
無料で参加していたこともあってか、
とてつもなくレベルの低い街コンだった。

男性陣は6500円の参加費を払っていたので、
再度言うが本当にかわいそうである。

マッチングアプリも街コンもダメとなると
世の中の恋人が欲しい人たちは
大変だなぁと思った。
とはいえ、またオオカミしたらご連絡します。
ほな。

さはら
1997年9月生まれ
ハーフ
座右の銘は晴耕雨読
万年フリーター

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