小川 純

身体調整家。シンガーソングライター。

小川 純

身体調整家。シンガーソングライター。

最近の記事

雲雀

昨夜坂本龍一が亡くなったことを知った。 もう長い間ガンで闘病(この言葉が適切かは分からないが)しながらの音楽活動だったことも知っていた。 ある時彼が担当した映画のサントラを聴いてその和音のキツさに病の影響を感じた。気のせいかもしれないが。身体の踏ん張りが効いていない、そんな感じを受けたことを覚えてる。 その後も病状がどのように推移していったかなどは詳しく知らないが作品を世に出し時折メディアで本人の姿を見ることもあった。 遺作となった「12」やその一つ前の「async」も

    • 桜の時期

      久しぶりに文句なしのお天気。いい陽気だ。 週末に桜を楽しめるのも今日明日で最後だろう。それもあってか街は人出も多く桜の木の下でスマホをかざす光景をいたるところで目にする。 いつからかあまり桜に興味がなくなった。特に綺麗だなぁとも思わない。「桜の時期かぁ」とか「あぁ咲いてるなぁ。」「あぁ散り始めたなぁ。」と思うだけである。 昔は千鳥ヶ淵やその他でも桜の時期には出かけて綺麗だなぁとか思いながら名所と呼ばれる場所を散歩したりもしたがそういうこともしなくなった。そういえば代々木公

      • 雨と手応え

        雨の土曜日の朝。 そこまで寒くないが昨日に比べれば気温は下がっている。例年よりも大分早く咲き始めた多くの桜の花びらがこの雨で落ちていくことだろう。 それにしても最近はよく眠れる。布団に入ってから意識がなくなるまで下手したら1分もかかってないかもしれない。かと言って春眠暁を覚えずといった感じでもなくむしろ普段よりも30分くらい早くに目覚める。二度寝にならない程度に布団の中で少しまどろんでから起きる。 仕事場について外の通りを眺めていると意外と雨がしっかり降っているなと思っ

        • やわらかな地獄で

          近くや遠くで無数の鳥達の鳴き声がしている。 昨日の朝よりも薄日のようだがそれでも部屋の空気は柔らかく寒さを感じない。 窓を開ける。カーテンを両端へまとめる。 植物に水をやり夕べのまま放置していた洗い物を流しへ持っていく。コンロに火をつけお湯を沸かす。 さして興味のないSNSのアプリをタッチし眺める。色とりどりの写真と共に人々のその時の想いや感情を綴った短めの文章が表示される。 綺麗に写そうという意図と構図。当たり障りのない文字の羅列やハッシュタグ。 疫病や紛争というお

          忘れる。思い出すために。

          佇まいを見る。 声の強弱や息づかい、視線の動き、歩行のリズムなどそのどれ一つにフォーカスすることなくぼんやりと眺めるように感じる。 僕は仕事として人を観察し違和感や乱れたところを探し調整を施すことをしている。多くは痛みや不調を抱えた人がお客さんとしてやってくる。 観察と書いたが僕は本来人を観察することが好きではない。調整と書いたが調整するとは一定の目的をもって相手の身体を操作することなのだけれど僕はそうした他人を操作するということも好きではない。 幼い頃から人にマッサ

          忘れる。思い出すために。

          それと似た何か

          今朝は朝陽がとても柔らかくて綺麗だった。 ここ最近夜はお酒を飲んで酔ってそのまま寝てしまうのでダラダラとした夜更かしにはならずむしろ普段からすれば早寝なので今朝も一度6時半に目が覚め7時を回ったところで起きて水を入れた薬罐に火をつけつつお風呂を溜めた。 数日前高田馬場の書店でたまたま見かけた女性精神科医の書いた本を読みながらお湯に浸かった。この分野はそれなりに興味があるがはじめて聞く名前の方の本だ。 色々あって(ないのかもしれない)ここのところ精神的なコンディションがか

          それと似た何か

          冬の真ん中で

          昨夜から今朝にかけて胸が詰まった感じがして何度も途中で目を覚ました。内容は覚えていないが気分の良くない夢を見ていた。寝相を色々と変えてみたがしっくりこなかった。 電気、ガスの料金明細の数字に一段と今年の冬の寒さが際立つような気がした。少しは厚着して過ごそうかとも。 ここ数日は朝起きるのが億劫になっている。そのせいもあってか朝の時間がいつもより忙し無いものになってしまう。 仕事場に着いて朝の準備をする。寒いが換気は怠りたくない性分。一通り準備が終わるとお湯を沸かしてコーヒ

          冬の真ん中で

          小寒。その後

          これを書いているのは2023年1月10日(火) 1月6日(金)は小寒の初日。「寒の入り」といわれ寒風と降雪の時節で寒さが厳しくなる頃だそうだ。 確かにこの日を境に寒さの質が変わった感もあり翌日の施術での症状も首、頭の痛みが多く(ほとんどが左)取るのに手こずった。 自分の正月休み呆けもあるのか調整の手がまとまらず輪郭のはっきりしない間延びした時間が過ぎていく感じがした。 こうした時はリターントゥベーシック。基礎に帰るのが定石なのを今までの経験から知っている。基礎から離れ足

          小寒。その後

          回復ということ

          ここ数日眠りの具合が良くない。 一昨日は久しぶりの録音でその前日から神経が昂っていていたので眠りが浅いのは仕方ないと思ったが今朝も何度か途中目を覚ましながらの朝だった。寝相も布団から頭が上にはみ出る形になっていて上へ気が上がっているのが抜けようとして頭から抜け切れてないような感覚があった。いよいよ春先の傾向かと思った。 一昨日は未明に目を覚ました時に寝る前には確実に消して置いた電気が二つも点いていた。怪奇現象か夢遊病みたいなものだとしたら後者のような気もした。 僕は毎年

          回復ということ

          セロトニン

          バスを待つのに椅子に座っている。いつだったか雨の日に同じ椅子に座っていたのだが同じ場所が今も雨漏りしていてそこだけ人が座らずに空いている。半年以上前だったかも知れないし一年以上前だったかも知れない。と考えていると雨漏りしてたのはもう少し横だったような気もして来た。もう春の雨だなと思っていると大して待たずにバスが来た。電車もバスもあいにくの天候のせいかコロナウィルスのせいかは知らないが空いている。イタリアではついに移動制限を始めたというニュースもやっていた。今日は一日何も予定を

          セロトニン