早朝出勤、あなたは賛成派?反対派?
通勤ラッシュ回避や残業削減を狙って、かつて一部の企業で奨励された早朝出勤。
コロナ禍収束やオフィス回帰の流れとともに、再びこの早朝出勤の取り組みを推進する企業がチラホラ出てきています。
皆さんはこの早朝出勤に賛成ですか?反対ですか?
早朝出勤することで、どんな効果が得られるのか?
健康増進の期待、通勤ラッシュ回避、仕事の効率化、生産性向上等々、早朝出勤によって得られるメリットはさまざま挙げられるでしょう。
しかし、さまざまなメリットが得られるからと言って、この働き方を強要するのは時代に合っていません。
働き方の多様化が進む現在、早朝出勤選択肢のひとつとして提示するのは良いにしても、義務化まではちょっと時代に合っていない感もあります。
良いことばかりではない。早朝出勤によるリスクとは?
早朝出勤で少し気を付けたいのは人事・労務的なリスクです。
早朝出勤はメリットだけでなく、リスクも存在します。
例えば、早朝出勤によってかえって残業が増えてしまわないか?との懸念です。
「勤務開始が早まるだけだから、終了時間だけ意識していれば問題ないのでは?」という見方もありますが、実際その通りいかないのが現場の実情です。
一例として、かつて早朝出勤を導入したカルビーさんでは、かえって残業が増え、取り組みを廃止したとの過去もあります。
その他にも早朝出勤にはさまざまなリスクが存在します。これらも考慮しながら、選択肢として入れるかどうか検討したいところです。
そもそも早朝出勤は残業に該当するの?
さて、先ほど「早朝出勤は残業に該当する」という点が出たので、ここに焦点を当てて少し話を進めてみましょう。
皆さんは「今取り組んでいる仕事が残業にあたるか否か」をどう判断しているでしょうか?
結論、最終的には各社が定める就業規則などによるところが大きいですが、各社に共通する「労働時間」の捉え方はしっかり押さえたいところです。
労働法では「労働時間=使用者の指揮命令下にある時間」と定義されます。
つまり、この労働時間を超えれば、残業に当たるという考え方です。
では、早朝出勤が労働時間内かどうか?は何で判断すればいいのでしょうか?
早朝出勤が労働時間に当たるかどうかは、
早朝出勤中の仕事が業務かどうか?
それが会社の指示かどうか?
の2つがポイントになってきます。
誤解を恐れずにわかりやすく言い換えれば、「朝早くから取り組んでいる仕事が、会社の指示によるものかどうか」が判断するポイントになってきます。
そもそも早朝出勤は残業に該当するの?
既定の労働時間を超えた上で、会社から指示されて早朝出勤しているなら、それは残業になります。
当然、残業にあたれば、会社からは割増賃金を支払う必要があるのです。
このように、早朝出勤は一定の効果が期待できるものの、さまざまなリスクも存在しています。
今後、益々働き方が多様化していく上で、こうした側面も意識しながら、導入可否を判断することが大事です。
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