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人事なら知っておきたい"PIP"とは?

「聞いたことのある!それって解雇通告のことですよね?」

そのニュアンスで使われることもありますが、厳密には全く違います。

PIPとは一体何なのか? 解説します。


PIPとは、業績不振の従業員の成長を促す取り組み


PIPとはPerformance Improvement Planの略称です。業務改善計画とも呼ばれます。

その内容は、人事評価が低い従業員に対して業績改善を促す取り組みです。

従業員本人と改善目標を設定して、定期的にその進捗確認をする他、スキル向上のための取り組みも行っていきます。

PIPが解雇通告と誤解されるのは、業績不振の従業員に退社を勧める手段として導入する企業もあるためです。

従業員本人の成長を促すことを願って導入する会社が多いですが、それでも一定の従業員は期待のパフォーマンスを発揮できない状態が続くことがあります。

その際「PIPの達成が叶わなければ解雇する」との規定を設けている企業があるのも事実です。

なかには、意図的に達成困難なPIPを言い渡し、退職させようと仕向ける企業も存在します。

こうした一部の事例が広まって、PIP=解雇通告と受け止められるのです。


定年制度以外に、自社に代謝の仕組みがあるか?


さて、PIPの良し悪しはさておき、ここで改めて考えたいのは「自社に代謝の仕組みがあるかどうか?」です。

人事の役割は「採用」や「研修」といった華やかな業務だけでなく、「出口」の部分にも目を向けることが必要です。

例えば、「60歳定年」は代謝の仕組みのひとつですが、それ以外でも新陳代謝を起こす仕組みがなければ、人材は滞留し、組織も停滞していきます。

人事のプロとして、人と組織の成長を促すために、入り口から出口までを考え切れているでしょうか?

これは自戒も込めた言葉ですが、本当に人と組織の成長を願うなら、終わりの部分、つまり人材の退職などの出口戦略にも目を向けることが欠かせません。

組織の健全のためには、従業員の入社から退社までの全体像を見極め、必要な代謝を行う仕組みを整えることが重要です。

それによって、組織は停滞することなく進化し続けることができるでしょう。

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