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読書愛を語る📚

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読書感想、本への想い、私なりの読書のこだわりなどを書いています。
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2018年10月の記事一覧

『いつかの人質』芦沢央

『いつかの人質』芦沢央

幼い頃に誘拐された宮下愛子。その時、事故で失明。それから12年後、再び愛子は誘拐された。犯人の動機に唖然…。

こんな迷惑な動機ってあり?愛子の心に、トラウマが残ってしまうことや恐怖を考えなかったのか?

宮下愛子は幼いころ、ショッピングモールで母親が目を離したわずかなすきに連れ去られる。それは偶発的に起きた事件だったが、両親の元に戻ってきた愛子は失明していた。12年後、彼女は再び何者かによって誘

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『無理(上・下)』〜こんな終わり方ってあり?!

『無理(上・下)』〜こんな終わり方ってあり?!

「理屈の通らない人間の怖さを改めて知った」―本文より。

この小説は、まさにそんな人間がたくさん出てきます。世の中には、話しても分からない人もいるんですよね。この物語に出てくる理屈の通らない人は、物事を歪めて解釈し、犯罪に手をかけてもなお自分は悪くないと言い、人を巻き込んでいきます。迷惑極まりない…。

*あらすじ*

合併で生まれた地方都市・ゆめので、鬱屈を抱えながら暮らす5人の男女―人間不信の

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約10ヶ月、読書記録をつけながら今さら気がついたこと

約10ヶ月、読書記録をつけながら今さら気がついたこと

約10ヶ月間、読書ログを書いていますが、いまだに自分の納得いく感想が書けなくてモヤモヤします。書き方を工夫したり、自分なりに考えたりしても、感想が浅い…。そんな自分の書いた感想文にどう納得がいかないか?

”書いた”手応えがない。

本を深く読み込めてなくて、自分の知識や考えを掘り下げるところまでいってない。ただ読んで、楽しんだ、で終わってる気がする。きちんと読んだのに、パラパラ読みしたみたいな感

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『夜市』不思議な世界への入り口だった。

『夜市』不思議な世界への入り口だった。

どうも!Mai(@Maaiichii6)です。

今回は、恒川光太郎さんの『夜市』を読了。不思議な世界への入り口でした。今まで読んだことのない作風で、面白いのかそうじゃないのかは判断しにくかったです。

いつもミステリーばかり読むので、違うジャンルに挑戦しました!これは一応ホラージャンルになるそうですが、怖いものが苦手な私でも読めました(ホラー映画・テレビも見られないほどの怖がりです)。

*あら

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『ジャッジメント』 "復讐法"が適用されたら、人は復讐するのか?

『ジャッジメント』 "復讐法"が適用されたら、人は復讐するのか?

もし、あなたの大切な人が惨殺されたら、犯人に復讐しますか?

どうも!Mai(@Maaiichii6)です。

今日は小林由香さんの『ジャッジメント』を読了。何とも言えない気持ちになりました。ただ、ただ、悲しく切ないです。従来の法律に、新たに『復讐法』が加わった日本のお話。自分の愛する人を惨殺された遺族たちは、どんな思いで復讐をするのか。また、それを果たせるのか、が見どころです。

*あらすじ*

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『女友達』 ほんと女って怖い…。

『女友達』 ほんと女って怖い…。

どうも!Mai(@Maaiichii6)です。

今回は新津きよみさんの『女友達』を読了。怖い。女の嫉妬、歪んだ羨望…。幽霊よりも、女のほうが何百倍も怖いと思った作品です。でも私は好きですね。お話として読むのは、ちょっとした好奇心で楽しめますが、実際に身近にこんな女性がいたら精神的に参ってしまいそう。

女のドロドロした物語が好きな人にはオススメです。

*あらすじ*

29歳独身、一人暮らしで特

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『きみの友だち』。あなたにとって、”友達”って何ですか?

『きみの友だち』。あなたにとって、”友達”って何ですか?

どうも!Maiです(@Maaiichii6)。私の住むウィニペグは、数日どんよりしたお天気でしたが、今日は太陽が顔を出しています。嬉しいな〜。

さて、お話は変わりまして。今日も読書ログです。これから読書感想増えます。なぜなら…目標の100冊に到達するためです。2018年、残りの3ヶ月であと24冊の本を読まないと。何が何でも達成するぞ〜。

今日は、重松清さんの『きみの友だち』を読了。この小説は、

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『冷たい校舎の時は止まる』。独特の世界観に惹き込まれる!

『冷たい校舎の時は止まる』。独特の世界観に惹き込まれる!

どうも!Mai(@Maaiichii6)です。私の住むウィニペグは、今日の気温マイナス1度です。体感温度はマイナス4度。寒い…。




話は変わりまして、今日は読書ログです。辻村深月さんのデビュー小説、『冷たい校舎の時は止まる(上・下)』を読了。上下巻合わせて、1,000ページを超えます。長編小説を読むのは、達成感があるので好きです。

※辻村深月さんの作品「かがみの孤城」が、2018年の本

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【読書ログ】絶対に、最後の一行から読まないで

【読書ログ】絶対に、最後の一行から読まないで

湊かなえさんの 『リバース』読了!ドラマ化されていましたよね。私はドラマを見ていないのですが、小説には騙されました。そうきたか…。これから読む人は、絶対、最後の一行から読まないでください。物語の答えが、そこにありますから。どんでん返し物語が好きな人にオススメの一冊です。

あらすじ

深瀬和久は平凡なサラリーマン。自宅の近所にある<クローバー・コーヒー>に通うことが唯一の楽しみだ。そんな穏やかな生

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【読書ログ】イヤミス?どんでん返し?

【読書ログ】イヤミス?どんでん返し?

理解できない「母娘」物語でした。正直な感想は、こんなに気持ち悪い親子関係があるのか。読んでいる人に、不快感や気味悪さを与える、湊かなえさんの文章力に拍手!

あらすじ

女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。・・・・遡ること11年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如

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