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興味がない人にこそ、『論語』をオススメしたい

孔子:「人がたとえ自分のことを分かってくれることがないにしても、気にすることはない。」
監修者:「自分の信じたことを自身の喜びに感じられる生き方が大切。」

この言葉を読んで、『論語』が好きになった。「認めてもらえない」と悔やむ前に、認めてほしいことでまず頑張らないとな。

『論語』は難しくて堅苦しい書物だと思っていたけど、この本は私のような初心者にもとっかかりやすい。

 ・『論語』の原文
 ・現代語訳
 ・図解での説明
 ・まとめとしてのワンポイント

この構成で、論語の内容が説明されている。ゆるキャラなイラストが可愛くて、図が理解しやすい。ちなみに電子書籍の場合、Kindle Unlimitedなら無料で読める。孔子さんの教えも、監修者さんの言葉も、こちらの心に寄り添ってくれるような優しい語りだった。

シンプルで当たり前なことこそ、常に意識する必要がある。それが人間らしく、自分を見失わずに生きることに繋がる。人の根拠のない意見に左右されないように、自暴自棄になった時にラクな道へ走らないための指針になっている(私にとって)。

『枕草子』を読んだ時も思ったけど、やっぱり人間の本質は変わらない。きっと大切なことも、いつの時代も変わらない。

孔子さんは「仁、義、礼、智、信」を大切にする人だったみたい。日常、人間関係、仕事などにも共通する考えがあって、自分の行いを省みたくなる。素敵な言葉を全て紹介したいくらいだけど、私がいつも心に留めておきたい言葉を紹介。

 仁(思いやり)に過ぎれば弱くなる。
 義(正義)に過ぎれば固くなる。
 礼(礼儀)に過ぎれば諂(媚びる)となる。
 智(知識)に過ぎれば嘘を吐く。
 信(誠実)に過ぎれば損をする。

思いやりがありすぎると、良し悪しを見誤る。
正義感が強すぎれば、人の意見を聞き入れない。
礼儀正しすぎると、相手の顔色ばかり伺ってしまう。
知識が豊富すぎると、知ったかぶりになる。
誠実すぎれば、騙されるかもしれない。

SNSやニュースを見ていても、やりすぎな行動や言動が見受けられる。バランスが大切で、「行き過ぎるのは足りないのと同じ」だと孔子さんは言う。行き過ぎるのが良い・悪いの話ではなく、行き過ぎるのは注意が必要だと思う。

それから、歴史に功績と名を残してきた偉い人たちは必ず、「教養」が大事と言う。自分が搾取されないように、時代に流されないように、より良く生きる。心がなければ、人の心も動かせない。

学びには制限がない。何歳からでも学べるし、いくらでも吸収できる。自分が全然何も知らないと知るから、学び続けられる。「人間は教育によって変われる」のが本当やとしたら、教養のない私も救われる思いだな。

私の考えに影響を与える本が、また一冊増えたのが嬉しいな。

Twitterに「やさしい論語bot」がある。それを毎日見て、行動や思考は自分の心に従っているのかを確かめている。

これもオススメ 

『枕草子』や『論語』などの昔の作品には、いろんな現代語訳の本が出ている。理解力がない私にも、簡単で易しいものがないかと色々探した。論語のマンガや『論語の本』もオススメ。孔子さんの教えの解説と歴史が詳しく書かれていて、図解も多い。友達に教えてもらった『論語なう』も気になる!


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