小笠原 太一

社会課題である長崎の斜面地空き家を順繰りにリノベ@長崎坂宿(さかやど)|建築活用、地域…

小笠原 太一

社会課題である長崎の斜面地空き家を順繰りにリノベ@長崎坂宿(さかやど)|建築活用、地域開発、大規模開発の企画から設計@小笠原企画

マガジン

  • 建築家の為のマーケティング入門

    知ってるか知らないかだけで10倍差がつく! 建築家は誰かに設計を依頼して貰わないとはじまらない 誰かに依頼してもらうにはどうすれば良いか?を基本的なマーケティングの技術を踏まえて建築設計者向けに解説します

  • 長崎坂宿開発日誌

    長崎の社会課題である斜面地空き家を一軒一軒順繰りにホテルや店舗に再生しています。

最近の記事

長崎坂宿フロント棟が竣工しました

長崎は坂の街 斜面地に建つ住宅街は脆弱なインフラと高齢化で空家が増えて大きな社会問題に 長崎坂宿は長崎の繁華街から徒歩10分。旧道沿いに建つ長屋群を空家になった順に一軒一軒、ホテルや店舗に改修してます 社会課題を解決しながら持続可能な開発を目指しています ・ ・ ・ 新しい施設が完成しました!今回、長崎坂宿の入り口に位置する長らく空き家であった明治35年築の建物を改修し、フロント棟として竣工しました。この建物は、ゲストだけでなく地域住民にも開かれた空間となり、ラウン

    • 長崎坂宿にイベント広場オープン!キッチンカー・移動スーパー募集中

      こんにちは、長崎坂宿の活動をいつも応援いただきありがとうございます。この度、地域の皆様や観光客の方々が気軽に楽しめる新たなスペースとして、イベント広場をオープンいたしました! 長崎坂宿は斜面地の空き家を一軒一軒改修し宿泊施設や店舗に改修しています。活動を通して斜面地における社会課題の解決を目指しています。 斜面地では、店舗はおろか自動販売機もなく、周辺住民の方々は、日常の買い物に不便を感じることも多く、高齢者などは特に買い物難民になりがちです。 長崎坂宿では宿泊者だけで

      • クリエイターのための自主事業のつくり方"クリエイティブキャピタル”非デザイナーも参加歓迎”

        建築家のための"自主事業のはじめかた"スクールをはじめます! クリエイターが自分自身の持つクリエイティブな能力を自分自身のために使って資産(キャピタル)を築く方法を学ぶオンラインを併用したスタディツアーです。 はじめにはじめまして小笠原太一と申します。 1979年生まれ就職氷河期世代の今年44歳です。生まれは大阪で2011年に上海に渡り2016年に福岡に移住しました。 九州は今年で6年目となります。大学卒業以来、建築設計を生業にし29歳の時に一級建築士を取得しました。

        • リスクを最小限に:ビジネス思考で不動産を活かす方法

          資産家でもない普通の人が建物を使って何かする 土地建物は高い おそらく身の回りにある一般的に流通しているモノの中で最も高額なものだ 経験もなく、特に資産も持たない普通の人がいきなり銀行に行って不動産を買いたいから融資をしてくれと言っても中々貸してはくれない 建物を使って何かしたい普通の人は先ずは手持ちの資金で始めてみる必要に迫られる 日本の空き家率は将来3割にもなり建物の3軒に1軒は空き家だ 試しに不動産サイトを覗いてみたら近所でも普通乗用車くらいの値段で中古住宅が

        長崎坂宿フロント棟が竣工しました

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        • 建築家の為のマーケティング入門
          3本
        • 長崎坂宿開発日誌
          6本

        記事

          設計事務所経営のヒント:継続受注の重要性と成功事例

          設計事務所は受注産業だ 受注産業が安定する為には、継続的な受注が必要だ 継続的な受注とは? ・税理士事務所による顧問契約 ・印刷業界だと毎年のカレンダーやノベルティ受注 継続受注やサブスク(顧問契約など)が出来ない限り、受注産業の経営は安定しない(例外は需要が強く供給が弱い時だけ) 僕が聞いた設計事務所の成功事例 ある老舗設計事務所は地方総合病院から継続受注。敷地内に10棟規模で建物が建っているので増築と建替えが発生する 10年単位で計画的に設計業務が発生との事

          設計事務所経営のヒント:継続受注の重要性と成功事例

          一軒一軒、未来への変革:長崎坂宿が拓く地域再開発

          はじめまして(そうでない方も)、一級建築士の小笠原ともうします。 現在は福岡で建築を中心にしたプロジェクト全体の企画やディレクションを行なう小笠原企画の代表をしています。福岡へは5年ほど前に上海より移住してきました。上海では大型の商業施設の開発や古い工場をオフィスへコンバージョンをする創意園と呼ばれる建物群の設計や開発をしていました。 この投稿では2018年から取り組んでいる自主事業である「長崎坂宿」の取り組みについて紹介できればと思っています。 晴天の霹靂~2020年3

          一軒一軒、未来への変革:長崎坂宿が拓く地域再開発

          建築家の為のマーケティング入門: なぜクライアントがあなたに問合せしてきたのか?

          設計事務所でいう『集客』とは何か? それはつまり『問合せ』だ そしてこの『問合せ』を増やさないと設計の『受注』は増えない 問合せの数を増やす事がゴールだ そしてそのゴールで注目すべきポイントはお客さんが今居る(いた)状態だ つまり、今(過去)いるお客さんに答えがある だから集客は「問合せしている理由」から考える なぜ『あなた』に『問合せ』してきたか? 例えば、 ・SNSをみた ・知合いに紹介して貰った ・以前からの知合い ここをもっと深掘りする SNSの何をみて、どん

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          コロナで誰も泊まりに来なかったのに斜面地の空家を1軒ずつ改修して5軒まで増やしたハナシ

          こんにちは 長崎の斜面地空家をコツコツ改修して宿泊施設やテナントなどに改修している小笠原と言います 活動の記録はtwitterでも発信していますので良かったらフォローしてみてください 先日、過去の投稿を漁っていたらコロナ禍で一番苦しかった時期に敢えてアクセルを踏んで開発を進めた投稿が出てきたので、誰かの参考になればと思ってnoteにまとめておきます 2021年9月 色々あったけど補助金も降りて資金の目処もつけて工事開始できることになった。今から思うとこの時無理して開発し

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          『地方でインバウンド向けビジネスするなら』注目している市町村3選

          【地方でインバウンド向けビジネスするなら】 注目している市町村3選 ①広島県廿日市市 ②滋賀県大津市 ③岡山県玉野市 インバウンド復活にあわせて、個人的に注目している地方都市です。需要の面では間違いのない地方都市です。この地域でのインバウンド向けビジネス(民泊や飲食、サービスなど)は中々面白いんじゃないかと個人的には思っています ①広島県廿日市市 世界遺産の厳島神社を抱える地方都市。厳島神社に行った事ある人はわかると思うが欧米人がものすごく多い。広島市、錦帯橋のある岩

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          日本のリゾート未来予想:ポジショニングの重要性と現実の競争

          ポジショニングが全てだと思ってる私は、実は日本のリゾートの未来にはちょっと悲観的だ 日本のリゾートといえば 日本でリゾート地と言われるとパッと思い浮かぶのは沖縄だ 透き通った海に白い砂浜、南国感漂うリゾートの代表格の沖縄は日本人が憧れるハワイよりも近くて日本語が通じるという事もあって大人気だ 私のところでも沖縄で開発したい・しているという方からよく相談がある インバウンドから見た沖縄のポジション 一方、インバウンドの面からみた沖縄はどうだろうか? アメリカ方面の人だ

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          長崎市はウォーカブルシティ?:地形制約が生んだ新しいライフスタイル

          ここ数年、長崎に通うようになって何となく不思議だった現象の自分なりの解答がみつかった 長崎市は日本の他の都市(地方)と同様に人口が減っていて若者流出、高齢化率も大変高い さらに箱物行政が続き市の抱える借金はどんどん膨らみ、光熱費も九州の他都市に比べても割高で、ぶっちゃけ住むのは割と過酷な状況だ 観光都市で潤ってるような印象があるかもだが実際には観光規模で言うと福岡の1/10程度で福岡、大分、熊本、鹿児島の次くらいでこれもイマイチ さぞや街中は某地方都市の様にシャッター

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          建築と人生:超就職氷河期世代の建築士のキャリアの変遷

          私は今年40代中盤になる就職氷河期世代だ 延床400㎡〜3000㎡くらいの中規模の設計から実務のキャリアをはじめられたのは、今から思うと辛い下積み時代の中では割と良かったのかも知れない その後、20代後半で独立すると仕事がなくて(下請けするのも嫌で)50㎡前後のインテリアの仕事が中心になった 食っていけなくて、自分の仕事をたたみ 30代で上海に飛ぶと一転して単位が100m単位になって延床10万㎡の商業開発&複合開発のマスタープランの設計が中心になった スケール感の違いに

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          建築家の戦略:マネタイズのヒントを見つけよう

          好きな設計を仕事にするのは簡単。パソコンさえあれば開業出来る 問題はそれで稼げるか?生活できるかどうか。つまり『マネタイズ』である 『マネタイズ』とは価値を換金する作業。設計はどのマネタイズと相性がよいかを考える マネタイズの方法は様々 【マネタイズの基本は4ステップ】①何を売るか? ②誰に売るか? ③どこで売るか? ④どうやって売るか? みんな最後のどうやって売るか?ばかり考える。 どうやって設計を売るか=依頼をしてもらうかという事ばかり考える。ここから始めると

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          田舎の民泊に人は泊まりに来るのか?地方民泊3つの課題

          自然豊かな昔ながらの風景の残る里山で民泊はじめたら儲かるんじゃないか? 田舎の空家は問題になってるというし、立派な一軒家が100万円以下で手に入るって聞いた事あるし 地方の空き家で民泊をすれば、地方の空き家対策になるしさらに地域にも観光客がお金を落としてくれて一石二鳥でしょ なんて考えてる人が沢山いる いくつか超えるべきハードルがあるので以下に記す ①移動の問題 日本は諸外国に比べると大変にインフラが整っている。ほとんどすべての場所まで鉄道で移動ができる。また本数は少な

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          未来の建築家へ:プロジェクト完遂の重要性と経験蓄積

          設計事務所に新卒で勤めてもう事務所を辞めたいと思ってる若手へ 担当させてもらってる物件があれば絶対に竣工までは勤めた方が良い 基本設計〜実施設計〜見積り調整〜現場監理〜竣工まで、通しての経験は途中で辞めた場合とでは経験値が圧倒的に違う バラバラで断片的だった知識が一つに繋がるような感覚 石の上にも3年みたいな時間で区切るのはナンセンスで、合わなければ直ぐに職場を変えるというのも勿体無い 途中で辞めるとまた振り出しからスタートで時間が勿体無い 大抵の建築は時間がかかる

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          建築士の未来:AIとの共存で進む専門性の再定義

          AIの進化が凄まじい その能力の高さを見せられると、将来的に弁護士や裁判官、審判なんかのある一定のルールに基づいてジャッジする人の仕事は置き換わりそう 医師の仕事も検査→解析→治療というのもかなりの部分が置き換え可能な感じがする 専門家と呼ばれる職能はその専門性の高さ故にAIにその業務の大半が置き換わりそう 建築士の業務である設計業務でも、 ①敷地の上に必要なプログラム(建築士試験の課題文のような)を入力すると数通りのデザインがBIMであがってくる  ↓ ②建築基準法な

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