dewey / dewey delta

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最近の記事

Karinとカリン

1980年に発表されたシトロエンのコンセプトカー、 CITROEN Karin フランス3大自動車メーカーのひとつであるシトロエンは、プジョー、ルノーよりはるかに独創的なメーカーだ。このKarinも外装は他のどんな車にも似ていないし、内装も横3人乗りでステアリングが中央に位置して奇抜だ。 ワタシは今、シトロエンだけでも新旧5台を所有している。Karinも欲しいが、コンセプトカーとはメーカーが実験的に造るので市販されていない。つまり買えないので、じゃあ名前だけでも、と拝借してい

    • ドラムセットの構築

      ライブハウスに準備されているドラムセットがあるにも関わらず、 ワタシは自分で所有するパーツを持参して組み立てる。 自分の音を出す、という意味ではスネアドラムだけ持参 しても大丈夫なのだが、カタチから入るワタシには無理だ。 少しずつ買い足して増えるシンバル、スネア、スタンド類。 それを他人とは違ったカタチでセッティングする。 あぁ、あのドラムセットは間違いなくハッチャキのだ、と。 定番になっているバスドラム上のロートタムや、 何枚も並べられた八角形のロクタゴンシンバルや、 耳に

      • Grey Rabbit between black and white keys

        スペインの由来はうさぎである、というのは、うさぎと暮らす者にとっての基礎教養だ。 検索すればいくらでもヒットするが、このページが詳しい。  A Brief History of Rabbits うさぎが多く生息していたイベリア半島の海岸を、当時のカルタゴ人はヒスパニアと読んだ。 つまり、スペインはうさぎの国ともいえる。嗚呼、行かなくてはならない。 * 我が家にうさぎのたまこ(ホーランドロップ/男/6歳/傲慢/可愛い)がやってきたのは2015年の10月であり、池袋にはま

        • 五日市街道

          五日市街道を車で走っている時、無意識にイッツ・カーィチカイドという言葉のリフがつい口を突いて出た。こいつぁ今まで気付かなかった。このグルーヴは確かだ。間違いねぇ。五日市街道をイッツとかいう発想、俺って天才じゃねぇか。 鼻息を荒くして早速このリフをフィーチャした曲の構築に取り掛かった。ど偉い曲になるに違いねぇ。 そう思えたのはその日だけだった。 ひと通り組んでみると、それほどでもなかった。いや、むしろパッとしない印象だ。 私は無表情だ。無表情のまま粛々と作業を進めている。イッ

          Nullexism

          一番短い経典と言われている般若心経。 般若心経には、存在には実体がないという「空」の概念、その悟りが説かれています。 ところで、IT業界用語には「空」が二通りの状態で存在します。中身が空っぽの状態と何も存在しない状態です。 即ち、前者は「empty」、後者は「null」と表現します。 emptyとは空っぽ、つまり容器の中身が無いこと、一方nullはその容器自体も存在しない状態を指します。 般若心経における「空」を考える時、”存在”=”実体がない”=”空”という式が成り立ち

          日の名残

          dewey delta 2nd 「Jasminized Sequence」に収めた「日の名残」には、英題も邦題も、カズオ・イシグロ著『日の名残り(The Remains of the Day)』を楽曲の題号として転用した。 傑作の誉れ高い本作を、自分は結局未だに読了しておらず、当然その映画作品も視聴していない。 芸術作品との出会いは運命であり、運命とは時制である。 早すぎる出会いというものはなく、受け手側のコンディションに応じてその運命は最大化する。 思春期に手を出してまる

          探偵への食事療法

          #1 子供時代に耽溺していたアニメーション作品に「名探偵ホームズ」がある。 「シドニー・パジェットの挿画が抜け出た」と評された、名優ジェレミー・ブレットによるBBC版「シャーロック・ホームズの冒険」シリーズと並び、 似非シャーロキアンとしてこの東映アニメーション版「名探偵ホームズ」は決して避けて通ることはできない。 宮崎駿がキャラクターデザインを手掛け、伊・日共同作品として作成されたこのシリーズは、スポンサーサイドの意向から登場キャラクターがすべて犬にカリカチュアライズされ

          探偵への食事療法

          宇津宮明星の独リ言その4 〜仲良くなりたい〜

          話は2020年3月頃まで遡る。 deweyに携わるようになり数ヶ月、もっとメンバーと親睦を深めたい。 そう思っていた矢先、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう社会、ひいてはエフオピ氏、taira氏の事情(外出自粛等)によって我々はリハーサル以外で直接会うことが暫く叶わなくなってしまった。 その間はずっとTwitterのグループDMやzoom等で諸々のやりとりを続けていたのだが、わたくしは文字上のやりとりが特に苦手である。 どうしても絵文字など上手に使えず文章が堅苦しい上、年

          宇津宮明星の独リ言その4 〜仲良くなりたい〜

          Roaming Jam

          deweyは結成当時からライブ主体で活動してきました。 CDや配信などでいくつか作品を発表していますが、そのほとんどはライブのための楽曲と言っていいでしょう。 新曲を制作し、CDを作って発表してからライブで演奏する、ということは今まで一切やっておらず、メンバーが新曲を作ったら間髪入れずにライブでやってしまうのです。 従いましてCDパッケージとして作品化するという工程は、今までライブでやってきた曲をまとめる作業になっています。Roaming Jamも散々ライブで演奏していた曲で

          夜明けの声

          自粛期間中にこの楽曲のデモをSoundcloudへアップしました。2011年および2020年の創作を震災、COVID-19へ安直に紐付けようとする風潮に対して私は静かに中指を立てる派ですが、それでも今年の春は、創作という面において例年にない、豊穣の季節だったと思います。

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          夜明けの声

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          Luise

          元々は塩麹という仮題の曲でした。当時私は塩麹にどハマりしていたのです。塩麹はいい。角の丸い甘みのある塩味、鳥もも肉を漬けたらもう最高。 何故にLuiseになったのかというと、こんな経緯がありました。 リサーチの結果モチーフに据えたのが、Maria Luisa di Savoiaです。 Luiseという楽曲では、戦乱の世を遠く忘れた後世に生きる一人の詩人が、彼女の生き様を辿る架空を夢想しています。 Maria Luisa di Savoia(以下、Luise)の詳細は検索

          宇津宮明星の独リ言その3 〜わたくしとdewey delta 後編〜

          とにかく無性に頑張りたがる性格なのだ。最初はグッズのデザインから始めた。 最初に作ったのは確かアクリルキーホルダーだったような気がする。初期デザインはあまり好評ではなくボツになったが、何故かメンバーの要求により後にデザインを一新して復刻した。それをtaira氏が自らのキーホルダーの仲間に入れてくれていることをわたくしは知っている。 グッズ考案と同時進行だったのがロゴ作成だ。決まったロゴがひとつでもあればグッズが作りやすい。 MacBookとスケッチブックとiPadを往復し

          宇津宮明星の独リ言その3 〜わたくしとdewey delta 後編〜

          宇津宮明星の独リ言その2 〜わたくしとdewey delta 前編〜

          わたくしがdeweyに携わり一年が経とうとしている。 最初にdeweyを見たのはいつだったか。 2014年ごろから知り合いがdeweyの名を出すことがたまにあったので名前だけは存じていたが、謁見したのはとある友人がLiveをするというので見に行ったところ対バン相手として出演していたのが最初だったような気がする。その時にはレンダのハコ氏、メテオールのヒロック氏、そしてまだdeweyに加入していないハッチャキ氏がいたことを記憶している。 そしてそのLiveタイトルは“反安静療法

          宇津宮明星の独リ言その2 〜わたくしとdewey delta 前編〜

          疾風に立ち

          歌い出しが3拍子、サビと転調後のアウトロが4拍子の変則4つ打ちで構成されるこの曲は、ライブで演奏し始めた当初はアルバムと異なるメロディと歌詞、譜割で歌われていました。 確か歌い出しを6/8拍子で刻んでおり、何度か歌を飛ばした挙句、現在の形に落ち着きました。

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          疾風に立ち

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          回転プロトコルQAM

          原子の内側は我々の世界ではない。入力が作用し結果を得るという因果のパラダイムも無い。 (デフォージベク・デゾリシク 1928年) この曲は8ビートのシンプルなテクノトラックに、付点音が重なって鳴るポリリズムに惹かれて2017年の4月頃に作った。 実はこの曲、デモの段階では「回転プロパティ」という曲名だった。音を重ねてゆくうちに、回転するようなグルーヴを感じたので回転する属性を持っている曲という意味で「回転プロパティ」にした。 ボコーダー歌唱は当初から入れようと構成していたが

          回転プロトコルQAM

          閾値の姉妹

          「星の音を奏でる」とも評される電子音楽家、伊藤英紀さんと2019年の夏、 Twitterのメッセージで行った以下のやり取りから生まれた曲です。

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